lucky seventh
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きらきらと太陽が普遍的にまたのぼる。 私たちは目を閉じて、誓った。
なかない子供
夜が明けようとしていた。 長い 長い 夜が、 うっすらと太陽が海を照らしていた。 燃えつきるの炎のように、 頼りない陽炎のように、
私たちはだんがいの上で、それを見ていた。
「生きなよ」
ふいに傍らにいる君は言ったから、 ゆっくりとした動作で、君を見た。
「お前は生きな」
ふわりと穏やかに笑って、 君は死刑宣告をする。
「君ってば酷いヤツだよねぇ」
そんなこと言いたいわけじゃないのだけれど、 どこかで君とのいつもを求めているから、
「ほんとに酷いヤツだよねぇ」
いつものように返した。 君は苦笑する。
(あぁ、その笑い方だ)
いちばん好きな君の表情。 好きな人の困った笑顔が好きだなんて、
(あんたって悪趣味ぃ〜♪)
もういない親友の言葉が聞こえて、
(悪趣味で悪かったわね)
あの日と同じに、 こっそり心の中で毒づいて、 いまココにいる君を見て、私は笑いながら言う。
「ねぇ、大好きだよ」
君も笑いながら言う。
「知ってるよ」
見つめあって、
「「またね」」
次のしゅんかん、君の姿だけがかき消え、 私はひとりで断崖に立ち尽くしていた。
「またね」
からっぽの少女がただひとり 顔を歪めながら、消えた世界を見つめ続けていた。
ナナナ
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