+-- ★いやあ、人の影響って凄い --+ |
世界は、黒。 そして大きな『歪み』に支えられていた。
そんな世界の中心…黒々とした幹を持つ、巨大な樹の根本に、四つの影があった。
彼等は総じて普通の人間の姿をしているものの…その正体は、人ならぬ異形である。 四天王と呼ばれる、神の一種でもある彼らは…しかし今は、『この世界』に縛られている存在であった。
影のうちの一つ… 艶やかな黒髪を持ち、清楚な着物を纏った若い娘が、樹とは反対方向の宙空を見やり、小さく呟いた。
「また、『門』が開きおった。最近…頻度が多くなってきておるな」 彼女が視線を向けた先を追うように振り向いたのは、褐色の肌に長い白髪の、端正な顔立ちの青年。 瞳を細め、見遣った先にあるのは…黒い空間を裂くように門の向こうに在る、光溢れる『世界』だった。
「大方、あの『樹』の力を狙ってる奴らだろ。しかしまあ、『門』を開くほどの力を持つようになったんだな。人間も」 そう言って肩をすくめる青年は、しかしどこか楽しそうな口調で笑っていた。
「でも…大丈夫なのかなあ。普通の人が『樹』に近づくのも難しいのに。近づいただけで消されちゃうよ…」 鮮やかな赤い衣を纏った短髪の少女が、不安げな様子で裂け目…『門』を見上げる。 その背にある一対の白い翼が、少女の心境と同じように不安げに揺れていた。
少女の言葉に、娘は振り返ると… 「優しいな、朱姫は」 「…え?」 「…心配するでない。だから、わらわ達がここの番人をしておるのだ。分不相応な力の者を審判するためにな」 妹を見るような優しい眼差しで、娘は少女の短めの髪を優しく撫でる。
朱姫と呼ばれた少女は、少ししゅんとして肩を落とす。 「青羅姉様…すみません、わたしの役目を忘れるところでした。そうですね…わたし達は門番ですものね」
そして、未だ瞳を閉じたままそこに座す初老の男に視線を向ける。 男は黙して語らず、ただそこに自然と存在している。しかしその存在感は、この四人の中で圧倒的であった。
「暢気なジジイだな、玄世も。この最近の状況分かってんのか?―――こらクソジジイ起きやがれ!」 座したままの男を後ろからどつく青年に、 「無礼だぞ、白煉!我等が長に何と言う…!」 青羅と呼ばれていた娘は、瞳を吊り上げて怒りの表情を青年に向けた。
しかし青年…白煉は青羅の言うことなんぞ何処吹く風で、しかも、 「喧しい。お前は黙っとけトカゲ女」 「……誰が蜥蜴だっ!わらわは龍であるぞ!」 「んじゃ爬虫類でいいや。あ、俺は猫で十分ですから。青羅姫様」 明らかに青羅の怒りのツボをついているのだが、それを知りつつ嫌味ったらしくわざとやっているようである。
ふるふると拳を握る青羅に、全く堪えた様子のない白煉。その二者の間でおろおろする朱姫。 そして、今の現状に我関せず…と言うか気づいてるのか良く分からない玄世。
傍から見ていると、とても彼らが四神であるとは思えないのだが…
その本来の姿は、この紅き扉を開いた時に―――すぐに露わになるだろう。
それぞれの名に冠された、彼ら自身の力。
彼らに力を示し、彼ら自身の力から認められた者だけが―――黒き歪みの中心の『樹』へと辿り付ける。
黒い『歪み』に支配されたこの『世界』を…救う存在として。
そして、『樹』に捕らわれた四神の魂を救う存在として―――
うふふふあは。いろんなサイト巡りしてたらDDの四天王ネタが結構あって嬉。 特に白虎が多いのはやっぱりアレですか。うん、いやいいことですけど♪
まあ、そんな訳で今日のSSはもうぶっちゃけバラしますが、四天王ネタです。
あ、名前は…そのまま呼ばせるのが何となく嫌…と言う訳じゃないけど、違和感あったので。 元々名前とか考えるの好きなほうなので、いろいろ漢字あててみました。
そして、私の世界観はこんな感じ。 『樹』と言うのは…アレです。そのままです。 四天王は、あの『樹』に捕らわれ、『歪み』に縛られた存在なのかな…と。 門番の意味は、やはりそのまま。『樹』に挑む者を、門のところで審判するのが彼ら。 『樹』に挑む力量があるかどうかを見極めるのが四天王の役目。
…とまあ、半分以上オリジナルもいいところですが;
ちなみにこの続きと言うか他のやり取りまで一応ネタとしては考えてます。 玄武は他三人のお父さん的存在。朱雀にとっては青龍、白虎は共に姉兄のように慕う存在。 …なんか家族みたいになってるけどね; ちなみに青龍と白虎は超犬猿の仲です。
…まあそれは置いといて。
何だかんだでもう明日金曜日。会社1日行けば休みー。 でもやっぱり妙に疲れが溜まってます。家に帰ると逆に疲労が溜まるのは何故。
おかげで更新作業をする気力とか色々なくなってるんですよ…もうどうしよう(つд`)
今週は出かけないでゆっくりと静養するのが良いのかな…。
ぐでぐで感たっぷり。会社はまだ楽ではあるんだけど…眠気との戦いだわ。暇過ぎで(ぇぇ。
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2006年04月06日(木) |
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