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浮かれた2人 - 2003年04月30日(水) 日曜日、我が家に待望の車がやって来た。 車屋へ一緒に取りに行く予定にしていたのだが、 久しぶりの「プチドライブ」に思ってた以上にウキウキしてしまい、 必要以上にめかし込み始めた私はそれが止まらず、約束の時間に 間に合わなくなってしまったので、結局”新しい家族”を迎えに行くのは、 旦那一人、ということになった。 彼が出ていって30分後、電話のベルが鳴る。 今マンションの下だから降りて来いよ~、というものであった。 ファンデーションの分厚さに顔が重いと感じながら、 そそくさとエレベーターに乗り、外へ出ると、 ピカリンと光を放つシルバーの車の中で 「ハァ~イ!彼女」ばりにすかした感じで手を振る旦那。 「俺にこの車と来ちゃ~、女の2~3人はナンパできるぜ!」とでも 言いたげである。 何故そんなに自信満々お得意顔なのか? 車に乗ってるだけじゃないのか? 夜は旦那の母と会食だったので、私達が車に乗れる時間は 2時間ほど、と限られていた。 この短い間、私達は、完全に”変”であった。 途中コンビニに寄るために車を降りようとする私に、 道路脇の植え込みのツツジを気にしながら、 「おいおい、ドア気をつけろよ~、、枝で傷つけないでくれよ~」 と、普段CDもMDも出しっぱなしの旦那が、急に几帳面なヤツとなって、 細かい注文をつけたり、 こともあろうに、2人でうっかり名前なんかつけてみようとするのであった。 「キューブだからさ~、キューちゃんかなぁ~」などと、 旦那がなんのひねりもないことを言えば、私も私で疑いもせず、 「そうだね~、、キューちゃん!キューちゃん」などとシートを スリスリしながら声を出して呼んでみたりして。 車がやって来たというだけで、普段では考えられない「ファンシーな風」が 突風のごとく2人に吹く有様。 そして、私達が「プチドライブ」のつもりで向かった先。 それはオートバックス。 車持ちのための、車持ちにしか価値のない店。 別に急いで買うものもなかったのだが、 ここはそういった意味では「是非行っておかねば!」と思っていた。 所狭しと並んでいる、品物を見つつ「ついに買ったのだ!」という 実感でもう頬が緩みっぱなしで、つい、あれもこれもという気分になってしまう。 あやうく、ヒョウ柄のシートカバーなんか購入するところであった。 私は忘れていた。走りやもやって来るカーショップで、 目につくものを片っ端からすべてそろえれば、あっという間にツッパリ車に 変身だということを。 いくら浮かれていたとはいえ・・・ お~、、危なかった。 おしまい。 ... 苦節4年。 - 2003年04月27日(日) 現在深夜2時45分。 あと、何時間かでいよいよ待ちに待った車がやってくる。 新車である。 会社の同僚から20万で買った中古のマークⅡを手放し、 この新車にたどり着くまで、何年かかっただろうか? 4年である。 振り返ればこの間、様々なことがあった。 旦那の転勤先である名古屋から帰って来て、様々な事情により、 弟の家に間借りさせてもらったり、運良く働き口を見つけ、 仕事を始めた私がその激務とストレスから、体の一部を壊したり、 旦那が仕事先を3度も変えたり・・と、”安定”とは無縁の 4年間であった。 く~~、、泣ける。すでに泣ける。 今日、数々の困難を乗り越え、ついに我が家が人並みの家庭になったという 証である新車を受け取るその瞬間を思うと、若干の生活の不安はあるものの、 今から泣けて、、泣けて、、、 どうしよう、、アニメ映画、「フランダースの犬」を見たとき ぐらい号泣しちゃったら。 関係ないけど、あの時のネロは勇み足すぎた。 自分の絵が入選したかどうか、分かるまでもう少し踏ん張れば良かったのに。 何度見ても、「ネロ、おっちょこちょい」感は否めない。 車を受け取りに行くのは午後1時。 おてんとう様の下、私達は怖いくらいはしゃいでしまうだろう。 それはまるで、昭和30年代の高度経済成長時の夫婦さ加減。 洗濯機、炊飯器、、、、そして・・パパ次は車ね!・・みたいな・・。 で、私達は忘れそう。 区議のT君のために清き一票を入れに行くのを。 いや、、間違いない。 絶対に忘れる。 では、おやすみなさい。 おしまい。 ... 戦略。 - 2003年04月26日(土) 朝、珍しく早く起きていると、さっき元気良く出勤 して行ったばかりの旦那から”号外!!”というタイトル でメールが届いた。 内容はやはり今もっとも「旬」のT君の話題。 「T君人形現る!!必見!」と書いてある。 「!」が3つも。よほど驚いたに違いない。 私はピン!ときた。あの人形なのでは?と。 そう、私はもうすでにT君人形と対面済みであった。 昨日、郵便局に行った時、T君の選挙対策事務所となっていた 隣の酒屋で、その人形を見ていたのである。 尋常ではない光景だった。 酒屋の店先。 高さ1メートル、胴回り1メートル50センチの、黄色人種肌白族のT君とは 似ても似つかない、ニューヨークの黒人のジャズメン?またはシャネルズ?といった 上半身のみの濃い褐色肌の人形が、赤いブレザーなど着せられ、 ○○△△△と名入りのたすきをかけられて、かっぷく良さげに座る。 しかも、 並み居るお値打ちのビール達を、清涼飲料達を押しのけて、 店先の最前面に陣取っている様子など見ると、 明らかにその店の今一番の”売り”は「T君」。 ただでさえ不景気なのにそんなことして、店の売り上げは大丈夫なのか? 応援したことがあだにならないのか?と思わず心配していまったほどだ。 そして、今朝。 昨日の私の驚きを、旦那は体験したわけである。 彼は言う。 「朝さ~、いつもの角にT君がいなかったわけよ。で、あ~、、今日は いないんだなぁ~と思って、角を曲がってちょっと進んだら、 正面に何か黒くて赤いものが見えるじゃない。何かとおもったら、 T君のたすきをかけた人形が座ってたってわけだよ。いや~、、参った!」と。 巧みである。 「あれ?いない・・」と通る人の気持ちを寂しくさせておいて、 その気持ちのまま進ませ、発見させる。 人形とはいえ、驚きと会えた喜びは2倍。 憎い、憎いまでの演出。 ただの「いってらっしゃいおじさん」ではなかった・・・。 意外な策士ぶりを見せられて、 この区のため、当選したらどんな度肝を抜く戦略を次は 見せてくれるのか?と期待で胸がいっぱいになる私達夫婦であった。 絶対T君に入れることにする。 おしまい。 ... T君の選挙戦 - 2003年04月25日(金) 区議会選もいよいよ終盤。 昼、けたたましくスピーカーから流れるT君の声で目が覚めた。 T君とは、最近私達夫婦の間で大人気のT氏のこと。 現役の区議会議員である。 すでに立派なオヤジなのだが、我が家では親しみを込めて ”君づけ”をさせて頂いている。 初めてT君を私が知ったのは、一ヶ月ぐらい前。 帰ってきた旦那に「最近さ~、駅に面白い人が立ってんだよ~」と 教えてもらったことによる。 旦那の話では、彼は当選5回のベテラン区議会議員だそうだ。 この区で20年も区政に携わっているというのに、、 面白いって言われちゃ~、、彼も泣くに泣けなかろう。 その日以来、毎夜我が家では、 旦那による「今日のT君報告」が行われるようになり、 彼の人気はどんどん上がっていったのであった。 T君の人気の秘密。それは彼の区民へ接し方と、選挙を戦うその姿勢にあった。 以下は旦那からの伝聞を私がまとめたものである。 朝、彼は顔だけをニコニコさせ、直立不動で駅の出口から 少し離れた場所に立つ。 通勤であわただしい時間帯のこと、区民のみなさまの出勤の邪魔 になってはいけないという心憎いばかりの配慮がそこに見て取れる。 そして彼は自分の前を人が通るたびに 「おはようございま~す」 「いってらっしゃ~い」 「気をつけて~」 と、みどりのおばさんのように声をかけ続けるのだ。 ここ数年、にょきにょきと大きいマンションが立ってしまった我が町。 人口の流入も甚だしい。 通勤人達の数も半端ではないハズなのだが、彼は手を抜かない。 例え誰も答えてくれなくとも、雨の日も風の日も、 「おはようございま~す」 「いってらっしゃ~い」 「気をつけて~」 と、一ぼっちで区民に声をかける。 駅には他に2~3人の助っ人に華々しく囲まれた別の候補者も いるらしい。 そんな彼らを者ともせず、T君はいつもマイペース。 一人で立ち、一人で帰る。 脇に立てかけた宣伝用の名入りののぼりも、他の候補者とは違い、 一人ぼっちでかたづける。 「戦いには常に孤独がつきまとう」 他力本願ではないその姿勢。 挨拶をしているだけ、と思わせといて、実はこの難しい現代社会を 生き抜いていく上での「心構え」までをも区民に説いているのである。 で、肝心要のその公約は?というと、、それは不明。 話そうという気はあるらしいのだが、人が通れば即挨拶!が彼の信条なので、 「みなさま~私が○○でごさ・・」と話して・・・・ 「おはようございま~す」 「このたび・・・・」と話して・・・ 「いってらっしゃ~い」 「この区をもっと良くするために・・・」と話して・・ 「気をつけて・・・」 といったように、公約が民謡の合いの手、「ア~ラ、エッサササァ~」みたいに なってしまい、区政という大舞台で彼が何をしたいのか、 まったく分からないのであった。 心ゆくまで挨拶をし、どこへ行くのかトコトコ帰るT君。 その時、彼の胸中は 「今日の挨拶は良かった。良く声が出ていた」とか 「明日は”気をつけて~”に”お”をつけて”お気をつけて~”に してみるか・・」 などと前向な反省でいっぱいに違いない。 我が家で大人気の彼。 最近では私たち夫婦に「いってらっしゃいおじさん」とまで呼ばれている。 T区議の検討を祈る。 おしまい。 ... こだま - 2003年04月23日(水) おとといの夜から、体調が今ひとつ思わしくない。 昨日などは、もうピークであった。 ようやく、今日復活の兆しを見せる。 なので、出かける前にこうして日記を書いてみた。 そう、今日は指導員のバイトの日。 天気も悪い。 電車にのって、わざわざあそこまで行くなんて・・。 「休みたぁ~たぁ~い」 心の中で叫んでみれば、その雄叫びが生活の壁にぶち当たるり、 ハッキリとした戒めの言葉がかえって来る。 「ダメェ~~~~~~~」 サテ、仕度をすることにする。 おしまい。 ... ジャック~~! - 2003年04月20日(日) 我が家には「ジャック」という名前の犬の置物がある。 デザイナーである妹の旦那が紙粘土で作ってくれたものだ。 丸っこい鼻先からツンとしたしっぽまでのラインが、 少しずつ緩やかにでっぱったり引っ込んだりしていて、 横から見ると空にぽっかりと浮かんでいる雲みたいで、なんとも可愛い。 ジャックは4匹いる。 空のような水色ジャック君、 唐辛子のような赤ジャック君、 レモンのような黄ジャック君、 若葉のような黄緑ジャック君、 というふうにそれぞれ色が異なっていて、 水色ジャック君、赤ジャック君、黄緑ジャック君の3匹は 玄関に置き、黄色ジャック君だけはリビングの窓際に。 風水なんてちっとも信じていない私ではあるが、ことお金に関しては、 日頃から藁にもすがりたい気持ちなので、 「西方の窓際に黄色い物を置けば金運バッチリ!」という その言葉どおりにしてみた。 木でできたまあるい椅子の上に乗っかって、彼はいつも外を しっかと見つめ、日々、我が家にお金を呼び込もうと努力してくれている。 4匹の中では一番の働き者だ。 エライ。 さてさて、いよいよ日曜日は車の契約の日。 多額の頭金が出ていく日である。 払うって言っちゃったし、払わなきゃ買えないのだが、 窓際にいる黄ジャック君を目にするたび、 「あ~、、黄ジャック君には出ていった分また我が家に入ってくるように、 一層の努力をお願いしたいもんだ。」 などと思うのであった。 で、昨日もそんなことを考えつつ、窓を開け掃除機などかけていたら、 突然ジャックが・・・コッテンコロリ・・・・。 風に揺れていたカーテンの端にジャックが引っかかって、 ・・・コテン・・コロコロリって・・・・・・・。 椅子から転げ落ちた。 働き者の黄ジャックが、ジャックが、、、、、 床に力無く、、、、、、、 あ~~~~~~~~~~、、、 あ~~~~~~~~~~~~~あ~~~~~~~~~~~~~~~~! ジャックぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!! これから先の生活が不安である。 おしまい。 ... 社長がらみな女。 - 2003年04月18日(金) 先日、上の階の人が引っ越しの挨拶にやって来た。 数日前から我が家のチャイムがやたらとピンポーンピンポーンと鳴るので、 呼んだつもりもないのにやって来るとは、N○Kの集金に違いない!と 急にテレビを消したりして居留守を使い続けていたのだが、 その日は夕飯作りの真っ最中で、野菜を切る→鍋に入れるという 流れ作業の延長で、ついうっかりガスレンジ近くにある インターホンの受話器を取ってしまい、ようやく一連のチャイムは 上の階の人の仕業だったということが分かったのであった。 「はぁ~い」と、すっかり化粧もはげ、眉も実線ではなく点線で、 白髪交じりの髪を束ねたウメ婆の私が、ドアを開けて見たもの・・・。 驚いた。 目の前に立っていたのは、矢田亜希子ばりに光っている女。 スラリとした背、天使の輪が5~6個はあるようなキューティクル満載の 茶色のストレート、白い皮のジャケットにロングブーツ、 ”化粧薄”でも十分耐えられる可愛い顔。 そして手には細い包み。 「何度か伺ったんですが、、お留守だったみたいで・・遅くなって 申し訳ありません」 などと、上品かつサラリ丁寧にテキパキ言ってのけるさまは、 「世田谷から来ました。職業は社長秘書です。」といった感じであった。 (ホントかよ。) (どうして、、どうして、、眉毛だけでもちゃんとしておかなかったの・・・。) いきなりクローズアップされた自分の汚さを悔やみつつ、 せめて精一杯お愛想してみると、”社長秘書”は手に持っていた包みを差して 「これからよろしくお願いいたします。これつまらないものですが」 と言って頭を深々下げ、「伝達事項はこれで終わり」的に テキパキ帰って行ったのだった。 ドアが閉められ、私の手に残ったものは、女からの引っ越しのご挨拶。 グリーンの包装紙に包まれた16㎝×33㎝×5㎝の箱。 デカイ。 いったい中身は何なんだ~、、と早速開けてみれば、、それはクッキー の詰め合わせ。 細長いくるくるしたものから、チョコレートを挟んだ楕円形のもの、 丸いゴマ味のものなど、箱にしまわれた積み木のように 様々な形がビッシリ入ってる。 ご挨拶なら手ぬぐいかタオルでね!感覚の私。 こんな高級な「よろしく」、見たことがないのであった。 私の予想によると、それは市場価格3000円は下らないであろう。 すると、両隣と真下の部屋で3世帯分・・・総額9000円。 なんとすばらしい金持ちぶりなのか。 私は確信した。 ゴマ味のクッキーを口に入れながら。 やはり彼女は世田谷出身・・。 だが、職業は違う。 社長秘書ではなく、絶対社長令嬢だと。 そう、この金銭感覚・・・ 間違いない! おしまい。 ... お疲れな夜 - 2003年04月17日(木) あ~、、疲れた。 今日はバイトの日でとても疲れたのであった。 私は指導員の仮面をかぶった素人なので、 教えている内容そのものは、大したことでも何でもない。 今日の相手は外人の男性であった。 日本語が少ししかできない。 なので、英語もどきで説明してみた。 脳を絞り器にかけて、知りうる限りの英語単語を 並べていくことが、こんなにエネルギーを使うなんて。 眠い・・・・。 もう、寝ちゃうことにする。 おしまい。 と、思わせておいて実は続く今日の日記。 だって・・ おしまいにしたかったハズが・・・・・・布団の中で 夢の中へ旅立つ時を待って2時間あまり、、、眠れなぁ~~い!眠いのに~、、。 なので、もう一度起きあがりこの日記を書く私。 現在時間は~~~~~・・・ゲゲッ、、、朝の4時25分、、、。 実はなんだか興奮してる。 どうやら、睡魔とは裏腹に私の頭の中は忙しなく動いているらしい。 原因はわかっている。 昼間カタコト英単語の羅列で外人さんに立ち向かおうと、 普段使わない頭を思いっきりフル回転させたばっかりに、 頭がびっくらこいてしまい、その状態が今だ続いているに違いない。 人間、慣れないことをむやみやたらにしてはいけない。 今後は、普段から頭を少しずつでも使うことにする。 今日はこれで本当におしまい。 では! ... 長芋。 - 2003年04月16日(水) 先日、某地下食でオクラと長芋のサラダみたいな ものを目にした。 ネバネバしたオクラとネバネバした長芋。 ネバネバ+ネバネバ=ネバネバネバネバ。 (・・・・・・・・・・・・・・・?) ものすごい”ネバ加減”が予想された。 ク、、クチャ~~・・ク、クチャァァ~~・・・ 口の中に数万本の糸など引いて、一度食べたら最後、 噛むことも、口を開けることもままならなくなりそうであった。 が、私はそれが食べてみたかった。 その存在が私の頭にそれこそ粘り着いてしまったように、 忘れることができなかった。 数日考えた。食べるべきか食べないべきか・・。 そして今日、ついに「思い切って!」夕飯のおかずに 加えてみることにした。 長芋・・・その野菜は私にとってお久しぶりさまの16年ぶりさまであった。 大学生の時、友人ととろろ蕎麦を食って以来、 私はずっと長芋を断っていたのだ。 見るのもかゆくて。 あの時のことを私は忘れることはできない。 そのとろろ蕎麦を食った翌日、口の周りを真っ赤なザクロのように ブツブツと腫らしつつ、かゆい・・かゆ~~~い!と、駆け込んだ薬局で、 「どうして口のまわりだけなんですかね~?アレルギー・・・? 昨日なに食べましたぁ~? えっ!?トロロ? あ~~、、それだわ! かぶれたんですね~?」 と、言われたことを、店員の女性が「オイオイ、、お嬢さんよ~、 一体全体どう食べたら”カールおじさん赤ひげ版”に変身できるんだい?」的に 笑いをかみ殺していたことを。 夜、「思い切った私」にいよいよ長芋を料理する時が来た。 口でかぶれたことがあるということは、手についてもヤバイということだ。 手に触れる面積を極力少なくするため、摘むように長芋を持って 皮を剥き、指のてっぺんで支えながら短冊型に切ってゆく。 何もかもが順調だった。 そして数分後、まな板の上でどんどん増えてゆく短冊を見ながら、 私が得意になりかけていたその時であった。 ふと、頬に感じるむずがゆさ。 一つに結んでいた髪束から、はぐれた何本かの毛がサワサワと 私の顔をなでていた。 (あ~ん、、くすぐったい・・・) ボリボリボリ。ボリボリボリ。 掻い・・た・・・。 その瞬間・・思いっきり・・長芋の汁の着いた指で・・・・顔を・・・。 (あっ・・・・・) キャッ、、、 キャ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!! おしまい。 ... 遠山の金さん - 2003年04月14日(月) 今日夕方。 バイトを終えた私は、車の値引き交渉をする旦那を手伝うべく、 「お疲れ様のお茶」もそこそこに一人電車に飛び乗った。 彼は「車の値引き交渉には、財布を握っている奥さんが出てゆくのが一番だ!」 というアドバイスを同僚から受けたらしい。 外食がデニーズから120円バーガーになるかならないか、 夕飯のおかずが3品から一品になるかならないかの瀬戸際である。 すっかり葉桜となってしまった桜から、それでもまだ数枚の花びらが、 ハラリハラハラ風に吹かれて落ちてゆく景色などを窓の外に見ると、 私の気分はもう、ディーラーの出した見積もりを裁くという、大事な 「おしらす」を控えている遠山の金さんといった感じであった。 先に最寄りの駅に着いていた旦那と合流し「今日の私のキャラはどんな感じで?」 と自分がどの程度前に出ていいのかを確認しつつ車屋に到着し、 中に入ると4種類ほどのドリンクがオーダーしほうだいで、 「なんて親切なんだ~」と、中古車しか手にしたことのない私は、 早くも見積もり通りに買ってしまいそうな気持ち。 いよいよ妻まで登場ということで、担当の若手営業マンの他に、 マネージャーなる上司も横に着き、練り直した見積もり書などを見せられるが、 それはやはり、もう少し”お勉強”してもらわねばならないものであった。 「う~~ん、、もうちょっと月の払いがこれくらいにならんかのぉ~」 「そ、それはせっしょうでございます。手前どももこれが精一杯でございます」 「しかぁ~し、車を持っても生活が月々のローンで追われるようでは、 楽しくないではないか」 「・・ごもっともでございます」 「どうだ一つ、うちも頭金でもう少し頑張るから、そちらももう少し 頑張ってくれんかのぉ~」 「はぁ~・・・・」 「そちのところから買いたいのぉ~」 「ありがとうございます・・・」 「ここをほれ、このくらいに下げて、月々このくらいということで、 チョンチョンとな」 「う~ん・・・・わかりました!・・・それでやらせていただきとう ございます・・」 「これにて、一件落着!!」 のような会話が交わされ、車の値段はあれやこれや付けてもらった挙げ句、 当初の見積もりよりぐっと下がったのであった。 「それなら!」とそこで買うことを決心し、店の外まで出て見送ってくれた 営業マン達に別れをつげ、線路づたいの道を旦那の引く自転車に合わせて歩く。 あの胸のすくような名裁き、大変満足であった。 春の甘い風が心地よく、私達に吹く。 これから、もっともっといいことがありそうだ。 ふと、家までの20分をこのまま2人で歩いてみるのもいいな、と思った。 「ねえ~、、家まで2人でのんびり歩こうか・・」 そう静かに言った私に彼が返した答。 「う~ん・・わり!俺うんこしたい!もうダメって感じ」 「えっ?それって、一刻も早く自転車でダッシュして家に帰りたいってことかよ」 「そう、おまえ電車で帰って」 「・・・・・・・・・・・そ、そんな・・」 彼の表情からは本当に一触即発の状態だということが見て取れた。 サドルにひょいとまたがった彼は、唖然とする私を気にするふうでもなく、、、 「じゃ、じゃっあねぇ~~~~~~~~~~~~」 チャリチャリチャリ・・・・・・・・・・・・・ 残された私に夜は暗すぎる。 こんなとこも行きたい、あんなとこにも行ってみたい・・と 彼と「Enjoy車ライフ」について語りたかったのに。 「うんことか言い出すとは・・・・・・・・」 木が寂しくさわさわ揺れていた。 「あんなに頑張ったのに・・妻というのは割に合わないものよのぉ~」 金さんはとっても納得ができないのであった。 おしまい。 ... なんでもない日常 - 2003年04月13日(日) バイト先から駅の間に一件のパン屋がある。 まずい。 けれど私は夜、バイトの遅番を終えてそこを通りかかると、 必ず中に入って食パン一包みと、総菜パンを2~3個求めてしまう。 何故か? お腹が空いて、大変ひもじいから。 とにかく何でもいいから口にいれたい、、という衝動が、 私にパン屋の自動ドアを踏ませるのである。 もちろん、買ってすぐ道ばたで食うわけではない。 家に帰り、着替えもそこそこにそれをほおばるのだが、 そのたんびに直面するまずさと堅さ、 そして”う~んどうして買っちゃったんだろう感” バイトに行く ↓ ひもじくなる ↓ パンを買う ↓ まずい ↓ バイトに行く ↓ ひもじくなる ↓ パンを買う ↓ まずい・・・という繰り返し。 私は今日もパンを買ってしまった。 店を出た瞬間から、家でガックリしている自分が もう想像できちゃってできちゃって。 家に着き、「ただいま~」と靴を脱いで荷物を置く。 台所に行くと、塩おにぎりを一個発見した。 ご飯を炊いてくれていた旦那が、前日のあまりご飯で作ってくれたものだった。 食った。 うまかった。 良かった。 パン食べずにすんで。 だけど今、私はまた猛烈にひもじい。 夕飯の前に旦那が風呂に入ると言い出したからだ。 現在時刻は夜10時40分。 それにしても彼の風呂は長い。 まさかいつものように、ウッハウッハ洗い場で柔軟体操してるんじゃぁ・・。 もはやパンを食べるしかない。 お腹が空いて力が抜けている上にあのパンを口にするという脱力感で、 もうぶっ倒れそう。 助けて・・・。 おしまい。 ... ANSWER OF LOVE - 2003年04月11日(金) 昨日の夜のこと。 「ユンソナってかわいいよなぁ~」という興奮ともうっとりとも付かない 旦那の声が、テレビを背にしてパソコンを打っていた私の耳に届いた。 振り返れば、小粒の真珠のようなユンソナがブラウン管の中で ニコニコしている。 私はもうずいぶんと前から、アジア女性、特に韓国人、中国人、 ベトナム人の美しさに一目も二目も置いていたので、 ふん!何を今さら・・という感じではあったものの、 ユンソナの笑顔は同姓から見てもデレデレしてしまいそうなほどだったので、 私も「そうだよね~かわいいよね~」と同意をしてみて、またパチパチパチリと 軽快にパソコンを打ち始めたのだった。 パチパチパチパチ・・・・パチパチパチ・・・・パチパチパチパチ・・ 「う~~ん、、ユンソナきれいだなぁ~、、肌もつやつやだし~」 パチパチパチ・・「韓国の人だからじゃん」・・パチパチパチパチパチ・・ 「韓国人だからって問題かなぁ~~、、日本人だってきれいな人は いっぱいいるじゃん」 パチパチパチ・・ パチパチパチ・・・・ん?・・・ナニ?・・・・・ 「日本人にもきれいな人はいっぱいいる・・・」 そのセリフは中年女の私を奮い立たせた。 私はそっと口にしてみた。 結婚前にはちょくちょくと・・けれど最近では ずっと封印していたあのセリフを・・恥ずかしげに・・。 「じゃあ、私もきれい?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「ねえ、、私は?」 「・・・・・・・・・・でさ~、ユンソナってさぁ~~・・・・」 ふっ・・・・それは正直すぎる彼の ANSWER OF LOVE そして今日、昼下がり2時。 旦那の携帯に電話を入れた。 今日飲み会だったっけ?と聞きたくて。 わざわざ。会社に。たったそれだけをすぐにでも確認しないと 気がすまなくなって。 (プルルル~~~プルルルル~~~) 「ハイ」 「あっ、、あったし~~~」 「どうした?」 「今日飲み会でっすかぁ~~~?」 「エッ?そうだけど・・。まさかそれだけ?」 それだけ?って言われても・・旦那はいつになくイライラモードであり、 その様子は一瞬にして私を「シマッタ状態」に陥れた。 気まぐれに電話をしてみたぁ~などと口が裂けても言えないので、 咄嗟に 「なんだか声が聞きたくて・・・」 と甘えた声で繕ってみたら 「ハハぁ~、、何いってんだよぉぉ~(デレデレ)」と夫として 感激されるどころか、明らかに凍り付いている様子。 慌てて 「ねえ~、、こういうのもたまに・・ふふ・・ダメかな~」とさらに クネクネ押す私に 「そういうのダメです!」ときっぱり。 「・・・・・・・・・・・・・・」 ふっ・・それは意外と鋭かった彼の ANSWER OF LOVE。 おしまい。 ... 遭難 - 2003年04月10日(木) 私のバイト先に、入会申し込みの韓国な若い女性の留学生さんがやってきた。 「ここ・・・・できたい・・・・です・・・私・・・・・」といった感じで、 日本語がほとんどできないのであった。 大変困った。 あ~あ、、韓国語ぐらいワールドカップ熱に便乗してかじっておくんだった と思いつつ、 取り敢えず英語で「キャン ユー スピーク イングリッシュ?」と聞いてみる。 すると「イエス」の答え。 なおさら困った。 まず、「この区に在住か在勤ですか?」と聞かねばならない。 英語で。 そしてその後に、 ↓ 「まず会員になってもらいます。その際写真を撮って会員証を 作らせていただきます」 ↓ 「使用量は一時間で100円です。次回からはこの会員証をお持ちください。」 を、説明しなければならない。 英語で。 さらに、今日さっそくやりたい的なそぶりを見せた場合、 「会員登録をしていただければ、すぐご利用になれます。」 ↓ 「先に登録料100円をいただいて、今日の分の使用量はお帰りの際、 別途いただきます。」 も、説明しなければならない。 英語で。 ふふ・・私は自慢じゃないが、大学生の頃、当時住んでいた最寄りの駅の ホームで、インターナショナルスクールの生徒だと思われる少年に、 「阿佐ヶ谷はどっち方面ですか?」みたいなことを英語で訪ねられ、 東京方面を指さしながら「あ~は~ん、こっちでぇ~~~すぅ~」と 抑揚だけが英語の日本語を思いっきりかましてしまい、一緒にいた妹から 「大学に行っても、そんなもんか・・」と言い切られてしまった女であり、 またある時は、遠くの方で電話をしていた外人さんに時間を聞かれ、 答えられずにそこまでダッシュし、時計をじかに見せてしまった アスリートでもある。 しかし、いつまでも困ってるわけにはいかなかった。 途方に暮れながらも「分かりましたよ、英語でしょ英語、、中学の時の成績は そこそこだったんだから・・、」と、学生時代のおさらいをするように、 頭の中で教科書のページなどめくる私。 だが、思い出すのは、ペンやらリンゴやら・・大きい人と小さい人が 並んでる絵とかで、思わず「This is an apple.」と、リンゴであること を説明したり、「How Told are you?」と、 身長を聞いてしまいそうである。 で、人というのは不思議なもんで、口が思うようにいかないと 自然とアクションが大きくなる。 肘を大きく伸ばして「あなた」。肘を大きく引いて手を自分の胸に引き寄せ 「こちらで」などと必死になってやるさまは、「大きな栗の木の下で~」と お遊戯のよう。 それでも、通じていないことも何度かあって、疲れも出てきた後半は、 もう、自分でもわけが分からなくなり、お遊戯なんか通り越し、 身振り手振りも秩序なく、ただあっぷあっぷともがいているといった有様。 私は明らかに異国の言葉の波に呑み込まれようとしていたのだった。 フロアーを人々が通りすぐてゆく。 彼らは私を見て思ったに違いない。 ジタバタ手を振るそのしぐさ。 「なぜあの人は”SOS”を発信しているのか?」と。 おしまい。 ... 桜の頃を過ぎても - 2003年04月09日(水) 桜が真っ盛り。 友人M子から「旦那と○○公園で桜を見ました~!」という メールが届き、「う~~ん、、通りすがりに「オッ!」てな感じで見る のではなく、正式に座など設けて桜を愛でたい、、」という気持ちが 一層強くなって、人生を共にする夫と鳥の鳴き声など聞きながら、 桜の下で談笑したであろうM子が非常にうらやましくなった。 桜がどんなにその美しい姿を見せようと、 土、日がバイトの私と、週末は「サーフィンバカ一代」になる 旦那とでは、そんなことはちょっと無理。 それどころか最近の私達は、週末の夜ともなると、ゆっくり 2人でビデオを観るでもなく、べたべたするわけでも なく・・・・・することといえば、金利の計算。 じゃぁ~ん!我が家はこの度、車を買うことになりました。 「絶対順番なんて回ってこないよなぁ~」 「まあ、いいじゃん、申し込みするだけでもしとけばさ」 などと、車もないのに冷やかしで申し込んでおいた、この当たりでは 格安駐車場の順番があっさりと本当に来てしまい、 駐車場は借りるものだというのに、まるで不動産の土地でも 貰った気になって有頂天になり、 「こりゃ、活用しなければ!」 「そうだね、神様が車を買え!っていってんだよ」と そんな時だけ神様で、そりゃ~そりゃ~、、もう大騒ぎなのであった。 だが、その日暮らしのキリギリス夫婦の私たち。 お金の準備なんかしていたハズもない。 なので、どう買えば一番お得なのだろうかと、 様々な購入手段を想定し、それに対する金利の計算ばっかり しているのであった。 駐車場を管理する会社から「借りませんか?」と連絡が来たのが3月始め。 車を買うことは即効に決めて、私は心の中で 「今年は車でお花見だい!」と思っていた。 私は花見が大好きだ。 だが、欲し車種はあっさりと決まったものの、金利の計算をしているうちに、 あっという間に一ヶ月。 ついこの前、なんにも止めてないまっさらな土地のために、 敷金と前払いの一ヶ月分の駐車場代を払ったばかりである。 それでも、私達はやめない。電卓を片手に持つことを・・。 金利の計算はまだまだ続く。 そう、桜の頃を過ぎても・・・。 何やってんだか・・。 おしまい。 ... BU~~~。 - 2003年04月08日(火) 昨日の夕飯はファミレスだった。 メインの料理にサイドオーダーのサラダとジャーマンポテトも つけたら、ものすごくお腹がいっぱいになりました。 で、帰り際、レジでお金を払う旦那を待ちながら、 ふと、ごちゃごちゃした子供騙しのオモチャが置いてある棚に目をやると、 ピンクの豚と目があった。 貯金箱でよく見かける目がパッチリしていて、ほっぺたがぽちゃりとした、 瀬戸物ではお馴染みの豚が、短い毛足のあるぬいぐるみとなって、 私をブ~~~っと見つめている。 こんな豚のぬいぐるみ見たことない。 かわいかった。 豚はそんな私に言うのだった。 「買ってブ~~~」 私もそんな豚を見て、決心するのだった。 「買うブ~~~」 近くに行って豚を手に取り、取り敢えずいくらか?と 確かめたら、手垢で汚れている上、豚には値札がついてなかった。 可哀想になった。 値段もつけてもらえないほど、そこにあるおもちゃ達の中では みそっかすなような気がした。 「絶対家に連れて帰る!」と決心した。 レジに行き、「この豚、値札がないみたいですけどいくらですか?」と 聞いてみる。 店員は怪訝そうな顔をして慎重に身体検査し、やっぱりないと分かると、 「値札のないこんなものは売りようがない・・」といった様子で、 しぶしぶ豚が飾られていた棚まで行き、その一番下の観音扉を開けると 新品の豚の在庫がしまわれてないか、確認するのであった。 中には補充用のひよこの箱やら、ふにゃらとした犬のぬいぐるみの箱やらが あった。 何個もある箱を引っ張り出して探す作業は大変な感じ。 それなのに、新品の豚はいっこうに見つからない。 そのうち、横で見ていた旦那が 「こっちの言い値でどうっすか?」なんて無理難題まで言い出してお店の 人を困らせる始末。 結局、私は諦めることにした。 「・・もういいです」と声をかける。 「あっ、すみませんね~」 店員は安堵の表情を浮かべると、次の瞬間なんと!なんと!豚を観音扉の中、 在庫のひよこが入ってる箱の脇に置いてしまった。 急に暗い場所へ移動したので、 豚はなんのことでしょう?といった表情であった。 私もあぁ~~~~、、豚が・・・という表情になった。 「助けて~~ブヒ~ブヒ~~ブヒ~~ヒ~ブヒ~~ブヒ~~」 観音扉がゆっくりと閉まってゆく・・・。 「ブヒ~ブヒブヒ・ブヒ・・ブ・ヒ・・ブ・・ヒ・・・ブ・・・ヒ・・・・」 何回目かの「ブ」のところで、ついに扉はバタンと閉まった。 店を出た私に旦那が歩きながら 「フアンシーものとまったく縁がなかったのに、あんな豚をほしがるなんて、 おまえも年を取ったものよのぉ~~」と言う。 年を取っただなんて、何を言うか失礼な! 「だって、あのピンクの豚が私に言ったんだよ、買ってブーって。 だから、買うブーって答えたまでさ。」 旦那はへぇ~~ってな顔をしてニヤニヤ笑ってる。 「ホントだって、買ってブ~って言ったからさ、 買うブ~って答えたの!!」 「ハイハイ、、分かったよ、、」と旦那。 「いや、、だからね、、、そうなんだって!豚が買ってブ~ってさ~・・・」 信号で立ち止まり、交差点を渡りきってもそれは続く。 「だからさぁ~、豚がね~~・・・ブ~・・・・・・」 旦那からのコメントはもうない。 私の声だけがいつまでも下町の夜空に響いていた。 ブーブーって。 おしまい。 ... 私の一日 - 2003年04月05日(土) 昼、一時半に起きた。 友人M子に 「いい加減、こんな生活もやめなきゃなって思ってんだ。少しでも早く 起きるように頑張りますっ!」なんて宣言しといて、 一向に起きる時間は早くならない有様。 布団から出てトイレに行ったら、せいぜい歩いたのは20歩にも 満たないと思われるのに、お腹がむしょうに空いてきた。 ヒョイと摘めそうそうなものはほとんどないことは分かって いたので、昨日の残りのみそ汁にご飯を入れて雑炊にし、 最近我が家でブームとなっているとろろ昆布をトッピングして2杯食う。 充分寝たハズなのに、食べたら眠気がやって来て、ホットカーペットに 横になるが、「おっと、いけね~、仕事があったんだ」 と、やったこともないのにうっかり引き受けてしまった 知り合いの会社の「ロゴデザイン」に取りかかる。 もう年なのか、これといったアイディアもなく、途中煎餅を かじりながら、だらだらと四時間ばかりやると、もうすっかり夜になり、 またお腹が空いてきた。 「食ってばっかりだぁ~・・・」 と思いながら、今日は旦那が飲み会なので、 一人で生協のうどんを食うことにする。 「味噌味けんちんうどん」というものであった。 「昼に引き続き、また炭水化物かぁ~~」と冷蔵庫からそのうどん を出そうとしたら、キムチが目についたので、ご飯もつけることにする。 けんちんうどんとキムチをちょこっと乗せた白米。 これが夕飯であった。 お腹がいっぱいになり、うれしかった。 その後テレビを見て、また仕事をちょっとやっていたら、 旦那が帰ってきた。 コミュニケーションの意味も込めて、2人でまた煎餅を食う。 振り返れば、炭水化物な一日であった。 おしまい。 ... 結婚願望な男。 - 2003年04月04日(金) 一ヶ月ほど前の日曜日。 バイトでインターネットスポットの受付に座っていると、 あともうちょっとで終わるという時に、髪はボサボサ、着ている ジャンパーはクタクタというおやじがやってきて、 「ここ、インターネットができるよね~」と聞く。 入会かと思いきや、 「いや~、、今日やりたいってわけじゃ~~ないんだけどね」とそのおじさん。 (じゃあ、何しに来た?・・と、私。) スポットには誰もいない。私の暇さ加減は一目瞭然。 そこにつけ込むかのように彼の話は続く。 「俺さ~、今52なんだけど~」 (はっ?プロフィールかよ・・と、私。) 「2年前に会社を辞めたんだよね~」 (リストラかぁ~・・と、私。) 「今清掃員のバイトをしているんだけど、東京の生活にも疲れちゃったし、 そろそろ田舎に引っ越そうと思うんだよね~。」 (ピンポ~ン!長い人生、そういう思い切った選択も ありかもしれんな・・・と、私。) 「農業やろうと思ってさ~~、、、」 (あ~、農業は大変だぞ!高校時代の彼氏が農家の長男だったから 良く知ってるが・・と、私。) 「でね、”田舎暮らし”っていう雑誌で研究してんの。 で、インターネットの方がもっと情報集められるんじゃないかと思って」 (ふ~~ん・・・と、私。) 彼は「住むなら暖かいとこがいいなぁ~」などと農業を目指す者としては いまいち根性に欠けることを言いながら、20分ほど話続けたところで、 「でさ、君独身?」といきなり私をじっと見つめた。 「俺さ、一緒に田舎暮らしてくれる人、探してんだよね。 嫁さん募集中!あんたみたいな人いいなぁ」 (何を言い出す、、このオヤジ・・と私。) おやじの目は結構真剣。 フロアーには、私達の他に人はいない・・。 私はこの時ほど、結婚していて良かったと思った時はない。 この左手薬指に燦然と輝く指輪が、私を守ってくれるハズ。 「す~み~ませ~ん!ホラ!」 指輪をはめた手を思いっきり宙にかざして見せれば、 「ふ~~ん、、そうなんだ・・・」と、おやじションボリ。 だがその時、実はちょっとお得意気分であった。 20代、30代にはそっぽを向かれても、50代ならまだイケルのね・・と。 さらに頑張りようによっては、40代もイケルのではないか?と。 ムクムクと湧いてくる「私も捨てたもんじゃない感」。 そして、変な自信と共に一ヶ月が経ち、先日バイトに行った時のこと。 引継をする早番の子が、私を見て 「ね~、この前、田舎暮らししたいって男の人が、あなたを指名して来たわよ~ 今日は来ませんって言ったら、残念がってた~。」と教えてくれた。 いつからここはキャバレーになったのか・・? だがやはり、あのオヤジは私の虜なのだと、女として何となく顔を 揺るませていたら、さらにその子が続けていうことにゃ~、、 「もう、、困っちゃった~。あんた結婚してるの~?ってしつこく聞かれて。 しょうがないから、ハイ!してますって嘘ついちゃった。エヘ!」 誰でも・・・・・・・・良かった・・・・か・・。 そんなもんだよな。 おしまい。 ... 幻想。 - 2003年04月03日(木) ここんとこバタバタしていて、夕飯を作る時間も もったいない!と思っていたら、 昨日旦那が「明日は飲み会でご飯はいらないよ」と 言うので、 (渡りに船とはこのこと。飲んでこい、飲んでこい、気の済むまで飲むがいい!) とせっかくホクホクしていたのに、今日になって、、そう、それは9時頃、 「飲み会なくなっちゃった~~、、なんか食べるものある?」 なんていう電話がいきなり入り、「い~~え、ありません!」と 正直にきっぱり答えると、旦那は「え~~、、何にも?」などと 諦めきれない様子。 甘い・・甘すぎる・・。 夕飯を自分でキャンセルしたくせに、 いつでも食事の予約がし直せると思っているとは、ビックリだ。 まさか、、花柄かなんかのテーブルクロスがかけられた食卓に、 肘などついて日本茶をすすりながら、壁に掛けられた時計を チラチラ見て、夫が遅いことを心配し、帰ってきた夫に 「お腹大丈夫?お茶漬けならすぐできるけど」 といそいそと支度をしようとするホームドラマの中の「良き妻」と 私をだぶらせているじゃないだろうな。 結婚して丸8年も経つというのに、 彼の中の・・ 女性への幻想、そして妻への期待・・が、 この私という人間への客観的判断をも狂わせる。 あな、恐ろしや・・・・。 おしまい。 ... それからどうした、ジャイアント! - 2003年04月02日(水) 絶対チョコ付きを食ってやる、と深夜12時20分にも関わらず、 隣のコンビニにグリコ・ジャイアントコーンを買いに行く。 「今度は一人で丸々食べれるように、旦那の分も買おう」と、 ジャイアントコーンを2つ買い、ウキウキと戻る。 お風呂から上がり、テレビを見ながら2人で仲良く包み紙を くるくる剥いでゆくと・・・・・・・・・・・・・・・、 ・・・・旦那の方がチョコ多いじゃん!!! まるで、カツラをかぶせたみたいに、黒いチョコが大袈裟なまでに 張り付いている。 それに比べて私のはどうだい!まるでバーコード・・・。 薄っ!。 形も違う。 旦那のジャイアントコーンはきれいな円錐形。 私の方は、上の頭の部分に規則的に3カ所ほど潰したようなへこみがある。 コーンだって、旦那の方がこんがり茶色で、私が手にしてた薄黄色のものより ずっと旨そう。 旦那のジャイアントコーンは私のより明らかに進化を遂げたヤツのようであった。 「おい!おまえのと俺のと違うみたいだぞ~~。あ~違う!ホラ、、俺のは チョコトッピング10パーセント増量って書いてある~~ハハハ~」と旦那。 私のには、そんなもの・・・書いて・・ない・・・。 あるのは「コーンが香ばしい!」の文字。 それがどうした。 コーンなんて香ばしくなくていい・・。 チョコがいっぱい食べたかった・・・。 「ハハハ~~~、、そんな顔すんなよ~~変えてやろうかぁ~~」 たくさんのチョコを前に笑みなど浮かべる旦那。 その顔には「いや~、、俺はさ、この前もた~~んと食ったから!」と いうような余裕さえ感じられる。 どうして・・どうして・・2度までも・・ 満足にジャイアントが食べられないのか・・・。 ジャイアントコ~~~~~~~~~~~~~ン!! また買うことにする。 おしまい。 ... その時、彼は、 - 2003年04月01日(火) シャーシャーシャぁ~~シャーシャーシャァァ~~~~~ ガラガラガラ~~~~~ガラガラぁ~~~~~~~ シャ~~シャ~~、、、くいっくいっくいっくい~~~~~ シャーシャーシャぁ~~シャーシャーシャァァ~~~~~ 「うぉ~~~~~、、ホラホラぁ~~~、、見て見てぇ~~!!」 ガラガラガラ~~~シャ~~シャ~~くいっくいぃ~~~。 「俺って上手いだろ~~~~~~~~~~~!」 その時、彼は「何かに焦ってる日本猿」であった。 そう、村の神様である山が噴火して慌てて逃げまどう、、、というような。 ただ、少し様子が違っていたのは、ギックリ腰になるのでは?と心配される ほどツイストする腰と、どちらかというとゴリラよりの顔であった。 シャーシャーシャぁ~~シャーシャーシャァァ~~~~~ ガラガラガラ~~~~~ガラガラぁ~~~ シャ~~シャ~~、、、くいっくいっくいっくい~~~~~ シャーシャーシャぁ~~シャーシャーシャァァ~~~~~ 「おお~~~~~、、おお~~~どうだぁ~~~~俺ってどうよぉ~~!」 私はちょっとスーパーに行きたいと言っただけなのに・・。 やめてくれよ。 スケボーに乗って付いてくるのは。 おしまい。 ...
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