季節が駆け足になっている
台風の跡が歩道のあちこちに残っている抜けるような青空
子供たちの声が戻ってきた雲のあいだがまぶしい
大雨のあと虫の声がひときわ高い
そろそろ死を考えよう禍根のない死を
行き交う車の音ばかり虫の声に混じる夜が更ける
いろんなことを考えるのだけれど言葉に表すことができなくなってきたのか絞り出すにもカケラのようなものがぽろりと出るばかり