lucky seventh
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2004年07月08日(木) つかんだ手、繰り返した約束(無色シリーズ)







 人は愚かだねぇ

 彼の人は嘲り笑う。










つかんだ手、繰り返した約束(無色シリーズ)
















金の髪に、左右異なる色の碧の瞳を持つ青年に彼女は微笑んだ。

「久し振りだね、マスター」

マスターと呼ばれた青年は、彼女のその声にくすぐったそうに、
それでいてどこか悲しそうに笑う。

「そんな顔をしないでおくれ」

彼女はそっと、その白く美しい手で青年の頬に触れる。
慰めるように、気にするなと励ますように。
物言わぬ青年はただ彼女を見つめるだけで、その瞳には
恋焦がれる思いしかなかった。


ナナナ

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