誰もいない居間に風が入ってくる
気持ちが嫌がっているとはっきり感じる朝からただ暑いばかり
気の抜けたようになるふと気づくと虫の声
ゆっくり沈んでゆく浮かび上がるのもゆっくりと波紋のような光のうず
思いもかけない風に和む夕日がゆっくり落ちてゆく
まぶしい光に知らないところに迷いこんだ自分になる
真昼の暑さが夕方には和らぐセミの声がずっと聞こえている