自立日記
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どう思い返してみても、俺は幸せだった。 日記を読み返すと、恨み辛みが書いてあるが、 今はもうそうは思えない。幸せだった記憶しか出てこない。
それは、俺の空想で、美化で、俺の独りよがりであって、 誉められたことじゃなくて、後ろ向きなことだと思うけど。 それでもやっぱり、はじめてがN子でよかったし、 N子と付き合っていてよかった。 そう思える。今後誰と一緒になれるとしても、変わらないと思う。 N子も同じ気持ちであってほしいと思う。 自分が今、こんな気持ちでいられることに誇りだと思う。 伝えることはできないけど、N子にもこのことを知ってほしい。 N子が誰と付き合おうと、この気持ちが変わらない。 知って、誇りに思ってほしい。
俺は思い出で生きていける、とは言わないけど。 いつになっても、あの頃のN子が蘇る。 今のN子じゃない。あの頃の。 そして仮に今のN子が、俺の嫌いなN子に変わっていたとしても、 それが叶えられない夢だとしても、 俺が元に戻してあげられるはずだ。あの頃のN子に。
たくさんのことを教えてもらったし、 たくさん成長できたと思う。 ほめてもらったし、なぐさめてもらったし、勇気付けてくれた。 誰かのために頑張るってことを教えてくれた。 一番だと言ってくれた。 俺がいないと生きていけないと言ってくれた。 自分の気持ちを包み隠さず、全て伝えることを教えてくれた。 幸せだった。 N子さえいれば、何もいらなかった。 N子がいなくなったら、俺は死んでしまうと思った。 今もその気持ちは変わらないと思う。 俺は身体が生きているだけで、死んでいる。 腐っている。 できるかどうかわからないけど、蘇生しようと苦しんでいる。 その先に何もないかも知れないけど、空っぽの心で、とりあえず生きている。
わがままで、何でも他人のせいにして、 自分の都合のいいようにとらえる、俺の性格は直らないけど、 それでもN子と付き合って、得たものは大きかった。 大きかったはず。 でなければ、こんなにも、悲しくならない。
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