脳内世界

私が捉えた真実、感じた真実などを綴った処です。
時に似非自然科学風味に、時にソフト哲学風味に。
その時その瞬間、私の中で、それは真実でした。


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 2008年12月11日

術前に、一人で部屋にいるのがさみしくて泣いてたあの子は、
あちらではさみしくて泣いたりしていないだろうか。


もう痛いところは無いだろうか。
苦しいところは無いだろうか。
声は出るだろうか。
目は開けられるだろうか。
動けるだろうか。



どうか、
さみしい想いをしてあの子が泣いたりしていませんように。




さいごに、目が開いたときに会いに行けてよかったよ。
お見送りも、できて、よかったよ。
がんばったねえ、






なんだか、メールを送ったらお返事が返ってくるような気がするよ。
でも、送ったってもう、見てくれる人はいないんだよね。




最初に涙がたくさん出たのは、きみの受け持ちになって現病歴を知ったとき。
次に涙がたくさん出たのは、まだ2,3週間は大丈夫そうだとカルテ上で確認したけど面会に行って、部屋に戻ってきた瞬間。
何でかわからなかったけど、ものすごく苦しくて泣いた。何故だかあまりにも辛くて、立っていられずに玄関で崩れるようにして泣いた。
結局、それがさいごの面会になった。
次に涙がたくさん出たのは、翌日。
病棟から、いってしまったという報せを受けたときと、
急いで実家から病院に戻ってお見送りをして、ご家族の方の姿も見えなくなってから。
そのあとは、なにも。

まさか、2回目の面会の翌日にいってしまうなんて。



考えようとするけど、あまり考えられない。もやもやと何かに邪魔をされる。
でも私はなるべくていねいに、あの子のことを思い出そうとする。
いろいろ考える。少し母に話したりしてみる。でも本当に口にしたいこととは何か違う気がする。
ただ無性に、やさしい歌が歌いたい。
上まで届くような歌が歌いたい。

何かに、すがりつくようにして泣きたい。泣けない。



2008年12月12日(金)
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