台風が連れてきた風といっしょに去っていった
アスファルトが黒くひかる半袖の腕が冷たくなった
あらこんなところでも香りのなかの一日
夜の舗道が静かに光る影と影のあいだ
みんな影のようになる
黒々と佇む木を見上げて帰る
いつもの道をふと 外れるとどこでも知らない町になる