あたろーの日記
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2007年06月27日(水) しばらく更新できません。

 旧暦5月13日。
 いきなり平日昼間に更新してます・・・。
 実家のほうでいろいろ起きて、週末に帰省しなければならなくなりました。なので、次の週末は日記の更新ができません。
 と言っても、たいした事を書いている日記じゃないのですが、定期的に訪れてくださる方々に申し訳ありません。
 落ち着いてゆっくり寄席に行きたいなあ・・・(^^)


2007年06月24日(日) きょうだいのこどもたち。

 旧暦5月10日。
 結局平日更新ならず。申し訳ないです。
 食肉偽装事件。牛ミンチに豚肉や鶏肉が混ざっていたとか。コロッケも偽装挽肉が使われていたとか。
 原材料の偽装はいけない。良いことじゃない。嘘ついて商売するのは悪いことだ。
 でも、なんか、マスコミの大騒ぎも、冷めた目で見てしまう・・・。
 偽装だろうが何だろうが、コロッケだろうが何だろうが、食肉加工されるために死んでいった牛や豚や鶏たちにしてみれば、種類なんてどーでもいいことじゃん。牛さんに豚さんが混ざっていましたか、それがどうした、どちらも人間が自分のために殺したんだから、いいでしょう、混ざっていたって、という感じ。そういう私はちょっとヒステリックかな。私も時々肉食したくなって食べるのですが、殺された動物のこと考えれば、偽装食肉なんてそうたいした問題じゃない、って思えてくる。偽装、っていうのは罪だけれど、でも、殺された動物の命がそれぞれの挽肉に入っているんですからね、偽装問題よりも、自分たちのために死んでくれる生きものに対して感謝の気持ちが湧かない社会のほうが恐ろしい、と思えてくる。
 コロッケの件だって、自分や家族の食べるものを他人に任せている社会のツケだろうと思う。事件の別の側面を考えると、自分も企業を責めてばかりいられない、という気にさせられる。

 昨日の土曜は、銀座の月光荘に行ってきました。妹の娘の入学祝いを買いに。・・・時期がだいぶずれ込んでしまったのですが、選びに行く時間がなかなか取れなかったのと、私も気に入ったものを贈りたかったので。。
 月光荘、昨年秋に今の場所に移転したのですが、その前も何回か通ったことがあり、私自身大好きな画材店です。絵の具は油絵の具、水彩絵の具ともに、まだ月光荘のものを使っていないのですが、今使用中のものを切らしたら、次回はぜひ、こちらのものを買いたいなあ、という、私の中でプチ憧れの絵の具たち。。今はとりあえず、スケッチブックを愛用してますが、これがまた可愛らしくて、描きやすく、かなり気に入ってます。いわさきちひろさんも愛用していたというスケッチブック、持っているだけで幸せな気分にさせてくれますし。
 妹の長女が、絵を描くのが好きなのです。そういうところがお姉ちゃんに似ている、と言われれば、叔母としては嬉しいじゃないですか。子供のいない私としては、自分の血をひいている姪っ子に、どこかしら自分と似た部分があるというのが限りなく嬉しくて、愛おしくて、せめて私みたいに趣味でもいいから、大人になっても絵を描くのが好き、っていう人になって欲しい、と願うのです。それで、ガッシュ(不透明水彩)の12色セットとかパレットとか、画材バッグとかスケッチブックを彼女に贈ることに決めました。二女にも小さなスケッチブックと色鉛筆のセットを。月光荘のスケッチブックはなんだか楽しいんです。表紙の色もカラフルだし、見開いて表紙と背表紙の裏には可愛らしい宣伝がぎっしり描いてあったり。銀座のエスプリ、って感じ。絵心をそそる画材屋さんが月光荘です。店員さんもこちらの問い合わせに気軽に応じてくれて、居心地がいい空間です。いつか、月光荘主催のムーンライト展にも応募してみたいなあ、と思いつつ、週末の一部分を使って、ちょこちょこと絵を描いています。あー、でも、もっと存分に、絵を描く時間が欲しいなあ。贅沢かなあ。
 月光荘を出て、ダロワイヨ銀座店に行き、値段が高いのに迷った挙げ句、思い切ってマカロンの詰め合わせを買う。これも妹家族へ送るため。箱を開けて、姪っ子たちが、カラフルなマカロンに驚きの声を上げるのを想像すると、ちょっとわくわくする。マカロン。洋菓子の情報にとんと疎い私が初めて知ったのは、どれくらい前だったか。こういうことに詳しい友人のお土産。水色の箱を開けると綺麗な色のぽてんぽてんとしたお菓子が入っていて、これがとても美味で、世の中にこんな美味しいお菓子があったんだ、と驚いた。水色の箱のお店はどこだったか、今度改めて彼女に訊かないと解らないのだけど、地方に住む妹は知るよしもない、だったらぜひ、マカロン!・・・と思ったら知っていた。「まかろーん?知ってるよー」とのんびりした返事が受話器の向こうから。でも食べたことないらしい。届いてからのお楽しみ。
 
 ・・・この日記を書いている間に、田舎の弟夫婦から相談の電話。学校のいじめ問題。。。一気に暗鬱な気持ちになる。自分が中学生の時に受けたいじめ経験を話す。そういえば家族には話してなかったな、この話、と思いながら。いじめ、と言っても、転校生だと遠慮せずに自分の言いたいことをはっきり言う私にいじめっ子もどうやらやる気が失せたらしく、いじめはすぐに消えたけれど。当時に比べて今はどうなんだろう。むずかしい問題だなと思う。いじめられる子は家族にも学校にも、心配かけまいと黙っている。その心の闇。いじめる子も心に何か抱えたまま。両方とも大切な存在、でも、悪いことは悪い、傷を抱えたまま毎日耐えている子の辛さ。学校は現場を押さえられないと何も出来ないと言う。親は学校に貼り付いているわけにはいかない。子供は隠そうとする。。。親も子も、神経をすり減らす問題だ、いじめって。。。。子育てをしたことのない私には見えない側面を、世の親はいっぱい知っているんだろうな、と思う。妹からも、弟からも、最近子育ての相談が増えた。だけど、いくら姉だからって、年上だからって、彼らより知っているとは限らない分野もある。親って凄いな、大変だよな、って思う。独り身の私には、羨ましくもあり、いっぽうで、気楽な自分が申し訳ないような想いもする。
 


2007年06月17日(日) じたばたの日々でもデトックス。

 旧暦5月3日。
 
 すっかり週末更新の日記。申し訳ないです。
 今週の目標は、平日にちょっとでも更新すること。
 他の課の担当で、3ヶ月で退職する派遣社員さんの引き継ぎに来ていた新しい派遣社員さんが、昼休みに誰にも告げずに突然退社、その後音沙汰なし、というとってもレアでハードな状況の職場です。そんでもって、四半期決算だし、というわけで、しばらく掛け持ち状態の私です。ははは。そういうの、大好き。いや、強がりじゃなくて。楽しむしかないじゃないですか、そういう場合は。文句言ったって始まらない。課せられた仕事頑張って、四半期決算、なんとか綺麗な数字出せるといいなと思います。どうせ働くなら、楽しまなきゃ損。あたふたしながらも毎日笑顔で乗り切りたい。

 そんなわけで怒濤の日々、連日深夜残業になっちゃってますが、ほんとは6月、残業減るだろうと踏んで、自宅近くのスタジオで催される落語会の予約を平日に入れちゃってるんですよね。その日だけはなんとしてでも定時退社するぞ!
 
 と、前置きは終わりで、昨日の土曜は、ちゃっかり落語会に出掛けてきました。千代田区にある昌平幼稚園の付属施設である昌平童夢館で行われた「昌平童夢寄席」。
 会場は50人ほどかな?お客さんはほとんど地元の方々です。「童夢寄席」、数ヶ月に1回の割合(不定期のようです)で開かれているとのこと。隣席のおばさんに訊いたら、チラシが回ってきて、木戸銭の500円玉握りしめて、じゃあ行ってこよ、となるんですって。いいなあ、そういうの。落語はそういう庶民のためのもの。8500円もの高額チケットを苦労して入手しなければ聴くことができないなんて、もはや落語とは言えない。だって落語に出て来る登場人物は、ほとんどがその日その日をかつかつ暮らしてる八っつぁん熊さんだもの。・・・おっと、話が逸れました。最近ちょっと疑問に思っていたことをつい・・・。

 で、昌平童夢寄席です。まさに、庶民の暮らしの一部にある落語会という感じ。
 今までこの落語会にどなたがいらしたのか分からないのですが、今回は、津軽三味線の若手落語家2人が加わった元九郎一座、という趣でした。

 柳家さん若さん:千早ふる
 太田家元九郎さん:三味線漫談
 柳家初花さん:寝床(素人義太夫)
 仲入り
 ふたたび太田家元九郎さん:今度は三味線をじっくり

 しょっぱなは初花さんじゃなくて、さん若さん。
 「千早ふる」。物知り顔のご隠居さんのところに、娘から百人一首の業平の歌の解釈を訊かれて困っている男が駆け込んで教えを乞うが、実は、ご隠居さんだってなあんにも知らない。が、素直に知らないと言えずに知ったかぶりをして破茶滅茶な物語を作り上げ、歌の解釈とする。この出鱈目物語に、ご隠居さんのある種の才能を感じさせるところがこれまた妙に面白い噺。
 さん若さんの「千早ふる」は、ご隠居さんがいよいよ歌の解釈を語り出す前の場面にも力を入れていて、結構引っ張っていた。自分より学のある娘に問われて追いつめられて慌てている男のせっかちな物言いと、実は自分も知らないということを隠しつつなんとかその場を切り抜けたいご隠居の苦し紛れのもったいぶった喋り。そのやりとりを、人物の心情を表現しつつ笑わせる方向に持っていく技量はなかなかのものだと思いました。寄席で何度も聴く噺でも、こういう風に噺家さんが自分の工夫を入れてくれると、嬉しい。その噺を、噺家さんが自分のものとしてるかどうかが、ここで別れてくるような気がする。でもそれは、結局は稽古量にかかってくるのかも。基本がきっちりできてからの話だから・・・。
 と、素人が生意気な事書いていますが、ご勘弁を。
 あとでさん若さんと少し立ち話をする機会があったのですが、ちゃんと噺の感想を言うのをしそびれました。反省。
 相変わらず、基本しっかり、稽古みっちり、その上に元々素質があるのでしょうか、登場人物それぞれを、表情や声色を巧みに使い分けて演じている。まさに、いずれは・・・、と期待させるところ大の、逸材だと思う。

 元九郎さん、「なぁんてったって、ニッポン代表だかららねぇ~」の台詞で思い出す、寄席でお馴染みの三味線漫談の方。三味線で「コンドルは飛んでいく」のトレモロは呆気にとられるほど巧いし、ベンチャーズ「パイプライン」はノーキー・エドワーズ氏にも聴かせたい位だし(競演見てみたいなぁ)。出身地青森の郷土話を盛り込んでからの和讃、今回特別披露のようで、ちょっと得した気分。やはり、民謡をされるだけあって、声に張りがあって、聴き応えあります。この「和讃」、庶民にも親しみやすく仏教の教えを歌にしたもので、聴いていると心が穏やかになるので私は結構好きです。グレゴリアン・チャントなんかもよく聴いているのですが、両者かなり通じるものがありますね。それから、「木遣り歌」など、祝いの席や祭で歌われる歌も好きです。言葉が大切にされ、言霊が人の声によって空気中に立ち現れるような、聴いている側の魂にまで触れてくるような、そういう歌なんですよね。。。
 ありゃ、話がどんどんずれていく。・・・というわけで、元九郎さんの「和讃」、間近で(最前列にいたので)聴くことが出来、良かったです。
 「津軽じょんから節」。寄席ではいつも途中で「禁じられた遊び」に切り替わってしまう。今回も最初のご登場ではそうだったのですが、なあんてったって、今日は二席だからね、2回目はじょんからをじっくり聴かせてくださり、満足満足。津軽三味線の音は、佐渡島の鬼太鼓の音とともに、最も好きな日本の音です。そばで聴くことが出来てほんとに幸せでした。
 
 初花さんの「寝床」。なんだかちょっと駆け足だったかなーと。うまく客席を笑わせてくれるのですが、みんなが逃げ出す旦那の義太夫の恐ろしさが、今ひとつ伝わってこなかったかな?という感じがしました。義太夫を聴きに来る筈の長屋の面々や、ついには店の者まで何かと言い訳を作って逃げまくる、それを矢面に立って旦那に言い訳する番頭さんの、落ち着き払った演技&あたふた必死&追いつめられて・・・という流れの中に、旦那の義太夫語りの恐ろしさが沸々とこちらにも伝わってくる、それから最後は状況が一転して、みんなが義太夫の会に来るのだけれど、旦那の語りとみんなの攻防戦が、噺家さんのアクションも交えて面白可笑しく繰り広げられる、というのがこの噺の魅力であるような気がするのですが、うーん、初花さん、ちょっと何か、足りませんでした。素人が生意気書いて申し訳ないのですが・・・。でも、次回に期待。上手な噺家さんであることは確かです。

 そういえば、先日職場仲間と飲んだとき、私がストレス溜めてるだろうから、言いたいこと吐き出してデトックスしろ、デトックスしろ、と皆言ってくれたのですが、私の場合、落語を聴くことがデトックスになってるのかもしれません。
 落語はデトックス効果大!ですよ~。

 
 


2007年06月10日(日) 鈴本早朝寄席

 旧暦4月25日。
 よっこらしょ、っと早起きして、上野は鈴本演芸場の早朝寄席に行ってきた。
 早朝寄席は、日曜日、お昼からの昼席の前にある、二ツ目さん達の勉強会と称した高座で、木戸銭なんと500円。しかも、今一番注目している噺家さん、柳家さん若さんが出演するというので、期待しながら行きました。
 番組は次の通り。
 月の家鏡太 「小言念仏」
 三遊亭窓輝 「茶の湯」
 鈴々舎わか馬 「動物園」
 柳家さん若 「干物箱」
 ・・・・・。
 以上を日曜の朝、10時から11時半までみっちり観られるのだから、幸せなものです。トリは今年2月に二ツ目に昇進されたさん若さん。いやあ、びっくりした。いきなり「干物箱」。しかも、巧い。二ツ目になられてまだ日も浅いのに、こんなに難しい噺を演るなんて驚きました。驚いたけど、さん若さんなら出来るのも納得。それにしても、先週さん喬一門会で「真田小僧」を聴いたばかり。前座さんが演ることの多い「真田小僧」からいきなり飛んで難しい「干物箱」ですか。さすがだな。さすがさん喬師匠のお弟子さんです。この方、登場人物の演じ分けがとても巧い。ひじょうにまとまっていながら、勢いのある語り口。噺家であるさん若さんはどこかへ行っちゃって、そこにいるのは若旦那と貸本屋の善公、若旦那の親父さんである。聴いている私がいるのは、鈴本の客席じゃなくて、江戸の街である。「干物箱」30分。力のこもった快演。ほんと、二ツ目昇進したてとは思えぬ充実した高座でした。
 高座のあと、さん若さんとちょっとお話できたので良かった。これからも期待してます!

 鈴本を出たら雨が激しく、急いで地下鉄に潜る。落語が縁で最近知り合った女性達も同じく早朝寄席に来てたので、立ち話で感想を言い合って、また来週の再会を約して解散。
 
 午後は地元に帰ってきて、カフェでひたすらノートに向かう。
 午前中にエネルギッシュで創造性溢れる高座を観たために、感受性が触発されて、こっちのアンテナもぴくぴく動いている。
 分野は異なれど、レベルも違うけど、クリエイティブな情熱は伝播する。 寄席はある意味、私の起爆装置だったりする。


2007年06月03日(日) 6月の野望。

 旧暦4月18日。
 午前中自宅でゆっくりしすぎて、お昼に慌てて家を出る。途中神保町を久しぶりにぶらつく。日曜でも開いている古書店を覗き、最後は東京堂書店。『志ん朝の落語Ⅰ』(ちくま文庫)、『べけんや わが師、桂文楽』(柳家小満ん著・河出文庫)、『千一夜物語(一)』(岩波文庫)を買う。神保町、最近ゆっくり歩いていない。うーん、去り難し。去り難し。・・・と、後ろ髪引かれる思いで、行きたくないけど出社。金曜に終えることが出来ず、明日締め切りの業務を片づける。でも、買った本が気になって仕方がない。もうだめ、頭がよそ行ってる!ってところでそそくさと退社。明日早めに出社して続きをやろう。
 6月は先月まで続いた忙しさが少しは減るんじゃないかと思うので、平日の夜も落語を何回か見に行けそう。読みたい本も存分に読もう。あ、あと、ちゃんと走ろう。
 で、お酒は控えよう。


2007年06月02日(土) 柳家さん喬一門会。柳家喬之助真打昇進披露。

 旧暦4月17日。
 前々から楽しみにしていた落語会へ。
 江東区の森下文化センターにて、「柳家さん喬一門会 柳家喬之助真打昇進披露」。友人と2人で出かけていった。

 森下文化センターは1年振り。というのも、去年(4月16日)は同じ会場で、「さん喬を聴く会」として、同じくお弟子さんの柳亭左龍真打披露の会があったのでした。あれからもう1年も経つのかあ、と、ちょっと感慨深くもあり。
 まず口上。さん喬師匠と、お弟子さん10人中7人がずらりとステージに並んで爆笑の口上。 約20分かけて、喬之助さんの良いところ悪いところ(?)を兄弟弟子達が暴露するたびに、会場大笑い。仲が良い門弟達ですなあ。さん喬一門が今凄く勢いあるんだろうな、と思わせる顔ぶれ。言わずもがなの総領弟子、喬太郎師匠を筆頭に、これからも楽しみな方々ばかりだ。
 つづいてさん若さんの「真田小僧」。左龍さんの「親子酒」。喬四郎さんと喬之進さんの「茶番」(忠臣蔵五段目の山崎街道の場面をモチーフに)、喬太郎師匠「お菊の皿」、中入り後、さん喬師匠の「そば清」、次にさん喬師匠とさん弥さんの「深川踊り」、最後は新真打ち喬之助さん「ねずみ」。
 
 さん若さんは、一昨年、さん喬師匠がカタログハウス本社ビルで一席されるというので友人と新宿へ聴きに行った時、館内のエレベーターで一緒になり、ボタン押して親切に通して下さった時(当時のお名前はさん作さん)、感じのいい人だなーと思って以来の隠れファン。二ツ目になられて、ますます芸に磨きを掛けてくださいと期待している噺家さん。
 真打ちになって1年、貫禄のついた左龍さんはどうやらのんべいらしい?「親子酒」の、女房からなんとか酒を出させようとするオヤジを巧く演じてました。
 喬太郎師匠の「お菊の皿」は、前半あっさり、後半でギャラリーが増えてお菊さんがすれて(?)しまうあたりから、喬太郎色でこってり笑わせてもらいました。でも、ほんとのこと言うと、お菊さんが井戸から出てきて、毎日見物人が増えていくにつれ、最初驚き、次第に嬉しくなって期待に応えて頑張っちゃう、っていうシーンも見てみたかったなあ。
 さん喬師匠の「そば清」。「時そば」もそうだけど、さん喬師匠のそばを食べる仕草はほんとうに美味しそう。そば好きをようく観察して練り上げた芸なんだろう、見ていると帰りにそばを食べたくなる。。。そばの他にもまんじゅうとか、酒とか、腐った豆腐とか(笑)、この人はほんとうに、目の前にあるんじゃないかと思うくらい、リアルに再現してくれる。
 喬之助さん「ねずみ」。左甚五郎もので「竹の水仙」(喬太郎師匠のは面白かった)「三井の大黒」は聴いたことがあるのですが、この噺は初めて。最後のオチがなんだかかわいい。昨年は心臓を悪くして入院した喬之助さん、身体に気をつけてこれからも明るい高座を期待してます。
 昨年、左龍さんの時は、中入りに、振舞酒があったので、いそいそと廊下に出てきょろきょろしたんですが、今回はありませんでした。あはは。同行の友人から、「だってさっき風邪薬飲んでたでしょ?」と痛いお言葉。あはは。まあ確かに、風邪の治りきってない私にも、心臓の病気をされた喬之助さんにも、よくないよくない(一緒にするなって?)。
 ともかく楽しい落語会、賑やかで盛りだくさんで久々大笑いさせて貰いました。
 
 文化センターを出て、友人と森下商店街にある「鳥長」といううなぎ・焼き鳥の店へ。奥の座敷で軽く飲んで、焼き鳥食べて、ほろ酔いで帰宅(結局飲んだ・・・)。「鳥長」、初めて入ったのですが、お店の雰囲気も良くて、味も良くて、お値段も手頃で、森下に来たときはここで一杯、っていうのもいいなあ、と、お気に入り店が増えたことが嬉しかった。あ、言い訳ですが、時々は肉食も。感謝しつつ大事に食べることにします(やっぱり焼き鳥はやめられない。。)。
 いい1日だったなー。


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