「クラブ行きませんか?」
WIRE05というレイヴパーティーの翌々日、友達の美女
ちあきちゃんからお誘いがかかった。
普通クラブイベントやレイヴは終電後あたりから盛り上がり、
朝になるまで続くものなので妻子持ちにはきついものがある。
だから僕の嫁は年に1度の最大のイベント、WIREだけ許可して
くれている。
しかし美女からのお誘いを断れない貧乏性の僕は嫁に夜遊び
申請を出したところ、昼間は娘・R(もうすぐ2才)をプールに
連れて行く事(昨日の日記参照)を条件にOKが出た。
今回は夜通しではなく23時頃には引き上げる予定だったため、
嫁の承認も得られやすかったと思われる。
また嫁もちあきちゃんの事をよく知っており、彼女ほどの
美人がうちのバカ亭主と間違ってもあやしい関係になる訳は
ない、という確信を持っていたからとも言える。些か悲しい
事ではあるが、嫁は正確に物事を見ている。
そんなわけで万難を排して向かったクラブは名を「WOMB」
という。ウームと読む。子宮の意である。まことにもって
よい名前のクラブだと思う。
男は子宮が大好きである。子宮より出でて、子宮に向かって
腰を振るのが男の人生。そんな子宮を模したクラブで踊る。
なんと複雑怪奇な胎内回帰であることよ。
道すがら、ちあきちゃんは最近彼氏と「解散」したこと、仕事を
辞めることなどをポツリポツリと寂しそうに話し出す。何となく
そのような事は僕も薄々感じていたので、それで今夜付いて来たのも
ちょっとあった。慰めなんて出来ないけれども、せめて今宵は楽しく
踊り明かすことに付き合いましょうぞと決めた。
彼女はまだ若いし、バイオグラフィーのちょっと谷間に差し掛かって
いるだけ。そんな風に見て取れた。胸の谷間は見えなかった。
誘われるがままに来たクラブであったが、この日のメインDJのプレイは
素晴らしく見事で、僕はWIREの時以上に弾け飛んでしまった。
ちあきちゃんはさすが美女である。ふと気が付くとカッコよさげな
若い男にナンパされていたので、僕は
「お、新しい彼氏誕生の瞬間か?」
少し距離を置いて見守っていた。ここは渋谷円山町ラブホテル街の
ど真ん中。何だったらそのまま消えてゆけ、と念を送っていたのだが
メイルアドレス交換に留まったようだ。
「えー。いいじゃん今の男。カッコよくない?」
「でも絶対年下ですよ!また年下というのはちょっと…」
とちあきちゃんは苦笑いするものの、おじさんにとっては恋愛ごとの
やりとちを出来る若さが羨ましい。あっという間に人間五十年の半分
以上を越えてしまった僕は、10年でも若返れるものならばクラブの
ナンパで生まれる恋愛というのも一度ぐらい経験してみたい…などと
言ったら嫁に殺されるか。
人間五十年、下天の内をクラブれば、夢幻の如くなり。
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■クール・ミズ。
2005年07月19日(火)
朝起きると嫁はあまりの暑さにブチ切れていた。
「プールに行こう!」
ということになり豊島園に行くことになった。
どうせ家族連れの人達でいっぱいのしょぼいプールだろう、
と侮っていたがさにあらず、ギャルもわんさかわんさかで
イェーイイェーイイェイェーイ。
デートで来ているカップルや女子高生女子大生グループと
思われるギャル達。皆豊満である。特にデートで積極的に
プールに来れる女の子というのはやはりそれなりに胸に
自信があってのことなのだろうと思った。胸がないのは
うちの嫁ぐらいに思えた。
そんな高密度のおっぱい達に囲まれた豊島園はおっぱい
パラダイス。略してオッパラ。いい響きだ。
天に向かって乳を吐くぐらいの勢いでツンと尖がっている
ギャルの胸。オッパラー!
今まさに花開かんとばかりに瑞々しく揺れる女子高生の
胸。オッパラー!
喫煙所でダルそうに煙を吐いている芦屋雁之助似のオヤジ
の腹。デッパラー!
さて、僕は娘・R(もうすぐ2才)を浮き輪に乗せ、ヒモを
引っ張って泳がせていたが、つい乳達に目を奪われていた
隙に、Rは前のめりになって顔から水に突っ込んでしまった。
「フギャアアア!」
爆竹のように泣き狂ったRは、しばらく水に入るのを怖がって
しまいプールに近付こうともしなかった。それをなだめすかして
ようやく再び浅いプールに入るようになったのだが、僕が再び
乳鑑賞に耽っていた隙に、いつの間にか見知らぬ男の子がRの
手を繋いでどこかに連れて行こうとしているではないか!
Rがナンパされてるー!わりゃあウチの娘に何してけつかんじゃ!
その男の子はRに浮き輪をポンとかぶせ、どうやら一緒に遊びた
かったらしいのだが、そこでRはまたもや
「フギャアアア!」
火が付いたように泣き叫び、男の子のナンパは失敗に終わった。
「はいはい。ボクごめんねー」
Rを抱きかかえてプールから引き上げることにした。
帰り道、電車から降りた途端、嫁が
「ケータイ、トイレに忘れてきちゃった…」
顔面蒼白になっていた。
「おれが探しに行こうか?」
「いえ、自分で行く。あなたはRをお願い」
再び豊島園にとんぼ返りしていった。胸もなく、携帯もなくした
その嫁の姿はとても不憫に思えた…。
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■油カタブラ。
2005年07月18日(月)
嫁と娘・R(もうすぐ2才)とで助産院へ行った。
第2子トロ(仮名)の定期診断である。
今回は僕が特に助産院の先生に呼ばれている。妊婦の
ためによいというマッサージを覚えて欲しいとの
ことで、今日伝授されるのである。
診察室に通された僕ら。まず嫁がベッドに寝かされ
トロの様子を診察する。エコーを当てられ、轟々と
唸る心音が聞こえてくる。
僕はRと肩を並べてじいと耳を傾けていると
「旦那さんと娘さん、おんなじ顔してますね」
と先生に笑われた。ハズカシー!
診察がひと通り終わると、いよいよマッサージである。
この先生は妊婦のケアにアロマテラピーを取り入れており、
僕も手に油を塗らされ、嫁の腹や尻や背中をねっとりと揉み
ほぐすやり方を教わった。
「こうするとリラックスして体も暖まって、とても
いいんですよ」
「はあ」
「こうして体がほぐれた状態ならセックスしても
大丈夫ですよ」
先生がいきなりそんな事を言うので僕はRを抱えて
逃げ出したくなった。嫁は半ケツの状態だし、僕は
それを揉みしだいている最中だし、そんな時にこんな
ことを言うなんて生々しすぎる。
「はあ…」
僕が返答に困っていても先生は
「肌のふれあいが大切です。むしろセックスすべきです」
セックスセックスと直球の言葉を放ってくる。お前は塩沢ときか。
僕の常日頃のやりたい魂を見透かされたのだろうか。金玉の
裏まで覗かれる辱めを受けたような気持ち。アロマテラピーで
アレマハズカシー。
「じゃあ今夜はオイルプレイで頑張っちゃおうかなウヒョ」
とオヤジらしく返せればどれだけ楽だったろう。しかし僕はまだ
青かった。恥ずかしさを隠すため黙々と嫁の体をマッサージ
するしかなかったのである。
とはいえこの先生のお墨付きにより、嫁の「性事離れ」にも少しは
緩和されるのでは、と淡い期待も持ったのであった。
このアロマ油はあまり好きではないが、そのためにはご奉仕を
続けるべきだろう。我が家の性事はこのいささか高く買わされて
しまったアロマ油に懸かっている。
あとは嫁次第である。
嫁の、嫁による、嫁のための性事。
油ハム・リンカーン。
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■WIRE05.日本最大レイブ。
2005年07月17日(日)
「WIRE」(ワイヤー)という年1回行われる日本最大の
レイブパーティーに行って踊って帰ってきた。
レイプパーティーではない。
この文を書くのはもう何度目であろうか。5年連続の参加
夜通しフィーバーして踊り明かすわけだから、行く前に
まず嫁の許可を得なければならなかった。
娘・R(もうすぐ2才)が生まれる前までは嫁と一緒に行って
いたが、今は嫁は行けるはずもなく、ましてや身重である。
ダメモトで頼んでみたところ
「Rが寝た後は別にやることはないから、あなたがいても
いなくてもどっちでもいい」
という嬉しい反面、あなたが一緒にいないと夜がさびちいとか、
あなたの愛撫がないと体が疼くのォとか、そんな素振りが微塵も
なかったので、ちょっとだけ悲しい承諾を得られたのである。
さて、このワイヤーにはいつも一緒に行ってもらっている友人・
美女ちあきちゃんが今回都合がつかず僕はひとりぼっちとなった。
まあよい。ひとりならひとりの楽しみ方がある、と横浜アリーナ
に轟くミニマルテクノに身を任せ、私飛びます飛びますとばかりに
踊りまくり狂いまくり、心地よく疲れ果てた。
一旦喫煙所に引っ込んで煙を吐いていると、隣にボケーッと座って
いる物凄くヒマそうだけどよく見ると可愛い女の子がいたので
「どーすか、最近…」
つい会社の喫煙所で同僚に声を掛けるのと同じノリで話しかけて
しまったところ、彼女もひとりだとのことで寂しかったらしく、
これで話し相手ができた。つい彼女の「一皮剥けばそこはオッパイ」
みたいな露出の多いキャミソオルにつられ、酒を奢ったりして暫く
一緒にくつろいでいたのだが、
「で、どこから来たの?」
「わたし、京都なんです」
しぇー。彼女は単身京都から乗り込んできた生粋のテクノ好きで
あった。せっかくフレンドな仲に、あわよくば頭文字に「セ」が
付くフレンドな仲になれるのも、ハレー彗星が地球に激突する
ぐらいの確率で有り得るなどと思っていたのに。東京と京都の間には
宿が53もあるのである。弥次さんと喜多さんが珍道中を繰り広げ漸く
辿り着く距離である。男女の恋愛においてそれは致命的でその距離も
外国に等しい。異邦である。僕らお互い異邦人である。エイリアン
である。彼女は京都だから平安京エイリアン。
そんなわけで嫁よ、キレイな身のままで帰って参りました。匂いを
かいでも女の匂いなんて付いてないし、どこから見てもキレイでしょ。
キレイでしょ(ひゅっひゅー)ひらひらと(ひゅっひゅー)いい女
でしょ。ああ無情。
こうして夜通し踊って帰ってきたが、恐ろしいことにこれから仕事に
出かけなければならない。会社から呼び出されてしまったのである。
これから休日出勤である。
禍福はあざなえるワイヤーの如し…。
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■夢の中へ。嫁の中へ。
2005年07月16日(土)
真夜中、娘・R(もうすぐ2才)が寝ながら泣いていた。
ひく、ひくと静かに震える胸に合わせて漏れる悲しそうな
吐息。閉じたままの目からほろほろとこぼれる涙。
「悲しい夢でも見てるんだろうか」
「Rの見る夢ってどんなんだろうね」
僕と嫁はRを覗き込む。1才児の見る夢を想像してみた。
おそらくとてもシンプルな夢。それだけにただひたすら
純粋に悲しい夢。
まだお化けなどの怖さも理解できていない小さな子供に
とって一番泣きたくなる夢というのは、ひとりぼっちの夢
ではないだろうか。僕にも覚えがある。
何才だったかも覚えていないぐらい昔。僕は昼寝をしていた。
ふと目が覚めると、家の中には誰もいない。外は夕焼けの
時間をとうに過ぎ、夜が忍び寄って来ていた。
何故僕はひとりなのか。何故いるべき母親がいないのか。
何故いつもは明かりが付いているのに今は暗いのか。
僕は怖くて悲しくて泣いてしまった。
母親は単に近所の道端で井戸端会議に夢中であっただけ
だったりするのだが、幼い僕にしてみれば、眠っている内に
僕だけ置いて家族みんないなくなってしまったのではないかと
パニックになってしまったのである。
ただひたすら絶望的に泣くのみで、母を探すとかそういう機転も
思い付かない。当然泣いたからといって何かが解決するわけ
でもなく、更には
「泣け。わめけ。誰も、助けには来ない。ひゃーっはっはっは!」
というへドリアン女王の甲高い罵り声が頭の中にこだまし始め
たりして、ますます絶望スパイラルに陥って行ったのであった。
「R。大丈夫だよ。お父さんもお母さんもここにいるよ」
僕はRの手を握って声を掛けた。Rにあんな悲しい思いは
させたくない。
「ふああああん!」
とうとうRが起きた。ぬくもりが欲しかったのだろう、嫁に覆い
被さって来た。そしてRと目が合った。
「にひひ」
Rは笑った。ようやく安堵したようだ。大丈夫。僕らは君を置いて
どこかに行ったりはしない。
「お父さんもお母さんもいつも一緒だよー」
そう、僕らはとても仲良しだ。その証拠をRに見せたいところで
あったが、そういうわけにはいかなかった。何故ならば、
僕らは今、下半身丸裸なんだ。
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■おとなと子供の絵本。
2005年07月15日(金)
この前娘・R(もうすぐ2才)に絵本を買ってやろうと
決意したにもかかわらず、数時間後にはポックリ忘れ、
本屋の前を通ったのに豪快にスルーしていた僕。
「ボクドラ絵本ー!」
などという情けないギャグでお茶を濁した上、Rに無視
されるという生き恥を晒した失態を挽回すべく、会社
帰り本屋の絵本コーナーにまっしぐら。今までの僕で
あったらエロ本コーナーに突入していたところである。
一字違いで大違い。僕も人の親になったのだなと実感
するひと時である。
Rへの詫びの意味も込めて2冊買って来た。明朝、Rが
起きた時に見せたらきっと喜ぶだろうウフフ…と
寝床についた。
翌朝、思惑通りRは絵本にまっしぐらに食らい付いて
来た。2冊のうち1冊を取り、朗読を始めたところRは
大人しくじっくりと聞いていた。読み終わっても
「ふんふん」ともう1度読むことをせがまれ、3回も
読み返した。
ああ、Rったら凄いわ、朝から3回も。
と悦に入っていたらRは絵本をヒョイと取り上げ嫁の
ところに持って行った。嫁にも読んで貰いたいらしい。
よっぽど絵本に飢えていたんだなあ…と心が痛んだのも
束の間、嫁とRの間にトラブルが発生した。Rは始めは嫁が
読む本を見ていたのだが、その内はもう1冊の本を見始め、
嫁の方など見ちゃいない。それに激怒した嫁は
「なんだ、見てないじゃないの」
とっとと絵本を閉じ、台所の洗い物を始めてしまった。
「プギャアアア!プギャアアア!」
途中で止められておお泣きするRと
「お母さんは忙しいの!」
家事に追われる嫁。娘も哀れなら嫁もまた哀れ。
「はいはい、じゃあお父さんが読んであげるから」
この修羅場を救うべく僕が本を手に取ろうとしたのだが、
「めーーーーっ!プギャアアアア!」
Rは本を取られると思ったのか、怒り泣きになってしまった。
この絵本は僕が買って来たのに…。
まさに「お前のものはオレのもの」
でもいいの。僕、親バカだし。Rよ。この父だけには思う存分、
ゴウダタケシズムを貫き通すがよい。でも将来
「オヤジの癖に生意気なんだよ!」
とか言われたら凹むが。
ちなみに買った絵本はドラえもんではなくアンパンマンである。
アンパンマンは頭を齧られる物語である。
僕もRにすねを齧られる日記をここに記すことになるだろう。
でもいいの。僕、「齧りん」だし。
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■逆子の逆夢。
2005年07月14日(木)
嫁のお腹の中にいる第2子(仮名:トロ)はまだ性別が
分からない。とりあえず逆子だが。それは長期戦で
いずれ子宮内で寝返りを打ってもらうこととして、くよくよ
考えるのはやめた。それとは別に嫁は言う。
「まだいい名前が思いつかなくて。性別が分からないから
余計決まらないのよ」
「男女別ベスト3ぐらいを考えておけばいいんじゃないか?」
長女・Rの名前を付けたのは僕だったので、今回は嫁が
命名する権利を持つ。嫁はキムタク好きなので「拓哉」と
名付けたいと言っていたがまだ踏ん切りがつかないようだ。
ゆっくり考えればいいと思う。思い入れのある名前をあれこれ
考えられることが、子を持つ親の特権であり楽しみであろう。
「でも、トロちゃんは男の子のような気がするわ」
「君がそう感じるのなら多分そうなんだろう」
「夢を見たのよ。女の子が産まれる夢だった。
Rを身篭っていた時は男の子が産まれる夢を
見たの。だから逆夢で男の子が産まれるんじゃ
ないかってね」
「ふーん」
僕は女の勘とか直感とかをわりと信じる方だ。それ
のお陰で僕の悪事は必ずばれ痛い目にあっているので
身を以って信じているといえる(威張るな)
だから嫁のこの話も素直に頷いて聞いた。
「でも男の子の名前がねー。決められなくて…」
話が振り出しに戻った。
「今だと『タッキー』とかが多いのかね?義経」
「あなた、タッキーは名前じゃないよ…」
ふごお。オタッキーの僕にはジャニーズなんて元から
興味ないのに断片的な知識で物を言うものではない。
しかし次の日、僕は素晴らしい命名のアイディアを
思いついたので嫁に得意気に言って見せた。
「龍一という名前はどうだ?」
「へえ…でも、どうして?」
「逆子だから、サカゴトリュウイチ」
却下された。
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■おなかの子の一大事。
2005年07月13日(水)
嫁のお腹にいる第2子の性別が気になる今日のよき日。
嫁が産婦人科に行ったところ、男子でも女子でもなく
「逆子だって」
どーん。
性別は分からないのに、こんなことが判明してしまった。
長女・R(1才半)の時にはこんなことはなかったので
そこはかとなく不安が漂う。
「お腹を冷えた状態にしてたり、あとRが乗っかってたり
してたからじゃないかと思うんだけど…」
「ふーん」
「来週の検診は旦那さんも連れて来てって言われたから
よろしくね」
「何?僕も行くのか?何か重大な宣告でも…」
医者に呼び出されると聞くとつい過敏な反応をしてしまう
僕であったが、
「なんかね、マッサージのやり方を教えるって」
とのことだった。逆子マッサージでも伝授してくれるのだろうか。
これからどうなるか怖いところがあるけれども、逆子は出産前には
95%は元に戻ると本に書いてあった。
大丈夫、マイベビーノープロブレムよ、と自らに言い聞かせ心を
落ち着かせることにした。おそらく嫁が一番不安がっているから
僕は気丈にしていなければなるまいて。
しかし…こんな状態ではいっそう夫婦の契りなどやってはいけない
だろう。突っついて逆子が直るものならドッカンドッカン突っ込む
けれども、年中発情期の僕とはいえ、これは控えなければならない。
「あとね…やっぱり妊娠中のアレは良くないらしいよ」
僕の心を見透かしたように嫁が行った。これでますます自粛せざるを
得なくなった。来週はみっちりと逆子マッサージを覚えてこよう。
自力でマッサージをして子を正常な位置に戻るよう努力しよう。
ところで逆子とは、子宮の中で頭が上になっている状態を指す。
僕のまあその、なんだ、息子と呼ばれる部分も、亀のような頭が
上を向いている。これもついでに逆子といえよう。
これも自力でマッサージして正常な位置に戻るよう努力せねばなるまい。
こっちのマッサージのやり方は、教わらなくても分かってるから…。
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■ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
2005年07月12日(火)
娘・R(1才半)がものすごい勢いで謝ることを覚えた。
何かオイタをして嫁や僕に怒られて謝るのではなく、
「そのオモチャもうしまおうね。こっちよこして」
例えばRの手からオモチャを取ろうとすると
「ごめんなしゃい!」
悲鳴に近い金切り声で絶叫するのである。本当に謝る意味
での「ごめんなしゃい」ではなく、「ねるとん紅鯨団」の
(古いなあ)
「第一印象から決めてました!」(古いなあ)
と告白された時に断る常套句としての
「ごめんなさい」
と同様の使い方である。「いやだ」と拒否して僕や嫁に
怒られるよりも、まず「ごめんなしゃい」と謝っておこうと
いう卑屈な自己防衛を覚えてしまったものと思われる。
しかもRはそれだけではなく、水戸黄門に印籠を出されたかの
如く、地に頭を擦り付けて土下座すらするのである。
「…なんでこんな卑屈なマネを覚えたんだろう。君か?」
「私がそんなこと教えるわけないでしょ!」
「いや、あまりにも君が怖くて…」
と嫁に言いかけたところでやめた。嫁を誰よりも怖がっている
のは僕である。ひょっとして…?と思い当たることがありつつ
着替えていたら嫁のカミナリが飛んだ。
「あなた!靴下を洗濯機に入れる時は丸めたまま入れないの!
ちゃんと伸ばして入れるの!洗う人のことを考えるの!」
「ひー!ごめんなしゃい!」
やはり…僕…しかいないよなあ。
親の背を見て子は育つ。僕は
嫁の顔見て身の毛立つ。
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■親族で水族館。
2005年07月11日(月)
母の誕生日祝いということで品川のホテルに
中華バイキングを食べに行った。朝、支度を
していると
「はい、Rにこれを着せて」
嫁がぶん投げてきた娘・R(1才半)の服はというと
「なんだ、チャイナ服じゃないかよ!」
「いやー、中華だから」
嫁が中華への意気込みを見せた。しかし、その中華の
店に着いてみると、中華人民な雰囲気は一切なく、
単なるホテルのラウンジみたいな感じでありガッカリ。
「あらーかわいいわねー」
とRに声をかけてくれる店員も普通のホテルの従業員服。
中華料理店なんだからスリットバックリのチャイナドレス
でも着ておじさんをハアハアさせてくれよ!

結局Rがただひとり誰よりも中国娘っぽかったのであった。
「水族館行くけー?」
食事の後、母の提案ですぐ近くにある水族館に向かった。
最近出来たこともあってか
「ギャー!なにこれ!」
ものすごい行列が出来ていた。館内のどこも人で溢れており、
魚よりも人の数の方が多く、どっちが見られている方か分かった
ものではなかった。かった。イルカのショーは30分待った割には
10分で終わってしまうし、Rはぐずって途中で寝てしまうし。
それでも母は僕らと孫の顔を見れて満足して帰って行ったが、
嫁は人ごみと暑さに参ってしまって疲労の色を隠せなかった。
僕らのすぐ側にいた男の子も
「パパー!もう帰りたいー!」
とお父さんにグズリまくっていて、どこの親も大変だなあと
思っていたらそのお父さん、
「うん、でもお父さんラーメン食べたいから!」
ものすごくジャイアンなオヤジであった。
僕は…ちょっと、できないなあ…。
そんなわけで暑さと人の海の品川。Rの誕生日も来月である。
誕生日プレゼントはどんな品川いいでしょう?なんつって。
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■お父さんは健忘症。
2005年07月10日(日)
娘・R(1才半)が絵本を読まなくなったように思う。
これまでだと、Rが本箱から読みたい絵本を持って来て
「あ!あ!」
と僕の手を引っ張り、いつも読む定位置の床にちょこんと
座り、その隣をポンポンと叩く。僕に「まあここに座れ」
という殊勝なジェスチャー。そういうやりとりがあって
「むかしむかし、おじいさんは山へオヤジ狩りに出かけました。
オヤジはお前だー!と逆に狩られました」
と僕が絵本を読んでいたのだが、最近全然お誘いがかからぬ。
「新しい本も買ってないしな。飽きちゃったのかな」
「どうだろう」
「今日、本屋に行って買ってやろう」
「ふーん」
「Rー今日絵本買ってあげるよー」
嫁と話し合ってそういうことになった。
嫁とRはお遊戯教室に行き、終わった頃を見計らって僕が
迎えに行き合流。それからプリンセス天功似のおばさんが
いる喫茶店で飯を食った。
店から出た後、すぐ隣に本屋があったので嫁が
「本買うんじゃなかったの?」
と僕に言った。
「はて…何かあったっけ…」
僕、本屋を豪快にスルー。朝言ったことを本気で度忘れしていた。
今頃気付いてこうして記している次第。嫁ももうちょっと突っ込んで
くれればいいのに。まあ突っ込むのは僕の役目ではあるけどウシャシャ。
(ここ2週間ほど突っ込んでないが)
「ちゃーちゃーん!」
Rが僕を呼ぶ。それが僕を非難しているように聞こえた。
R、ごめんね。お父さん嘘ついたわけじゃないんだ。ただ、忘れやすい
だけなのさ。モノマネしてあげるから許して欲しい。
「ボク、ドラ絵本ー!」
無視された。
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■尿(ゆばり)ーヒルズ。
2005年07月09日(土)
朝イチ。嫁と娘・R(1才半)は目覚め、嫁はRを
トイレに連れて行く。
おむつから脱し、トイレに慣れトイレで用を足せる
ようトイレトレーニングをしているのである。
僕はワンテンポ遅れて布団から出た。だって朝立ち
していたからね。未だに朝立ちしている33才って
どうなの。子供だってRと、嫁のお腹にいるトロ(仮名)
の2人をこさえたのに、神はなお僕に子作りの使命を
与うるのか、と悩む2005年サマー。
Rと嫁が出てくるのと、僕のモーニング息子が治まるのを
静かに待つ。やがてトイレから出てきたRはタタタ…と
ノーパンのまま走って出て来て、しばらく遊んでいた。
これがR流クールビズであることよと思わず膝を打った。
男ばかりでなく女性もこのようにすれば涼しい夏が送れる
であろうに。さすれば男性陣も土用の丑の日にウナギなんぞ
を食べるまでもなく精力も増強することうけあいである。
いよいよ尿意が高まってきたので僕もトイレに入り、体内から
湧き出でる南アルプス天然水を放出する。
この時嫌な予感がし、それはすぐ的中することとなった。
「えーへーへーへー」
Rがトイレのドアを開けて覗きに来たのである。
「のび…じゃなかった、Rさんのエッチ!」
あのね、いくらトイレトレーニングをした後だからといって、
僕のその、なんだ、下半身マーライオンみたいな状態を見ても
参考にはならないからね。やって出来ないことはないとは思う
けど、女の子は真似しちゃいけないよ。決して。
Rは僕のマーライオンをじいと眺め、
「おへしょ(へそ)」
と指差した。いや違うから。まだまだRのトイレデビューは
遠そうである。さすがにマーライオンは真似させられない
けれども、尿意を覚えたら一緒にトイレに行くとか、そういう
ことを意識的にしてみればいいのかなと思った。
尿意スタート。なんつって。
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■あの人が 結婚したいと言ったから 7月7日は結婚記念日。
2005年07月08日(金)
結婚記念日だった。
どうせ僕が忘れるからということで七夕に合わせて
区役所に届けに行ったのが幸いし、こうして覚えている。
今年の記念日は、ここのところ最近また嫁の機嫌が悪いような
虫の居所が悪いような感じなので、ろくに喋っていない嫌な
タイミングではある。でも僕は会社帰りにケーキを買って
帰って嫁に見せた。
「こないだ先生に怒られたのに…」
産婦人科で妊娠中はアイスや甘いものはもってのほか!と
言われたことを嫁は気にしていた。それは僕も分かっている。
しかし今日ぐらいはいいではないかと思って買って来たのだが、
それ以上嫁は何も言わず、その後も結婚記念日だからといって
ご馳走が出るとか、嫁が勝負下着で濃厚サービスウッフンとか
そういうイベントも全くなく、僕が風呂に入っているうちに
普通に寝ていた。
昔はこういった記念日には何かしら仕込みを入れて楽しみ、一方
僕が忘れようものなら鬼のように怒り狂う嫁であったのに。
4年前、結婚結婚とラブラブに盛り上がっていた嫁。しかし
結婚生活が最早色褪せた、ただひたすら延々と続く日常以外の
何物でもなくなった現在においては、その記念日なぞはハナクソに
付いた鼻毛ぐらいの意味しかないのかもしれない。
逆に当時から「記念日なんてどうでもいい」と醒めていた僕が、
今となっては嫁よりもこだわっているのは何とも皮肉なもの
である。
男は過去にいつまでもしがみついているものだけれども、女は
その辺都合よくフィルターにかけて要らないものはバンバン捨て
られる生き物であるようだ。そんな訳で些かセンチメンタルに
なっている僕は、短冊に「ラブ・フォーエバー」とか女々しい
腐った単語を平気で書いてしまいそうである。
それに引替え、織姫と彦星は1年間溜まりまくったものをぶちま
けるべく、獣のようにまぐわっているんだろうなあ。
下界の人間が短冊に願い事を書き、「星に願いを…」と託している
のを尻目にガンガン突きつ突かれつで「突きに願いを…」といった
感じなのであろう。
ケーキだけが無駄になりそうな欠損記念日。
↑日記才人投票ボタン。投票のお礼に一言飛び出ます。初回だけ登録が必要です。↑
■頭文字R。
2005年07月07日(木)
昨日の日記に書いた、娘が入って遊んでいたダンボールが
なんと自動車にバージョンアップされた。
嫁が色紙をぺたぺた貼ってライトとかタイヤの装飾が施された
のである。さすが元保母。芸が細かい。Rは当然僕に動かすよう
促す。
「はい。自動車ぶーぶー。自動車ぶーぶー」
嫁はちゃんとダンボール車にヒモも付けており、僕はそれを引っ張る。
会社では馬車馬のように働き、家の中でもまた馬車馬。いいのよ。
お父さん、Rさえ幸せならば。そしてベッドの中でも馬並みの馬車馬。
ウッフン。いや、これはウソだが…。
「ぎゃはははは。ぶー!ぶー!」
Rは更に過激な運転を僕に要求するので、急カーブであるとか超加速
運転であるとかウイリーであるとか、めちゃくちゃに動かしまくった。
Rは大喜びでまさにノリノリ。手を上げて
「いえーい」
などと言っている。昨日は箱に入って大人しくしているだけだったのに。
箱入り娘がハコノリ娘になってしまった。
将来レディースになってしまいそうでお父さんは心配であり
そこんとこ夜露死苦。仏恥義理。愛死天流。
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■手に入れろ!でかダンボール!
2005年07月06日(水)
実家の母がいろいろな物を送って来てくれたらしい。
お母さん、ありがとう…と言いたいところだが、全て
嫁の采配により摂取されてしまったので、何を送って
くれたのかが定かでない。
僕が見たのは既に空っぽになったダンボールだけ。
少し寂しかった。でも僕、負けない。ありとあらゆる
災厄が飛び去って行った後のパンドラの箱のように、
箱の中にはたったひとつだけ残っているものがあるかも。
そう。それは「希望」…
と思って覗いたら希望じゃなくてゴボウの欠片だったので
激しくつまらなかった。
一方でつまらないどころか大はしゃぎしたのが娘・R(1才半)
であった。Rはダンボールを見るなり箱の中に入っていった。
自ら箱入り娘と化したのである。
「R、楽しいのか?」
「きゃはははは!」

箱入り娘というよりも、これでは捨て猫のような趣である。
まるで僕が捨てたみたいではないか、と胸が痛んだ。
Rを箱入り娘に育てたいのは山々である。しかし深窓の令嬢
ならともかく、そんな世間知らずでは世の中渡って行けまい。
そんな育て方をしてもウチは思いっきり庶民であるので、Rは
深窓の令嬢にはなれない。貧相なキャバ嬢が関の山である。
文字通り箱入り娘のRの姿から将来のことまで考えてしまって
いたら、当のRは「よいしょ」と立ち上がり、ダンボールから
出ようとしていた。おお!Rが自ら箱入り娘を卒業…しかし…
どおおおおおん!
足を取られ、ダンボールもろ共転げ落ちた。
「フギャアアアア!」
災厄の元となったこのダンボールはRにとってパンドラの箱となって
しまったようである。そう。これは僕にとってもパンドラの箱。
何故ならばそこに残されたRこそ「希望」そのものなのだから。
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■蒸気きかん坊。
2005年07月05日(火)
日曜日、一家で買い物をした帰りに昼飯を
どこかで食おうということになった。
「あそこの回転寿司はどうだ?」
「お寿司食べるなら、回転してないところがいいなあ」
しかし嫁がなかなかうるさい。
「じゃあそこの中華は?」
「中華は来週お母さんと行くじゃない」
嫁がかなりうるさい。早くしないと娘・R(1才半)が
腹を空かせ過ぎてぐずってしまうではないか。
「じゃあどこで…」
「あ、そうだ、そこに子供のプレイルームがある
焼肉屋があるのよ」
「準備中って書いてあるけど」
「あれ、いやーん」
いやーんじゃねえだろばかーん。
その後喫茶店・ラーメン屋・天ぷら屋・イタリアンなどを
回ってみたが全て満席で、危うく一家全員ランチ難民になり
餓死するところだったが、ようやく一軒の定食屋に辿り着いた。
ここは「じゅうじゅう焼き」という定食がウリである。
鉄板に細かく刻んだ肉やキャベツやもやしなどをぶちまけて
ジュージュー焼く料理である。そのため蒸気がもうもうと
立ち込めながら運ばれてくる。
僕がそれを頼んだことで思わぬハプニングが起きた。
じゅうじゅう焼きの蒸気がモロにRにかかってしまったのだ。
「ひ…ひえええええん!ぎゃああああん!」
生まれて初めて蒸気に当てられたRは大パニック。僕が慌てて
じゅうじゅう焼きの皿を移動させても、何故か空気の流れの
イタズラでどうしてもRの顔面を直撃してしまう。
「ああああ、ごめんねごめんね」
Rは必死に嫁の胸に顔をうずめて隠れており、ようやく蒸気が
治まったところで平静を取り戻した。
しかし困ったことに、蒸気がRの心に恐怖心を植えつけて
しまったらしく、他の客が頼んだじゅうじゅう焼きが
運ばれるたびに泣き叫び、僕はその都度Rを抱き上げて
「怖くないよ、怖くないよ」
とあやさなければならなかったのであった。蒸気がRのトラウマに
なってしまった。今後は僕も注意しなければならない。
え、何故かって?
僕は年中発蒸気でございます。
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■陶芸とエロゲー。
2005年07月04日(月)
嫁のゴハン茶碗を娘・R(1才半)に割られてしまったため、
友達の陶芸家・うたちゃんに頼んでおいたところ、完成した
との連絡が入ったので一升瓶の手土産を持って、彼女の
陶芸教室「
おいしい器」に受け取りに行った。
3パターンも用意してくれており、迷った挙句ひとつ選んだ。

今回は長崎の教会やチンチン電車を描いてくれと頼んだので
こんなキュウトなものに。前の日記にも書いたが、うたちゃんの
作る焼き物は、女の子らしい可愛くてトボけた感じと、宇宙人が
洞窟に描き残した謎の壁画のような不思議さがあって好きだ。
うたちゃんは陶芸教室だけでなく、高校の美術の講師もやっている。
「今度の高校は、前やってた高校より偏差値が高いんだけど…」
「ほう」
「偏差値って凄い!偏差値が違うだけで授業態度が全然違う!」
教育現場の切実な声を漏らしていた。まえのとこでは苦労して
いたものとみゆる。
その後、うたちゃんと一緒に陶芸教室を経営している江頭君と、
江頭君の友達でありこのサイトを見てくれているヒロシマ君と
夜中まで飲んだ。ふたりは僕と同年代の元パソコン少年で、
古いゲームの話で盛り上がってしまった。
「団地妻の誘惑:光栄」
(コンドーム会社の訪問販売営業マンが人妻を口説くゲーム)
「オランダ妻は電気ウナギの夢を見るか:光栄」
(ダッチワイフの反乱ゲーム…だったっけ?)
「マカダム:デービーソフト」
(SMゲーム)
「177:デービーソフト」
(レイプゲーム)
などなど、20年以上前からエロゲーはあったのである。当時中学生か
そこらだった僕はゲームのチラシを見るだけで興奮したものだった。
いや、ちゃんとエロゲー以外の話もしたけど。
…うたちゃんは当然こんな話に付いて来れる筈もなく、じいっと
酒を飲んでいた。記憶が曖昧になるほど久しぶりに飲み、へべれけに
なりながらもうたちゃんの作品を壊さないように気をつけて帰った。
家に着いて、うたちゃんの器を広げてみて血の気が引いた。
割れていたからではない。
…お金払うの忘れてた!
せっかくうたちゃんに焼いてもらったのに…、
お詫びに根性焼きでもするしかないのだろうか。
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■人情がスーパーなマーケット。
2005年07月03日(日)
嫁が歯石が溜まっているとのことで歯医者に行ってしまった
ので、その間僕が娘・R(1才半)の面倒を見ていた。
僕も溜まってるんだけどなあ。歯石じゃない、迸りそうな熱くて
白い何かが。
それとは逆に家の烏龍茶は切れていたので、Rを連れてスーパーに
買出しに行った。スーパーなんて1年に3度ぐらいしか行かないが、
嫁がいないのでしょうがない。
「●●スーパーだったら2リットルのやつが2本で300円よ!」
という子供の使い並の指示を嫁から受け、やって来た次第。
慣れないスーパーでも、最近のRは手を繋がなくても僕の後をチョコ
チョコと付いて来るので助かる。万引きもしないし(してたまるか)、
ただお菓子やガムなどの細かい商品が詰まった陳列棚を見ると、
ガサゴソと荒らし始めるのでそれだけ注意していればよい。
買いたい物だけとっとと選んでレジに並ぶと、ものすごく寂びれた
パートのおばさんが
「…315円です」
とだけ言った。伊東四朗がそのままおばさん化したようなルックスの彼女は、
目が死にまくってるし、声も岸田今日子みたいにしゃがれてるし、接客と言う
よりもただ機械的に動いてるだけの状態に見えた。
彼女から漂ってくる朽果て感に当てられて、とても悲しい気分になった僕は
早く烏龍茶を受け取って帰ろうと思った。しかしこの時伊東四朗おばさんが
動いた。
レジカウンターからさっと消えたかと思うと、サザエさんのイラストが描かれた
コーラのおまけか何かのビニールバッグを持って来て、Rの肩にそっとかけて
くれたのであった。
「あっ!ありがとうございます…」
伊東四朗おばさんはにっと笑ってRに手を振った。ああ、彼女は機械で
なくて人間であったよ。人情っていいなあ。ありがとう伊東おばさん。
また来るよ。また会えたらいいね。おばさんのことはベンジャミンと
呼ぶことにするよ。
Rはこれをえらく気に入って、ずーっと肩にかけて遊んでいた。
やがて歯医者から帰って来た嫁に見せてみると
「えー。サザエさん?なんかやだなあ」
と何故か気に入らない様子。そんな文句言うなよ。これはなあ、
ベンジャミンが僕とRだけに見せてくれた笑顔の証なんだよ!
スーパーのレジで味わった、人情エレジー。
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■おなかの子の胎児名決定。
2005年07月02日(土)
明日は都議会選挙である。都民なら
「トギセン・サンカ」
というパパイヤ鈴木のポスターを見た人も多いであろう。
忘れずに選挙に行くようにここにも貼っておくことにする。

あっ…パパイヤだったからつい…。まいうー。
さて選挙は明日だが、嫁のお腹の子の出産予定日まであと3ヶ月
となった。長女R(1才半)の弟になるのか、それとも妹か。
性別はまだ分からない。ただ胎動は盛んになって来ており、腹に
手を当てるとはっきりと感じられるようになったので、最近は
「赤ちゃん、オヤジですよー」
と呼びかけるようにした。しかしここで嫁のチェックが。
「赤ちゃん、って呼ぶのはよくないらしいのよ。生まれるまでの
仮名でいいから名前をつけましょう」
嫁がどこからか仕入れてきた知識。僕は初耳である。これが本当
だとすると「こんにちは赤ちゃん」を歌った梓みちよは大悪者と
いうことになるではないか…と言いたかったが、ここは実際に腹を
痛めて産む嫁に従うこととした。
思い返せばRの時は既に胎児の頃から「R」と呼んでいた。これは僕が
「女の子だったら絶対Rと命名する!」
僕の最愛の美少女・元近所に住んでいたRちゃんの名前をそのまま
いただくことを人生最大の野望というか欲望としていたため、まだ
性別が分からない頃でも先走ってそう呼んでいたのである。
そして欲望は果たされたため、今度の子の命名権は嫁にある。ただ
嫁のハアトにズキュウンと来る名前がないため、胎児名も決まって
いないのだ。
そこで僕もいくつか提案した。Rに似た名前とか、嫁の好きなキムタク
の拓哉とか。しかし嫁は
「うーん」
いまいち煮え切らない様子。段々面倒になってきた僕は、前野とか
サンチェとかおじゃる丸とか、弾正忠とか山城守とかヒデローとか
マゾの宮殿下とか、自分が付けられたら絶対グレるようなイロモノに
走って行った。当然嫁が首を縦に振る訳もなく。
ほとんどネタ切れとなったところで、僕の家に何十とある「どこでも
いっしょ」のトロのぬいぐるみが目に入った。
「じゃあ…トロちゃんはどうよ」
もう条件反射で適当に言ってみたところ嫁は
「あら、それいいわね」
「いいのかよ!」
ということで第2子の胎児名は「トロ」に決定した。
…本当にいいのだろうか、嫁。
僕は嫁の命名センスに大いに不安を持ったのであった。トロちゃんが
産まれた後、嫁が突拍子もない名前を付けやしないかと心配で眠れず、
羊の数を数えるのであった。
羊だけに命名。
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■シ・ツ・ケー♪シツケなさいあなーたー。
2005年07月01日(金)
娘・R(1才半)が、嫁のバインダーをいじっており、
そこに挟んでいるチラシなどをばんばん外して床に
ぶちまけていた。
そしてそれをそのままにして、今度は僕の机の上にある
本を指差して
「あ!あ!」
手が届かないから取ってくれ、と次なるターゲットに
狙いを定めていた。いつもの僕であったらRの言いなりに
ハイハイとやってしまうのであるが、この時は違った。
チラシや本だったらいいが、将来男をこのように食い散らかす
ようになってしまっては世間様に申し訳が立たぬ。そう思った。
だからまずぶちまけたチラシを片付けさせなければと、
僕の親としてのしつけ心が珍しく作動したのである。
いつもはRを見るだけで顔面メルトダウンの親バカだけど、
言うことはキッチリ言うぜ!
「Rちゃん。このチラシを片付けようよ。これをないない
したら取ってあげる」
Rは「ないないして」と言えば素直に片付ける良い子である。
オモチャも言われればちゃんとオモチャ箱にせっせとしまう。
しかしこの時のRは違った。僕の言うとおり動く気配がない。
机の側に立ったまま、じいいと僕にガンたれている。
「どうした?こっち来てないないしなさい」
Rは明らかに嫌がっている。ぶすーっとした顔をして…。僕に
反抗しているのだろうか。しかし僕もここで折れるわけには
いかない。たまには父の威厳も見せておかないと。
見よ、この頑として凛とした父の威風。たくましき眉毛。
隆々とした男根(お見せできないのが残念)
やがてRは動いた。トコトコとぶちまけたチラシのところまで
歩いて来た。
「お、いい子だね。ないないするんだね」
そう安堵したのも束の間。Rはチラシを鷲掴みにし、わざと
しわくちゃにしてばさっと僕に投げたのだった。
ヒイイ!Rの反抗!しつけをしたら押しつけられた!
ボク舐められてルー!父の威厳なし!
この、慣れないしつけ顛末記を嫁に涙ながら語ったところ
「あなたがそんなことするなんて珍しい」
嫁は僕のしつけに対してぶしつけであったとさ。
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