佐藤可士和『佐藤可士和の超整理術』メモ。奇抜に見える発想も、勝手に創りあげたのではない。「クライアントから問診のごとくヒアリングを重ね、相手の抱える課題や伝えたいことをきちんと整理することで、表現すべきかたちが必然的に見えてきたのです。」(p26)まるでドクターのように。「表面的な対処が真の問題解決にならないのは、対症療法が病気の原因そのものを取り除くわけではないのと同じです。」(p46)「問題の本質が表面化してくると、自ずとクリアすべき課題が見えてくるものです。」(p55)「問題の本質を突き止めることとは、”何がいちばん大切なのか”を見つける、つまりプライオリティをつけることなのです。」(p55)問題の本質がわからないことと同様に、プライオリティをつけられないで進まないプロジェクトも世の中には多いのだろうな。家事しかり。「課題が見つかれば、しめたものです。進むべき方向が見えたのですから、この時点でプロジェクトの半分は完成しているといってもいい。」(p56)現状把握、視点導入、課題設定というプロセス。山登りと同じ。空間の整理術の章より。「”空間の整理”は、最初に取り組むべき整理術としては打ってつけです。なぜなら、物事を頭のなかだけで心底理解するというのは、実に難しいものだからです。身体でもって状況がクリアになっていく様を体験するのが、いちばん実感しやすいのです。」(p72)プライオリティをつけること!「本当に必要なものを自問自答するということは、結果的には、いらないモノを捨てることでもあります。この”捨てる”という行為が難しい。なぜなら、それは自分のなかの”不安との闘い”だからです。」(p81)プライオリティの設定方法。「1.アイテムを並べてみる2.プライオリティをつける3.いらないものを捨てる」(p83-84)まとめのまとめ(p112)・整理は仕事の効率を高め、リスク回避にもつながる。・プライオリティをつける・定期的に見直す・定位置と必ず戻すこと・フレームを決め、フォーマットを統一思考の整理の章より。「思考の整理のポイントは、思考を情報化していくことなのです。」(p156)見えないものを見える化していく。「まずは正しく言葉に置き換えて、情報にすることが大切なのです。」(p158)オーガナイズの概念はまさにコレだな、と思えました。あとは実践!佐藤可士和『佐藤可士和の超整理術』
有元葉子『ためない暮らし』メモ。「川は流れが止まると、すぐによどんで腐敗臭がしてきます。同じように流れのあるところ、血管でも腸でも体内を流れているものも、『溜まる』と具合が悪いもの。世の中すべて気持ちよく循環しているのが理想の状態だと思います。」(p2)「実際旅行する予定がなくとも、長い旅行に出かける気分で、一か月いない、という目線で庫内の食材処理をしてみるのもいいでしょう。きっと新しい発見があると思います。」(p72)「私の片付け方にルールはあってないようなもの。とにかく片っぱしから片付けます。そう、片方の箸から一つずつ、です。効率が悪いように思えますが、コレが一番早い。」(p120)書類整理は苦手。だからこそ、さっさと済ませる。ためない。「苦手なことほどさっさとやるように心がけています。」(p125)セルフメンテナンスについての章から。「特に変わったことのない普通のスタイルで、ふっとひかれるものがあるのが一番素敵です。普通のシャツとパンツといった基本的な物で、シンプルを極めていて品があり、上質感を漂わせるものがあれば、あとはいらないかな、と。」(p142)「自らの中からにじみ出るものがあれば、装いがシンプルであればあるほど、その人の素敵さがきわだってきます。装いとその人自身は同じなのですね。」(p142)「なにげなく上質な日常茶飯事が目標です。」(p143)おわりに、より。「ともかく持っている物と同じく、命を与えられた自分自身も、最後まで使い切って気持ちよくさよならしたいな、と思うこごろです。毎日を一日一日生き切って、潔く笑って別れられるように、がこれからの私の課題です。」(p173)モノも命も、天寿を全う。それが理想ですね。そのためには、等身大のためない暮らしをすることだな、と教えてくれて一冊でした。 有元葉子『ためない暮らし』
ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する! ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。 ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。
児玉清『人生とは勇気』大好きな児玉清さんの著書。日本語の美しさにしびれます。メモ。「『知っている』ことに意味はない。人間にとってはその先の知恵が大事。そして知識は、知恵の底辺になるものです。」(p14)「クイズは人生と同じ。そのときボタンを押せるか押せないか。人生とは勇気、と毎回思う。」(p24)「いい文章は、知らぬ間に自分の中の何かを研ぎ澄ます。無心で人と向き合うために、僕はだから本を読む。」(p26)私はだから児玉さんの本を読む。児玉清『人生とは勇気』
金子哲雄『僕の死に方 エンディングダイアリー500日』星五つにした理由は、この本がエンディングに関する情報のみならず、医療の現状やいかに生きているうちに自分の命を適切に燃やすか、使命を果たすかにまで言及されているから。仕事とは何か、どう生きるか、選択するか。すべての小学校の図書室において、みんなが読めるようにしてもらえたらいいなあと思えた一冊でした。メモ。「私は喜ばれるにはどうしたらいいか、といつも考えている。それはいまでも変わらない。」(p36)「その時、確信した。大事なのは、自分なりの方法で相手を喜ばせることだ、と。人が『喜ぶこと』は、人それぞれ違う。千差万別だ。」(p36)「息抜く力生き抜く力」(p46)「『好きなもの』というのは、人それぞれだから、それが一致するのは難しい。でも『嫌いなもの』が一緒でないと、長く共にいるのは難しい。『嫌い』が共通しているかどうか、がいちばん大切なものさしではないだろうか。」(p47-48)「私はそんな中で、主婦の目線で話ができ、かつビジネスに関連する話題も発信していける。こういう希有なポジションを獲得できたのだ。やっていても手応えもあった。まさにブルーオーシャン。」(p58)「こうした3点をバランスよく盛り込めているかどうか。」(p63)「チャンスはどこに転がっているかわからない。ひとつだけ言えることは、自分はどんな仕事でも『グッドパフォーマンス』を心がけていたと言うことだ。どんなに小さな仕事でも、それは必ず『誰か』に向けられている。その誰かが喜んでくれるなら、それがたったひとりでも、私はうれしい。そう考えて、ずっと仕事をしてきた。」(p69)「繰り返しになるが、がん治療は想像以上に体力を要する。治療するだけで、十分がんばっているのに、それに輪をかけて『がんばれ』と言われると、『これ以上、がんばれないよ』と言いたくもなる。」(p119)「仕事こそが私の生きる『よすが』だった。(略)その一方で、私は『死の準備』を進めた。」(p120)遺産整理。公正証書遺言の作成。戒名。葬儀、遺骨、墓地、エンディングノート。「死んだ人を悼む気持ちは同じなのに、お金で争ってしまう。争いたくなくても、そこがはっきりしなければ、揉める可能性がないとは言い切れない。」(p126)「実際、こうしたプロデュース作業は楽しかった。自分の『死』にまつわることなのに、作業中、喜んでくれている相手の顔を思い浮かべて、笑みさえこぼれた。」(p130)結婚は場合によっては二度三度とすることができる。でも葬儀は一回きり。一生に一度。だからこそ、主役の意志を事前に確認しておくことが大事なのではないか、と。「いったこれから、どう生きていくべきなのか。どう暮らしていくべきなのか。どう死ぬべきなのか。正直、自分がなぜこんな目にあわなくちゃならないんだと、運命を呪ったことも何度かある。なんで、自分なんだ。」(p140)妻のあとがき。「8月22日以降、生と死の狭間に生きる金子に寄り添い、私も共に生きることで、感じたことがあります。『死』は、決してゴールではない、ということです。金子は、生きることと同じように、死に対しても一生懸命に取り組みました。自分の終わりを意識して、死後の始末をしていたのとは、ちょっと違います。『稚ちゃん、生きることと死ぬことって、やっぱり同じだよな』最後の1か月、金子はよくそう言いました。」(p196)周囲とのさまざまなぶつかり合い。「在宅死を希望する患者と伴走する家族には、このようなある種の覚悟が必要になる場合があることも、書き添えておきたいと思います。」(p198)「戦うことを是としている人たちからは、たくさんの批判を受けました。『どうして今、諦めるんだ!』面罵されたこともあります。でも、苦しみに耐え、闘い続けることは、選択しなければならないことなのでしょうか。死ぬ直前まで、自分の希望通りに生きることは悪いことでしょうか?」(p198-199)金子さんが望んでいたことは、しっかりと叶っているようです。「やり残したことはわかっていた。死んだあとのことだ。まがりなりにも、『流通ジャーナリスト』として情報を発信してきた。自分の最期、葬儀も情報として発信したいと思った。」(p124)その情報を、こうして受け取ることができて、嬉しく思います。金子さん、ありがとうございます。ご冥福をお祈りします。肺カルチノイドの治療法も見つかり、延命につながる未来がきますように。金子哲雄『僕の死に方 エンディングダイアリー500日』
コリン・ターナー『あなたに奇跡を起こすやさしい100の方法』メモ。「私たちは自分が考えたものになるのである。」(p40)「本物の成功とは、今のあなたが何者であるかとかは何の関係もない。大切なのはこれから何者かになるという力であり、あなたがなりうる人物像なのである。」(p42)「私たちはまず、もっていると自ら勘違いしている資質を獲得しなければいけない」(p49)「<自尊心>の一番の定義は、どれだけ自分を好きかであり、だからこそ、あなたがどれだけ自分のことを好きかに自らに告げることによって、それは増えるのである。」(p53)「私たちは自らの運命を形づくり、自分で選ぶ生き方の設計者であり、道筋の先導者なのである。」(p59)「プラスの習慣とマイナスの習慣を書き出そう」(p62)「成功は人生への姿勢の結果であり、姿勢は人間の思考の習慣以上の何物でもない。」(p64)「悩みは、まだ期限がきていない支払いの利息である」(p72)「『後で』と先送りするのを今すぐやめる」(p73)「行動に移された誤った考えは、移されなかったよい考えより一〇〇倍もましなことを覚えておいてほしい。」(p75)「嫉妬や怒りといった否定的な感情は、他人ではなく、あなた自身を傷つけるのだ。」(p89)自分にとって大切だと思うことを、すべて書き出す。よどみなく書けるようになるまで、書く。そして絞る。「ゴールがないサッカーの試合など考えられない。」(p135)「目標とは、『あなたが』なりたいもの、欲しいものでなくてはならず、他人を感心させることを狙ったでっちあげの羅列ではないのである。」(p115)「長い目で見れば、我慢強く作業することによって結局は時間を節約できるのである。」(p119) コリン・ターナー『あなたに奇跡を起こすやさしい100の方法』
札幌テレビ放送株式会社『がん患者、お金との闘い』がん保険に入らなかった理由。・まさか自分が・がん家系ではないと・普通の保険に入っていた・まだ大丈夫だと今はまだ、いつか、の落とし穴。障害年金はがん患者も対象になる、という知識。島根県の七位一体。患者・家族、議会、行政、病院、起業、メデジア、教育が一丸となりがん医療の充実をめざしているとのこと。がん対策条例の制定、推進。「もしかしたら、国民の無関心こそが、医療費問題の最大の敵なのかもしれない。」(p102)四章のタイトル「命をとるか、生活をとるか」。「この病気は本当に、体だけではなくて、生活も変える。患者と家族の生活環境が一変してしまう。なぜ、患者が大変だと言わないのか?」(p113)「明美さんは、これ以上、国にお金を負担してほしいと言ったわけではない。払い戻しを、三か月先ではなく、もっと早く手続きするしくみに変えてほしい、それだけでも患者の負担は軽減されるという改善策を提案した。」(p132)「普通にしているときが幸せです。朝、四人がテーブルにそろったとき、夜、また家族四人がそろったとき。何する、というのではない、普通の日々が幸せだと思えるようになったことが、私のいまの幸せです」(p138)札幌テレビ放送株式会社『がん患者、お金との闘い』
中原英臣『なにが「脳」を壊していくのか』メモ。「フロイト心理学の基礎は、誰も見ることのできない『リビドー』という概念です。十九世紀には、フロイトと同じように、誰も見ることができないものを理論の柱にした偉大な人が二人います。マルクスとダーウィンです。」(p16)マルクスの「階級闘争」、ダーウィンの「自然淘汰」。「『現代科学の水準では、もはやフロイトを科学者とみなすことは難しい。奇抜な発想をし、説得力を持った卓抜な文章が書けたフロイトは、精神分析という新しいカルト(宗教)の創始者であった』」と書いているのはDNA構造を決定し、ノーベル医学生理学賞を受賞後に脳の研究を始めたフランシス・クリック。右脳:非言語的な図形の認識と関わり、全体像を把握する機能を分担左脳:耳で聞く音声と目で見る文字の、二つの言語情報を処理するという理知的な機能を分担「右脳はアナログ的な情報を直感的に処理する脳で、左脳はデジタル的な情報を理論的に処理する脳ということになります。」(p109)「右脳が損傷しますと映像処理に関する機能が失われ、左脳が損傷すると言語能力が失われることになります。」(p109)「睡眠尾効果は量より質です。効率よい睡眠に大切な要素が就寝時間です。人間の体は、自然のリズムに対応しています。夜中の十二時前の一時間の睡眠は、十二時すぎの三時間分に相当すると言われています。」(p207)「体性神経と自律神経の両方が一緒に支配しているのが呼吸器なのです。」(p220)中原英臣『なにが「脳」を壊していくのか』