アナウンサー日記
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2001年06月17日(日) 生きることと、死ぬこと 6 全国大会へ

 今日、NHK全国放送コンクールの長崎県大会が行われ、故・宮田亮子さんの死を題材とした長崎西高のビデオ作品「最後の宿題」は、県大会1位で全国大会出場を決めた。

 「わたしの死を題材に、番組をつくりなさい・・・」

 生徒達は元顧問の「宮田先生」の遺言を真正面から受け止め、評価されるべき素晴らしい作品を作り上げた。(誤解のないように断っておくが、私はこの作品の制作に一切かかわっていない)

 今年の西高3年生は、亮子さんの指導を直接受けた最後の教え子達だ。ビデオ制作は、その3年生が中心になって行った。
 西高は県内有数の進学校でもあり、受験勉強と並行しながらのビデオ制作は、精神的にも肉体的にもつらい作業だったと思う。

 だが、ビデオ制作チーフのYさんは、「睡眠不足だしきついけど、宮田先生のことを一人でも多くの人に見てもらいたい。知ってもらいたいんです」とほがらかだ。彼女は「今を大切にする」ということを、宮田先生の生き様から学んだということだ。だからビデオ制作も頑張った。そして一方で、大学進学や将来の職業についても、これまでとは比べ物にならないくらい深く考えるようになった。「先生のように、後悔しないように生きていきたい」


 また、アナウンス部門と朗読部門では3年生合わせて3人が、来月の全国大会への出場を決めた。
 
 亮子さんは、今年の3年生が入学したときから「アナウンス」での活躍をひそかに期待していたということで、生前からそれを聞いていた現在の放送部顧問の先生は、3人の入賞を聞いて涙が止まらなかったそうだ。


 だが、本番はまだまだこれからだ。全国大会に向けてのビデオの再編集、そして、亮子さんが高校時代に成し遂げた「朗読部門全国4位」の記録を破るべく、3年生3人の猛練習は続く。


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