ゲネプロ前に、ストレッチしていてふと目に入った本を手にとりました。
賢治さんが、ひとりの方宛てに書いた手紙のページが、
何気なく、手で開らかれていました。
それはほんとうに ほんとうに
こころが 痛みが かさぶたのように
でも中ではまだ血が乾いていない
それでももうかさぶたになってしまった傷を
認めたような
受け入れたような
痛みのある 真摯な文章で
この瞬間出会えたことが
ほんとに 小さな奇跡のようでした。
ずっとずっと違う時空で そのひとが想い 味わい 感じたこころが
粒子みたいに 届けてくれたような
それは聖人などとはくくらなくていい
ただただ一生懸命に 痛みながら 味わいながら 生きてきたひとの精神が
今ここに 響いてくれたのだと
ただただ そう思います
わたしは その粒子に何かをもらい
そして ただただ
何かの在りようとして
過ごすことに預けるこころを
いただいたように 感じます。
わたしはまだまだ小さく
そうしたこころを こぼしてしまうこともあるでしょうが
それでも
この感覚を
信じたい
こうして教えてもらったことを
たいせつにしたい。
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