ミドルエイジのビジネスマン
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2010年08月01日(日) グッドラック、ナイスガイ!

小さな会社で企画、経理、人事、総務、おまけにシステムまでこなしていたヤング部長が大きな会社に帰っていく。3年ほど前に、前任者が外資系の会社に転職してしまったので、ちょっとお願いと乞われて短期リリーフで出向してきた、と本人は思っていたらしいのだが、あまりに優秀で、しかも、あまりに様々なことが小さな会社に起こったので、文字通り余人をもって代えがたくなってしまい、長期残留することとなった。

一度出向してしまえば大きな会社の人たちには彼の存在が見えないので、居ないも同然。温厚なご本人も堪忍袋の緒が切れたと見え、意を決して復帰を願い出たようだ。小さな会社にとっては、多分3人分くらいの戦力であったので、晴天の霹靂ではあるが、ようやく開けた本人の明るい未来に乾杯だ。

大部長にまた皺寄せが来る気配が濃厚だが、残念ながら、あのヤング部長のように頑張るつもりはない。この小さな会社は、サイズに合わせて、管理部門には資金も人材も投入を惜しみ、いい加減にやってきたのだった。ヤング部長がやって来て、全ての業務の水準を大きな会社と同じレベルに引き上げた。きっと、誰かに見られているからというより、自らのプライドが妥協を許さなかったのだと思う。おかげ様で大きな会社から見ると、小さい割りに頑張っていると評価されていたようだ。会社の実力以上に頑張ってきた姿を維持する役目は後任者に託されるが、そんな期待を担わされた後任者もたまったものではあるまい。そもそも、あれ以上優秀な人が喜んでやってくるとは思えない。

いずれにしても、誰も見ていないところでも自ら頑張る内燃機関を持っていた温厚なヤング部長、大きな会社に戻って実力に見合った運を取り戻していただきたい。グッドラック、ナイスガイ!


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