娘・R(10才)が、嫁に
「ダメじゃん忘れちゃ。明日学校に取りに行ってきなさい!」
と言われていた。何を忘れたんだ、とRに聞いてみたら
「うばわき」
そう答えた。1秒ほど考えて
「ああ、上履きね」
そう理解した。Rは「うわばき」と言えず、必ず「うばわき」と発音する。4年生にもなって…とも思ったが、僕の弟は「お子様ランチ」のことをずっと
「おこさらまんち」
と言っていたし、従兄弟に関しては
「おこそらまんち」
とかもっとひどかった。なのでRに限らず、誰にでも発音しづらい言葉のひとつやふたつはあるのだ、として、そんなに強く注意して直させることはなかった。
で、翌日の土曜日、早く取って来いと言われたRは
「パパも来て」
と僕の手を引くので、僕も行く羽目になってしまった。
「自転車で行くの」
歩いていけばいいのに、楽をしようとチャリに乗って行くR。

なんか嬉しそうなので思わず撮ってしまった。
程なくして学校に到着。僕は校門の前で待っていようとしたら
「やだー。パパも一緒に来て」
誰もいないヒッソリとした校舎内は怖いのだろうか、またも手を引っ張られてしまった。
学校の玄関のすぐ横は用務員室だ。窓から新聞を広げ座っている用務員さんの姿が見えた。
「お入りの際はお声かけください」
という貼り紙があったので、すいません、と声をかけてみたが、ノーリアクション。もう一度
「すいません!」
ちょっと声を大きくしてみたら
「んほおっ!」
バサーと新聞をひっくり返して顔を見せた。寝ていたらしい。
「忘れ物を取りに来たんで」
そう伝えると
「そこのノートにお名前と、取りに来たものを書いてください」
1冊のノートを指差した。日付、学年クラス、名前、取りに来た物、を書く欄があった。学校に忘れた物を取りに来た場合はここに記入するのがルールなのだ。
「パパの名前も書いておいて」
Rに記入をさせ、下駄箱まで歩いて行く。他の子の下駄箱は空なのに、Rのところにだけ、ぽつんと上履きが置かれたままになっていた。Rはそれをかっさらい、
「かえろ」
すぐさまUターンして玄関を出た。その時先程のノートが目に入り、ちゃんと書いただろか、と思ってよく見てみたら

「うばわき」て…。
発音しづらくてつい「うばわき」って言っちゃうだけだよね、と思っていたのに、ガチで「うばわき」と間違えて覚えていたとは…。
「Rー!うばわきじゃなくてうわばき!ちゃんと書けええええ!」
これにはマジで「4年生にもなって…」と呆れ返った、というか、心配になった。Rは
「えへへ」
と笑うのみ。おのれ、僕がそのはにかみ顔に弱いのを知っていて、可愛い仕草で誤魔化そうとしておる。帰ってから嫁にもこのことを伝えたら、
「はあ~」
やはり心配そうに溜め息をついた。
そして翌日、今度は嫁が学校に用事があったので出掛けて行ったら、午後になって
「私も見たよ、Rが"うばわき"って書いたノートを…」
非常にガッカリした表情で帰って来た。しかもRの後にも上履きを忘れて取りに来た子がいたようで、Rが書いた数行下に記入があったらしいのだが、それが
「Rより年下の2年生なのに、ちゃんと"上ばき"って書いてあったよ…。正しいし、"上"は漢字だし。まったく情けないったら」
どっちが上級生なんだか、と嘆いておった。ちょっとノンビリさせすぎであり、これからはちょっと厳しめに勉強させないといかんのだろうか。今後は勉強させるにあたって、何かにつけ
「お前はこんな情けないレベルでいいのか」
と発破をかけるため、この『うばわきって書いちゃった画像』は残しておくことにする。
これを「うわばき保存」といいます。なんちて。
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■どうする、インフル2013。
2013年11月17日(日)
今年もインフルエンザ予防接種の季節がやってきたので、子供達を連れて行った。
行ったのはゴージャスな小児科。自社ビルがドカーンと建ってるし、内装はすごいオサレでキッズスペースもゆったりとしつつ、吹き抜けとか空間を無駄に使った贅沢も。更には緑化&遊具も設置されている屋上庭園まであって、どんだけ儲けているんだ、という感じである。
羽振りがよいだけにメチャクチャ混んでいる。去年も1時間は余裕で待たされた。なので本当は違うところで予防接種をさせたかったのだが、娘・R(10才)と息子・タク(8才)は
「ここがいい」
と言って聞かなかった。やはりキレイで屋上庭園があってワクワクするからだろう。早速屋上に駆け上がってはしゃいでいたが、今年は去年より更に待たされた。屋上にも飽きて戻って来たRとタクは、僕のipodに入っているポケモンの映画を観始めた。それでもまだ名前を呼ばれず、
「ねえパパー、飽きたー」
うんざりした顔でこちらを見る。何を言う早見優北天祐。
「待つのを分かってて、ここがいいって言ったのは君たちだろう」
ふたりはしゅーんとなった。とはいえさすがに僕も待ち疲れてヒマなので、隣の嫁の太ももなぞをツンツンしていたら
「調子に乗るな!」
と怒られた。更にヒマなので、受付嬢が次々に呼び出すよそさまのお子様達の名前を聞いていたりした。中には
「キクチモモコちゃーん」
菊地桃子そのまんまの名前の子がいて、もしかしたら親御さんはラ・ムー好きか、もしくは電気グルーヴ好きに違いない。(「菊地桃子に憧れて、この桃の世界に入りました」という歌詞の歌がある)。また、
「シシドレオくーん」
と呼ばれた子もいて、
「おしい!"シシドレ"まで音符なのに。女の子だったら"レミ"って名前にしたに違いない」
と嫁に言ったら
「はあ」
なんかリアクションが薄かった。そういえば、ドレミファドラシド宍戸留美ってアイドルもいたな。
そんなわけで、大繁盛小児科だったために、受付からお会計まで、2時間もかかってしまった。この間に余計なもの伝染されてそうで怖い。
来年は絶対来ないようにしよう。そう誓いながら歩く帰り道、
「いかがですかー、ぜひお越し下さいー」
路上で風船とティッシュを配る人がいた。新築マンションモデルルームかケータイショップの呼び込みかと思ったら、
「無料歯科検診開催中でーす!」
なんと歯医者だった。
「歯医者の呼び込みって初めて見たわ」
「私も」
僕も嫁も驚いたのであった。大繁盛小児科がある一方で、客を呼び込もうと必死の歯医者もある。考えてみれば、僕の最寄りの駅前でも、美容室と歯医者はコンビニ以上に数がある。歯医者も潰れてしまってタダの敗者になってしまった、なんてシャレにならないし。
こうしてなりふり構わず呼び込みするのも、歯医者だけに、歯科たないのだろう。なんちて。
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■ダンス・イン・ザ・バス。
2013年11月14日(木)
子供たちとお風呂に入っていた。
息子・タク(8才)が
「カビゴンごっこする」
と言って、娘・R(8才)も
「ウチもやる」
カビゴンという、いつも居眠りしているポケモンのマネをして、ぐだーっと湯船に浸かっていた。そのうちタクが
「のぼせた」
と言って風呂を出て行った。Rも湯船から出たのだが、
「パパ見て見てー」
と踊り出すではないか。すっぱだかのまんまで。
「ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
「きゃりぱみゅの歌だね」
「しんちゃんの始まりの歌になってるんだよ!」
このきゃりーぱみゅぱみゅの曲がクレヨンシンちゃんのオープニング曲になっているのだ、と踊りながら僕に教える。いや、そんなこと教えられても、
「知ってるし!てか君に教えたのパパだし!」
「ぎゃはは!ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
Rはごまかしてまだ踊り続ける。
「そろそろ出てちゃんとタオルで拭きなさい。風邪引くよ」
「ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
また返事せず歌って踊り続ける。このサビの部分だけずっとループだ。
「そういえば、なんで最近自分のこと『ウチ』って言うようになったの?」
「ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
まだ返事なし。
「パパは、今までどおり『R』か『私』にしたほうがいいと思うんだけどね」
「やだ!」
「お、やっと普通に喋った」
「あ、ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
また慌てて踊り出すR。
「もういい加減にせーんかーんヤマト!」
ホントに早く服を着ないと風邪引くぞ、と風呂場から追い出した。扉の向こうに追いやっても
「ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
まだ歌声が聞こえた。おどけていて、僕の言うことを全く聞かない。これはどういうことかというと、
「…眠いんだな」
もうこの子達がいつも寝る時間をだいぶ過ぎていた。とっとと寝ろって感じである。それにしてもなぜ「ウチ」に変わったのか。ラムちゃんかよ。Rは喋れるようになってすぐは
「Rちゃんはね…」
自分のことをRちゃんと読んでいて、小学校に入ってからだったろうか、ちゃんが抜けて
「Rはこれが好き」
という風に、自分の名前を言っていたのに。何故なのか。しかしRは決して語ろうとしなかった。教えて欲しかったなー。
パパの、気持ちは100パーセント、届け、届け、君にってか。
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■ハウオールドアムアイ?
2013年11月13日(水)
朝、目を覚ました途端、
「パパ、誕生日のプレゼントは何がいい?」
息子・タク(8才)が食らい付いてきた。
「え?ああ、そうか…」
自分の誕生日をコロッと忘れていたことよ。年なんか取りたくないのにふと気付くと恐ろしい数字になっているから、敢えてそのことを記憶から遠ざけておきたいのだ。
「パパ、プレゼントは何がいいの?」
再びタクに早く言ってよ、と急かされる。うーん、そう言ってくれるウチが華なのだろうけれど、やはり何度も年を積み重ねると、誕生日に欲しい物ネタも枯れて久しい。買えるものはサクッと買ってるし、買えないものは諦めている。
欲しい物は特にない。では、やりたいことは…というと…うえっへっへ。文字通りヤリたいことなら。うえっへっへ。ソフトオンデマンドも真っ青のドエロプレイ妄想が走馬燈の如く駆け巡る。うえっへっへ…ってバカ。
どこの世界に
「パパおっぱい揉みたいなあ」
って子供におねだりする親がいる。そんなわけで言葉に詰まり
「うーん、なんでもいいよ」
相手が一番望まない答えを言ってしまった。案の定、タクが困った顔に。さすがに僕もまずったなあ…と反省した。僕は別に何ももらわなくても、子供達がグレずに育ってくれればいいのだけれども…おお、そうじゃ。
「そうだ、じゃあ、タクとR(10才の娘)で絵を描いてくれよ。君達が楽しく遊んでるところを描いてくれ。いつも一緒に遊んでるお友達とかぬいぐるみとか、宇宙で遊んでるとか、好きに描いていいよ」
何か子供達の手作りの物が欲しい、と思ったのだった。ふたりともお絵描き好きだし、なんか面白い絵を描いてくれるだろう。
「よしゃー!描くよー!」
タクは嬉しそうに返事をした。ああよかった。やはりそういうのを望んでいたようだ。Rも
「じゃあRはね、カレンダーにできるように1月から12月までの絵を描くよ。8月はプールで泳いでるところにする」
なんだかアイディアが湧いてきたようである。そうだ。君のお花畑頭を存分に発揮する時が来たのだ。
「いいねー。君たちの楽しい世界を描いてくれよ」
そうお願いすると
「じゃあ、パパも描くよ」
とタクが言うので
「いや、パパはいいよ」
子供達のファンタジーに僕のようなオッサンが入ってしまったら台無しである。さらにRとタクが容赦なく、忠実に、僕を絵に描いたような貧乏くさいオッサンのように描いたらどうしよう。絵に描いたようなも何も実際に絵に描くんだけれども。
以前、父の日だからお父さんの絵を描いて贈りましょう、という幼稚園のイベントで、いつも貧乏神みたいな顔に描かれていて、
「じょうずだねー」
と子供達にはニコニコ褒めて、陰でへこむんでいた。だから断ったのだが
「ダメ!描くの!」
絶対に首を縦に振らないので、好きにやらせるしかないようである…。
これを、絵に描いた父といいます。なんちて。
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■日本尻ーズ。
2013年11月08日(金)
息子・タク(8才)が家の中でふざけてかくれんぼをしていた。
「隠れたよー」
と布団の中に隠れても、お尻が見えてしまっていた。
「ははは、そういうのを『頭隠して尻隠さず』って言うんだよ」
まさにその通りだったのでそうツッコミを入れてみたら
「あ?なんだって?」
分かってない模様。
「自分では隠れたつもりでも、実は頭だけしか隠れてなくて、お尻は丸見えですよ、ってことだよ」
噛み砕いて説明してやると、タクはギャハハハと笑い、
「こういうこと?」
おもむろにフスマの陰に隠れ、お尻だけ突き出して、ズボンとパンツをぺろんと脱ぐではないか。まさに頭隠して尻隠さずなんだけど、
「ほぼその通りだけど、なんで脱ぐー!」
娘・R(10才)などはもう大爆笑している。こちらとしては若い女の子以外のケツは見たくもないので、とっととパンツ履け、と、従わないならそのままお尻ペンペンだと叱ったのだが、内心、キレイなケツで羨ましく思った。
さすが子供のケツである。形よし、色ツヤよしで本当にみずみずしい桃のようである。僕はそっちの気はないけれども、お小姓制度があったのも今なら頷ける。
「パパー、写真撮ってー。そんで印刷してー」
タクはパンツを履くどころかヌードグラビアを目指し始めてしまった。
「ふざけんな、そんなの撮るわけないだろ!それに印刷とか…ケツを印刷するプリンタなどない!」
もう悪ノリが過ぎてクレヨンしんちゃんの「ケツだけ星人」みたいな異様なテンションになっていた。タクはケツを出しながら嫁にも見せようとする。
「ママにもみせよーっと。ママ、見て見てボクのお尻」
そうだ、嫁がいたのだ。嫁ならこふざけた行為をガツンと叱ってくれるに違いない…と思ったのだが、
「ママよりキレイなお尻でいいねえ。羨ましいわ。」
叱るどころか絶賛。確かに嫁の垂れ気味のケツに比べれば…ってそういう問題じゃない。ブレーキの効かないケツだけダンプカーとなったタクは、ケツ出しのまましばらくウチの中をはしゃぎまくるのであった。
そしてこの日記も、ケツだけに尻切れトンボに終わるのであった。
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■タッチ、タッチ、ネットにタッチ。
2013年11月03日(日)
朝、嫁がママさんバレーの大会に出かけていった。
僕は今日一日子守りをしなければならない。
「ママの応援行く?」
子供達に聞いてみたところ
「いく!」
ということなので応援しに行くことにした。僕としては春の高校バレーとかだったら女子高生の汗ムンムンなので、発汗女子高生マニアにはたまらないところだが、おそらくJKより30才ぐらい平均年齢が上なお嬢さん方のバレーなので、ときめくものはない。
しかし子供達もこう言っていることだし、僕が出たオッサンソフトボールの時も嫁は見に来ていたので、行こうかなあ、と。
ただ嫁によると、チームは弱いらしい。メンバーの数がギリギリな上に、主力選手のひとりがアキレス腱をブッチーンしてしまいリタイア。
「コートで立ってるだけでもいいから入って!」
となりふり構わずメンバーを集めてようやくこぎつけたという。会場である某小学校の体育館に入ってみると、ちょうど嫁のチームの試合中で、1セット目負けてしまったところであった。
「ママガンバレー」
必死に応援する娘・R(10才)と息子・タク(8才)。そんな姿を撮りたくてカメラも持って来たのでパシャパシャ撮っていた。そして、嫁は
「ワタシの写真なんか撮らないで」
いつも撮られるのを嫌がっていたので、嫌がらせの意味で撮ってやれ、と思ったが、場所が悪くほとんど後ろ姿ばかりになってしまうので残念ながらやめた。
結果、負けてしまったが、メチャクチャ弱いと嫁が言っていたわりにはボロ負けというわけでもなく、健闘していたと思う。
「よく頑張ってたじゃないの」
終わった後そんなことを言ったら
「○○ちゃんのママがあなたがカメラ向けてたから
『気になって試合に集中できなかった~☆』
って言ってたよ」
チーム最年少唯一の20代ママがそんなこと言ってたという。
「人のせいにすんなー!!」
そもそもほとんどRとタクにしかカメラ向けてないしママさん1枚も撮ってないし。自意識過剰にも程がある。
昔、試合に勝ったらおっぱいを揉ませてくれる「おっぱいバレー」という小説&映画があったが、僕もちんこぐらいなら差し出そう。
いらないと言われました。
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■オサレブクロ。
2013年11月01日(金)
子供たちの秋モノの服があんまりないので買って来いという嫁の指示で買いに行くことにした。
息子・タク(8才)は、「ランドリー」という、カワイイ男の子のイラストが描かれているメーカーがお気に入りで、今着ているパーカーが小さくなってしまったので、新しいのが欲しいのだという。なのでショップがある池袋に出かけることにした。
ところが洋服とは別に
「コロコロコミック買いたい」
とタクが言う。それに釣られて
「Rも本が欲しい」
娘・R(10才)も言いだした。しょうがないので、電車に乗る前に駅前の本屋に寄って
「自分のお小遣いで買うんだぞ」
服は買ってやるがマンガはダメ、ということで自腹を切らせた。タクは初めから買いたい本が決まっていたのでよいが、Rが
「なめこの本にしようかなー、どうしようかなー、ねえ、子供用の本ってこれしかないの?」
なかなか決まらないわ、もっとデカい本屋に連れてけみたいなことを言うわ、タクは
「早くしろ!」
朝早く起き過ぎたのでもう眠いらしくイライラしているいやーな展開。
「分かった分かった。池袋にデカい本屋があるからさ。Rはそこで決めな」
となだめて電車に乗り、池袋の某でかい書店に入った。それが間違いだった。確かに子供向けの本はたくさんあったが、今度はなまじ広くてたくさん本があるだけに、あちこち歩き回ってじっくり品定めし、やっぱりなかなか決まらない。でタクがまた
「もうボクは帰りたいよ!」
ブチ切れるし。で、結局Rがようやく買ったのが
「なめこの本」
最初の本屋で買おうとしていたヤツだ…。時間と労力をスゴい無駄にした気分…でもRの優柔不断な性格を考えれば予想出来たことだ…。
ようやく本来の目的であるランドリーのショップに辿り着いたところ、悪いことに子供向けの服が種類もサイズもほとんどなくて、タクも眠くてテンションが低いものだから
「それじゃヤダ」
全然気に入ってくれなくて、買わないままショップを出てしまった。
「じゃあどこで買おうかね…」
せっかく池袋に来たのだから、地元にはないショップを覗いてみようと思ったら
「パパこっち来て!Rはこのお店が一番好きなの!」
Rが僕の腕を引っ張って引き返す。Rが一番好きだというお店は、思いっきり地元にあるメーカーのショップであった。ウチだけじゃなくて近所のご家庭も御用達で、その店に入ると
「あ、これ、○○ちゃんが着てるよね」
というのが絶対見つかる程、かぶるパターンが大。
「えー、いつもこの店じゃん、せっかくだから違う店にしようよ」
とRを説得しようとしても
「いや!Rはここの色遣いが一番好きなの!」
色遣いとかいっちょまえのことを言っちゃってるし。まあ本人が気に入った服じゃなきゃ意味がないか、ということで結局ここで買うことにしてしまった。本の時とは逆に、Rは欲しい服をすぐ決めた。
ダメなのがタクであった。
「もーいー。服いらないー」
眠い上に歩き回されてすっかりクタクタになってしまい、テンションが地を這う如く低まって、何に対してもヤダ、イラナイ、となってしまったので、もうタクの服は諦めてRのだけ買って帰ろうかなとも思ったが、
「これよくね?君なら似合うと思うな。着てみてよ」
あの手この手で脱がそうとするグラビアカメラマンの逆を行く口説き文句でおだててみたら、まんざらでもなかったようで、ようやく1着だけ買った。
そんなこんなで、なかなか服を決められないタクに、さすがの僕もブチ切れそうになったが、試着してみると結構似合ってて我が子ながらカワイイ、などと思ったりして怒りテンションも下がってしまうのであった。
アパレルだけに暴れる寸前。なんちて
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