恋文
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雷が鳴ったので わくわくした 空気がくすんでいたので
やがて やっと 雨が降ってきた
声をだして 喜んだ
ひとりきり降って
風が なんて心地いい
なんだか 人通りのない 朝の町
誰も知らない 夜のあと
草木が 色あせてゆく
風も熱い
毎年 夏を忘れている
もっと 忘れていたいような
風のよどみに 滞っていた 喧噪が溢れだす 明け方の町
夢も 熱を帯びたような 息苦しさ
お白粉は まだ 少し
小鳥の声ばかり みどりの小道
とんぼとちょうも 行き交う 陽射し
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