Turn, Turn, Turn
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サマソニは必ず、今週中に書きます。
観たアーティストは初日がQUARASHI、MURDERDOLLS、ANDREW W.K.、THE HIVES、HANOI ROCKS、THE FLAMING LIPS、GUNS N' ROSES。 二日目がMUM、THE REINDEER SECTION、THE AVALANCHES(DJ)、THE LIBERTINES、PUFFY、SIOUXSIE&THE BANSHEES、MORRISSEY。以上、ちょっと観たのも含む。 どれが良かったかはレポートにて。
ここ最近、ネオアコが気持ち良い。ザ・トラッシュ・キャン・シナトラズは素晴らしいな。『CAKE』という彼らのデビューアルバムは、夏の草原を駆け抜ける自転車とか、どこまでも澄んだ青空と入道雲とかが鮮やかに目に浮かぶ、すごく爽やかで切ない名盤。なんていうか本当に清々しい。解散したサニーデイの曽我部さんがこいつらを大好きなんだよね。『愛と笑いの夜』も聴きたくなった。
そういえば、久方ぶりに取り出したキャロル・キングの『つづれおり』もいい。あの時代特有のペラペラな音のロック&ポップが心地良い。
ザ・ミュージック買いました。圧倒的な野生。本能的ダンシン。俺が得意な類の音ではないけど、じっとしていられなくなるすごく脅威な作品。レビューします。
余談ですが、新宿の屯ちんの夏限定のつけ麺、ヤバ美味です。ラーメン屋を探し歌舞伎町をうろついていたら、なぜか屯ちんに辿りついた。
幸せだと泣きたくなるTシャツ、欲しかったな。
2002年08月12日(月) |
この星で/COLDPLAY"A RUSH OF BLOOD TO THE HEAD" |
"いつまで 待てばいいんだ いつになれば 許されるんだ いつまで 待ち続ければいいんだ
歌ってくれよ どうか どうか 戻ってきて 僕に歌ってくれよ 僕に ここへ来て 歌ってくれよ 今すぐに ここへ来て 歌いかけてくれよ この僕に 戻ってきて、歌ってよ"
永遠に届く事はないだろう、君への叫び。 悠久の歴史の中で、繰り返されてきた想い。 いつかきっと、小さな泡になって消えてしまう愛という実存。
コールドプレイは、全身の血が逆流するような強い感情を露にして、 「君」、「君」、「君」と願いを唄い続ける。 もう、そこには誰もいないのに。 ふらふらの音程で。しかし確信的な力強さを帯びた声で。
けれど、この音楽は失望の音楽ではない。憂鬱の音楽ではない。 悲しみの音楽ではない。哀しみの音楽ではない。
希望の音楽だ。
失ったならば、咆哮すればいい。 声が枯れるまで叫べばいい。泣けばいい。 そして、また歩き出せばいい。零の地点から歩き出せばいい。
コールドプレイは、そこまでを唄っている。 儚いながら力強さを感じる声と演奏。抱擁感。 ヘイヴンなんかの数多のロッカ・バラードバンドと決定的に違う点だ。
この2ndで、世界的バンドの仲間入りをしたんじゃないかな。 サウンドや立ち位置は、U2やレディオヘッドの直系だ。 しかし、U2は政治的に膨れ上がってしまい、 "with or without you"という歌声に何か距離を感じる。 レディオヘッドは、ロック的な文脈に答えを見出せなくなって、 "僕は汚らわしい負け犬なんだ"と唄わなくなった。 そんな中で、コールドプレイは「一人の独りの心に届くロック」の役目を背負った。 そして、それはとても歓迎すべき事で。
オアシスやレッチリのような大勢で共有する、世代や血の音楽もいいだろう。 しかし、その一方で、一人きりで部屋で没入して聴く音楽も必要だ。 トラヴィスが正直、どっちつかずな中途半端な立ち位置にいる中で、 コールドプレイは、「僕」の心深く深くに囁きかける。
そして、他のバンドには無いコールドプレイだけの世界を持っている。 どこか現実と繋がりきれていないような、サウンド。 何か鳥肌が立つような、違和感。 ヴォーカルのクリスの個性的な声とピアノの使い方、 ギターのジョニー・バックランドの卓越したセンスが大きいのかな。 エッジとジョニー・グリーンウッドが鳴らせない音を鳴らしているというか。
歴史を超えた、約束の音楽。 グローバル化なんて嘘っぱちのこの星で、 ただ一つグローバル化しているものを強く唄った音楽。
BGM: COLDPLAY/IN MY PLACE"A RUSH OF BLOOD TO THE HEAD"
2002年08月11日(日) |
今日、流してたアルバム① |
昨日は浴衣が多かった。浴衣は和の美。 単純に風情を感じて良いな。 日本人なんだから似合うに決まってるんだよ、洋服よりも。
男も着ればいいのにな、祭りや花火の時くらいでしょ。 でも、俺も持ってないけれど。
●COLDPLAY/A RUSH OF BLOOD TO THE HEAD ようやく待ちに待ってた2nd出ました。感想、震えます。詞がく、くる。
●PRIMAL SCREAM/EVIL HEAT いやー、大音量で聴くと覚醒するわ。馬鹿カッコイイガレージテクノパンク。
●GORKY'S ZYGOTIC MYNCI/PATIO ゆるーいポップアルバムが聴きたかったので。聴かせるローファイ。笑い。アイディア。
●PLACEBO/PLACEBO 目についた。うむ、素晴らしい3ピースだ、やっぱ。MUSEとまた違う初期衝動&耽美。
●oasis/DEFINITELY MAYBE 新作聴いた後だと、やっぱギターがすごいなーと思う。やっぱ新しかった。
コールドプレイは相当、名盤!!!! ここに書きますな。いわゆる今回もメソメソ君だけど、 それがもうぶち切れてるんだよね。世界一のメソメソ君。 意味分からないけど、とにかく良いです。
2002年08月08日(木) |
GHOSTNOTEという雑誌を見つけた |
GHOSTNOTEって雑誌おもろいな。 他のロック誌に無い企画や感覚があるね。 負けてられんな、ロキノン。
杉尾由紀っていう女性一人で作ってんだね、これ。 パソコン使いまくりのデザインだけど、それでも一人ならスゴイ。 誤植が多すぎるのが目に付くけど、しょうがないな。
とりあえず、オアシス特集、良く調べました。 ところどころつっこみたいとこあるけど、 知りたいことが記事になってるのはグッド。
ただ、フジロックとか、サマソニとか、 自分が詳しく知らないバンドやジャンルもあるはずなのに、 ガイドしちゃってるところはヤバイかなー。 でも逆に、一人の女性ロックフリークの感覚ってことで面白いかも。
とりあえず、クロスビートをビビらせちゃって下さい。 デザイン、やばいよ。クロスビート。
言いたい事はクロスビートが面白くないって事でした。 黒田アーサーは逮捕されないんですか?
2002年08月07日(水) |
いつもうれしい人の勝ち/ANDREW W.K."I GET WET" |
好きな広告があって。
その一つが、キリンビバレッジ「日本茶玄米」。
現存する世界唯一の象形文字のトンパ文字を使い、 農耕民族の自然と対峙する力強さを表現したデザイン。 1930年代、貧しいながらキラキラしてた日本の学校の姿を描いた、 男臭くて気合が入った坂口憲二のCM。 この広告には、日本を元気づけるための仕掛けがいろいろとある。
そんな中で、コピーもかなり素晴らしい。 「よみがえれ、日本の香ばしさ」「フレー、フレー、日本」 「人間、いつもうれしい人の勝ち」
ダサいね。本当にダサい。 知的なライターさんなら思いつかないんじゃないかな。
けれども、なんかグッと来る。 今、この瞬間、この時代に、この言葉だからかな。 強引なほどの前向きさ。四の五の言わせぬ希望への確信。願い。 正面突破の潔さ。だからこその切なさ。
――ANDREW W.K.、素晴らしいです。
簡単に言っちゃうと、weezerが極端になったような感じ。 weezerもポップソングとHR/HMをミキサーにかけた音楽だけど、 ANDREW W.K.はそれを全身全霊を込めて両端に針を振り切ってる。
メロディーはかわいらしいほどの優れたポップさ。 ギターはHR/HMの美味しいところを網羅する。 ピアノがそこに絶妙のアクセントとして被さって。 それでいて、ドラムは一定のキックを多用しダンス的。
つまり、めちゃくちゃにメロディアスなポップ・ソングを、 信じられないほどのテンションでラウドな曲にして絶叫する音楽だ。 そして、ヘッドバンキングじゃなく、踊らせる。
新しいダンスミュージックなんだろうね。 パーティー。歓喜の場所としてのパーティー。 このアーティストは本当に頭が良いんだろうな。 だってアホだもん。反則だよ、こんな音楽。 HR/HM好きが聞いたら馬鹿にしてるとしか聞こえないもんな。
「日本茶玄米」に繋がる前向きさを感じる。 現代の閉塞感を、強引に正面突破する励まし。 でも、ここまでしないといけない状況を思わせる切なさ。 極端とも思える方法論が、本当に素晴らしいメッセージになっている。
とりあえず、なんでもかんでも前向きに。全力で。 そして、「人間、いつもうれしい人の勝ち」。 トンパ文字の「うれしい」を ポーズしてみせる坂口憲二とアンドリューの姿がダブる。
マリンスタジアムを、ポジティブ・パワー全開の パーティーに巻きこむ日ももうすぐだ。
BGM: ANDREW W.K./READY TO DIE"I GET WET"
2002年08月01日(木) |
蝉とロック/THE HIVES"YOUR NEW FAVOURITE BAND" |
蝉の鳴き声が好きだ。
その短い人生を精一杯の想いを込めて謳歌しているような、あの鳴き声が好きだ。 毎日、毎日、とてもうるさい。 鳴く事で死期を早めてるじゃん、馬鹿だな、とたまに思う。 でも、そこがなんか好きだ。 余計な寄り道をせず生き抜いていくとこが潔くて大好きだ。
最近は蝉みたいなロックばかり聴いてます。 うるさく叫んで、あっという間に終わる約2分のロック。 3分以上になると、飽きて聞けないわ。
――あと2週間ちょっとしたら、THE HIVESがサマソニにやってくる。 魅力は「蝉である」ことに尽きる。 やがて来る終わりにわざわざ急いで向かっていってるような性急さ。 ライヴなんか特にそうだ。 CDよりさらに圧倒的に早く演奏になってない演奏。 そして、マジでうるさい。 やりたいことは今やってしまわなきゃ、という焦燥感すら感じる。
言ってしまえば、使い古されたボロ雑巾のガレージ・パンク。 ミッシェル・ガン・エレファントまんま? でも、それがいい。
初期衝動のロックは光ったもん勝ちだ。 ミッシェルが御世辞にも光っていると言えない中で、 今、THE HIVESは光っている。 時代の要請に答え、あの本能的な狂乱が、ポップに化けている。 そんな季節に合致する見事な一瞬を、THE HIVESは謳歌している。 蝉の刹那を持ったロックが光る一瞬。
絶対に一発屋だ(彼らのキャリアは長いけど、現象としての)。 だけれど、そんな「今だけの気分」がホントに気持ちいい。
"待つ必要なんてない そうしたいからするだけ 待ってたら手遅れになるだけ だから言ったじゃないかって 言いたくはないから"
早く死にたい。なんて言ってみたくなるな。 いやいや、今日も希望いっぱいに生きてますよ。
BGM: THE HIVES/UNTUTORED YOUTH"YOUR NEW FAVOURITE BAND"
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