松本 圭介『お坊さんが教えるこころが整う掃除の本』繰り返し読みたい、と思えた本でした。教えを自分のものにしたい。できたら人生変わるし、変わりたいな、と。変わりたいというより、整えたい。心に残ったところ。「シンプルな暮らしと、自分をみつめる時間。その中で一瞬一瞬を丁寧に生きること。」(p2)「人生は日々是修行。私たちの一つの行いがそのまま、私たちのこころをつくります。」(p2)「『家に在りながらこころを磨きたい』と発心されたあなたなら、毎日の家事もたちどころに『こころ磨き作務』へと変わるでしょう。そしてそれは、自分のこころだけでなく周りの人のこころも磨きます。」(p4)「掃除とは、汚れるからするのではなく、こころを磨く『修行』なのです。」(p13)「ものを大事にしない人は、人も大事にしません。」(p16)「目の前のものを、大切にしてください。」(p17)前後際断。「こころの汚れは、長く放っておくと落ちにくくなります。しなければならないことは決して明日に持ち越さず、一日一日、気持ちよく過ごしましょう。」(p33)四九日。「永平寺の雲水は四のつく日と九のつく日を身の回りを整える日とし、ほつれた衣類の修繕などを行います。」(p80)「ひとつのものを、そのもののいのちがある限り、大切に、直しながら使う生活をしていくと、ものとの向き合いかたが変わるとともに、人への向き合いかたも変わってきます。そうして、こころも落ち着きを取り戻してゆくものです。」(p81)「どんな部屋でも、ものがひとつもないところに、カビは生えません。(略)つまり、カビが生えるということは、こころにカビが生えているサインなのです。」(p87)「こころも同じです。きれいに磨き上げたと思った瞬間から、汚れが積もりはじめます。過去への執着や未来への不安で頭がいっぱいになり、『今』という瞬間からこころが離れてしまいます。」(p84)「だからこそ、われわれは床磨きに全力を注ぎます。掃除は『今』に集中する修行です。部屋を美しく保つことにこだわるのは、そこに理由があるのです。」(p94)玄関は玄妙な道に入るための関門。「玄関が汚れていては、その後の仏道が台無しになってしまいます。われわれが玄関を特に美しく保つのはそのためです。」(p114)「靴をそろえて脱げない人は、こころが乱れている人です。(略)これは『今現在』からこころが離れている証拠。」(p115)「庭の作務で大切なのは、一日の作務を『これくらい』と決めて、無理をしないこと。」(p121)「身体をつくるのは食事ですから、それを疎かにするということは、身体も疎かにするということになります。そして、身体を疎かにするということは、そこに収まるこころも疎かにするということ。」(p150)「量も、足るを知る。」(p151)「実は、ものを持たない生活はとても心地よいもの。」(p156)「ものを大事にするこころというのは、大事にしたいと思えるものに出会わないと、育ちません。」(p157)整理整頓は「あるべきものが、あるべきところに、あるべきようにして、ある。」(p159)やっぱりこれに尽きますね。「掃除というより行事に近いものですが、だからこそ大掃除はみんなで一緒に行うことに意義があります。今年も無事、家族がみんな一緒に一年を過ごすことができたことを喜びながら、一緒に掃除をする。これほど嬉しいことはありません。」(p167)インドの山奥で。「人間というのは、こころがけ次第でこんなにシンプルに生きられるのかと、目から鱗が落ちた瞬間でした。モノも電気もないけれど、そこには間違いなく『豊かな暮らし』がありました。」(p171)「自由とは、自分の思い通り好きなようにすることではありません。報われることなく、日々おだやかに、こころを喜びでいっぱいに満たして生きることです。それは、私たちの一つひとつの行為の積み重ねから生まれます。」(p173)日々おだやかに、こころを喜びでいっぱいに満たして過ごせたら、他に何もいらないんじゃないかなーと思います。そのためには、ひとつひとつ目の前のことを丁寧にしていくこと。松本 圭介『お坊さんが教えるこころが整う掃除の本』
哀川翔『俺、不良品。』メモ。「仕事に来た順」(p168)「俺らは年中リストラを喰らってる職業でしょ。映画の現場なんて一回ずつのリストラだよ。」(p169)「俺はたまたま立ち回ってるから、『じゃあ、次もお願いします』ってなってるけど、ちゃんと立ち回らないと、すぐ答えが出る。」(p169)常に本気。常に全力。常に自分のできることを。常に自分に何が好きか、問う。濃い人生を生きている彼の生き様は、真似できるかは難しいけれど、はっと胸をつかれた感覚は大事にしたい。哀川翔『俺、不良品。』
ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する! ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。 ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。
羽生善治『捨てる力』将棋は人生でもあり、見えるものと見えないもの、どちらの見方にも通じる考え方だなと改めて実感しました。選ぶことは、それ以外の選択肢を捨てること。その覚悟を持つこと。よりよく生きるには、その力は必須。心に残ったところ。「ひとつひとつの手が「決断である」と感じています。一手一手を決めるためには、その場面その場面で決断をしなければならない。その決断に対して、自分の指した手に対して、その結果と責任を自分で引き受けなければなりません。」(p57)「棋士は指し手に自分を表現する。20枚の駒を自分の手足のように使い、自分のイメージする理想の将棋を創りあげていくなかで、たとえ失敗があったとしても、さまざまな発見をし、充実感が持てる」(p53)「正しい手を指すためにどうするかではなく、美しい手を指すことを目指せば、正しい手になるだろうと考えています。」(p56)「積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にすること」(p63)「温存しとこうとかあとで使おうというのはダメで今持っている力は早く使い切ったほうがいい」(p68)「無駄な駒は一枚もない」(p82)「山ほどある情報のなかから、自分に必要な情報を得るためには、「選ぶ」より「いかに捨てるか」のほうが重要。」(p105)ひとつの手を選ぶということは、それまで散々考えた手の大部分を捨てること。」(p105)歯車が噛み合わずに悩んでいた時は、時間が解決してくれました。」(p174)潔く、生きたい。羽生善治『捨てる力』
ナポレオン・ヒル『思考は現実化する(1)』メモ。『明確な目標』『プラス・アルファの努力』『調和の精神』『信念の現実化』『自己規律』『自然の法則』が六つの原則。「成功をひきつけるものは、こころの力である。あなたを成功させるエネルギーは、あなたのこころの中にあるのだ。望みどおりに人生を生きるカギはここにある。」(p106)「しかし本来、不幸とか不運などというものは実体がないものなのである。」(p182)「感情と結びついた思考は、似たような思考を引き寄せる磁石となる」(p190)役立つエッセンスがところどころにありますが、冗長。映画のメイキングの予告編を延々と読まされる感じ。自分に読み解く力が不足しているからかも。ナポレオン・ヒル『思考は現実化する(1)』
阿川佐和子『聞く力]』メモ。「相手が謙遜のつもりで卑下した言い方をしたとき、あるいは自分を否定するような発言をしたとき、それに対して、どの言葉を使うのがもっとも適切であるか。そこにはたぶん、決まりはない。言葉でなく、その言葉に込められた気持ちがきちんと伝わりさえすれば、相手の心を安心させられるのではないかと思うのです。」(p173)「笑いながら尋ねると、フリーマンさんがこう答えてくださったのです。『もちろん私は日本語がわからない。でも、あなたが真面目に質問をしてくれているときに、私も真面目な態度を取らなければ、失礼な気がしてね』」(p180)アガワさん同様、私もモーガン・フリーマンさんが大好きに。前からだったけど、もっと好きに!「でも、『これは聞き流してはいかんだろう』という大事なポイントは逃してはいけない。また、そういう大事なポイントは、得てして、ほんの小さな言葉の端に隠れているものです。さりげなく付け加えた形容詞や、言葉の最後に挟み込んだ普通名詞や、ちょっとした小さな言葉。そういう謙虚な宝物を見過ごしてはいけません。」(p216)「私は美輪さんの言葉によって目が覚めました。目立たなければ、なんだっていいような格好は、それはそれでまた、ゲストに対して失礼なのだということに気づかされたのです。」(p241)「オチもないような下らぬ話の隙間にも、その人らしさや人格が表れていて、そこに共感したくなるような、なにか小さな魅力があれば、それだけでじゅうぶんです。」(p251)人は聞いたり聞かれたり。生きているとはそういうこと。だからこそ、磨きたい、身につけたい、聞く力。アガワさんが愛される理由、聞ける人である理由に触れることができました。生かしたいな!阿川佐和子『聞く力]』
ジェニファー・L.スコット『フランス人は10着しか服を持たない 』メモ。「あの日、マダム・シックと一緒にイチゴのタルトを作ったことは、わたしにとって忘れられない経験になった。ささやかなことでも心をこめて行えば、毎日が素敵になると気づいたから。(略)毎日、自分と家族のために、盛りつけにもこだわって料理を作れば、食事の時間を大切にしよう、体に良い物を味わって食べよう、という意識が高くなる。それに、心をこめた料理からは、かけがえのない家族と食卓の喜びを存分に味わいたい、というあなたの思いがきっと伝わるはずだ。」(P37)著者がアメリカ人であることと、刺激を受けた対象がフランス人の上流家庭だということを頭において読むと、日本人の自分が取り入れるといいポイントがより明確になるな、と思いました。「いつも服装や身だしなみを整えておくのは、敬意を表すということー自分自身に対して、そして家族や恋人はもちろん、日常生活であなたが出会うすべての人に、敬意を表すことなのだ。」(p114)「女らしい印象の決め手はやはり姿勢の美しさだ。」(p118)姿勢の美しさは、文化や性別、年代を問わず大切なこと。「あなたの家もぜひ、姿勢がよくなるようなインテリアにしてみよう。家の中でもおしゃれをして姿勢よく座りたくなるように、美しい空間にするのだ。家の中がだらしなく散らかっていると、姿勢までだらしなくなる。」(p119)背筋がのびるインテリア、という発想が面白いなと思いました。だらしない空間だから、だらしない自分になってしまうのは、あるかも。一方で、だらーんとできる安心感のある空間というのもありだろうなとも思います。「いちばん大切なのは、目には見えない女らしさ。自信、ユーモアのセンス、遊び心や冒険心―そういうものが、多くの女性たちが憧れる“何とも言えない魅力”を醸し出すのだ。」(p134)「上等な食器をふだん使いにする」(p141)自分の「上質」を知り、決め、そしてその「上質」を意識して暮らす。上質な人生は、そういった小さな上質へのこだわりでできていくと思います。上質=高級品、ではなく。値段のつかないようなものが上質だったりもする(子どもからの大好きレターとか)。「幸せとは欲しいものを手に入れることではなく、持っているもので満足すること」(p188)「彼らの楽しみはささやかで、言ってみれば同じことの繰り返しだった。けれども、彼らは毎日の暮らしのなかでマンネリになりがちなことを楽しんでしまう方法を見出していた。」(p207)シンプル丁寧な暮らしを提唱されている方は、同じことを書いてらっしゃいます。きっとそこに暮らしを楽しむ本質があるから。「誰にでも、面白くなくても毎日やらなければならないことが(ひとつくらいは)あるはず。大事なのは、どうせやるなら自分なりに工夫して楽しくすること。そして、「こんなことをしているヒマがあったら、あれもこれもできるのに・・・」なんて考えないこと。」(p211)「そのときわたしが身をもって学んだのは、生活がマンネリ化して、ささやかなことに喜びを感じられなくなったら、いちばん効果的なのは五感をフルに生かすということ。」(p214)「1日じゅう慌ただしく過ごさないように気をつけよう。うわの空はやめて、なるべくひとつのことに心を集中させる。(略)たとえ時間がなくても、そのときやっていることに集中しよう。ただやみくもに用事を片付けるだけでは意味がない。(略)あせらずに落ち着いて過ごすように心がければ、慣れないことにも進んで取り組めるようになり、ささやかなことにも喜びを感じやすくなる。」(p216)一意専心。前後際断。「家族と接するときも、良いマナーを心がけよう。そうやって、あなたが家族を大切に思っていることを毎日伝えよう。そうすることで、家族がお互いに相手に対する敬意を忘れないようになる。」(p227)「あなたさえその気になれば、日々のささやかなできごとが特別になる。すべてはあなた次第なのだ。笑いや友情、アート、知的な探求、そして喜びにあふれるとき、人生は素晴らしいものになる。毎日いろんなことに感動しよう。毎朝ベッドから出るとき、あなたは2つの選択肢のうちどちらかを選ぶのだー何も考えずにただ用事を片付けながら、ぼんやりと一日をすごすか、それとも、どうせ何かをやるなら熱心に集中して取り組んで、状況のいいときも悪いときも、そこから何かを学ぶか。」(p132)上質な毎日のために、意識するといいこと。選択すること。心を今に、体を動かす。厳選された服のみで暮らす、ということよりも精神的な選択肢について触れられた良書だと思いました。ジェニファー・L.スコット『フランス人は10着しか服を持たない 』
渡辺有子『すっきり、ていねいに暮らすこと』こころにのこったところ。「一日のはじまりは部屋をととのえてから」(p14)「すべてが定位置になり、これが家の中の『ゼロの状態』という状態にしたいのです。レギュラーにすることでその日の日常がはじまります。」(p14-15)「今、我が家のティッシュは家にひとつ。ごみ箱はキッチンにフタ付きのものと洗面所に小さなカゴがひとつだけ。意外にもこれで十分、やっていけます。(略)溜め込まないということはどんなことでも、暮らしの中で大事なことのように思うのです。」(p30)「料理上手とはおいしい料理が作れるだけではなく、手際のよさも含まれているように思います。(略)手際よく料理をしてなおかつ、段取りがよければ料理ができあがったときには片付けも終わっているという、それが理想的な料理上手。」(p47)「そもそも、冷蔵庫は物を詰めるところではないはずですものね。」(p66)「冷蔵庫は作業している間に必要な冷えた作業台なのです。」(p67)「道具は必要な時に使うものだけれど、料理を道具から発想することができたら、それはまた楽しいものだと思うのです。せっかく手に入れた道具なのだから、どんどん使って、使いこなしていけたらいいですよね。そうなれる道具が、自分にとってのいい道具なのだと思います。だから、重い道具はあえて、しまいこまないことにしています。」(p75)「その日に、その時に、食べたいと思ったものを食べる、そに日に目で見て、新鮮でおいしそうなものを使いたいと思っています。その時の『おいしそう!』と思う自分の目とその気持ちを大切に。そうすると、夕食の支度を嫌々するということもない、というオマケもついてきます。」(p99)「理想の朝時間を手に入れるのはいつになるでしょうか。朝の時間、習慣を、思いっきり見直してみるというのもいいかもしれませんね。」(p140)見直してみたいと思います。きっと変わるから。よいほうへ。「気分転換の隙間は次のことへ気持ちが向いていく大切なひと時。ひとつひとつをクリアにしてムリなく、前へ進んでいきたいものです。」(p156)ひとつひとつ。クリアにするというのと、クリアすること。クリアにすれば、クリアできる。クリアにするためには、まず出す、見る、受け止める、受け入れる。今すべきことが見えてきた気がしました。こんな透明感のある暮らしを私もしたい。渡辺有子さん、ありがとうございました!渡辺有子『すっきり、ていねいに暮らすこと』
篠田桃紅『103歳になってわかったこと』この年齢の方が書かれた本、という理由で売れているのだと思いますが、正直この本を読むならもっと響く本がいっぱいあるのにな、と思いました。高峰秀子さんや児玉清さんの本の方が、より自分には響きました。こころに残ったところ。「私の根は、私が今まで触れたすべてでできている。家にある軸、額、書、紀元前の甲骨文字、古今集などあらゆる古典。また文字でないものでも、あらゆる影響、感動、拒絶すら、なんでもが私の根になっている・・・。」(p101)「時宜に適って、人は人に巡り合い、金の言葉に出逢う。」(p155)私を貫く生き方は素敵だな、と思いました。こんなに強く生きられたら・・・どうかな。篠田桃紅『103歳になってわかったこと』
ローリー『みんなとちがっていいんだよ 』アーティストのローリーさんが中高生向けに書いた書籍。隣町でライブがあった時に生ローリーさんを拝見しましたが、こんなマンガみたいなスタイルのいい男性を初めて見た!というのが一番の印象。なのですごーく表舞台でキラキラした日々を送ってきた方かと思いきや、悩み多き子供時代だったことが本からわかります。彼の励ましの言葉が、心に響きます。多くの中高生に読んでほしい一冊。「一人しかいない」と思うか、「一人いる」と思うか。(略)その人とつながっていたいと思えるかどうかとか、その人が自分にとって大切な存在かどうかのほうが、ずっと重要なことだと僕は思う。もしキミが孤独を感じるとき、たった一人でも応援してくれる人がいるなら、その人を大切にしてほしい。そして、もしキミが応援したい誰かがいるなら、他の人がなんと言おうと、めいっぱい応援してあげようじゃないか。「一人」の力、存在感は、思う以上に大きいんだ。(p126-127)ローリー『みんなとちがっていいんだよ 』