忘れられた町にも似た佇まいに陽射しがそそぐ
朝日の下で歩道のどこもしらじらとする
曇り空蟻が静かに行き交う
仙人になるつもりはないけれど世の中は面倒で人ごみも疲れてしまっていや やっぱり仙人も いいかもしれない
湿った重い空気に逆らって歩く
波に浮かんでいるような眠りのなかに浮かんでは消える夢の泡沫
いつのまにか時計が止っている止る瞬間にかすかにため息とか悲鳴とかそんな音をたてただろうか