ありふれた日常

2001年04月10日(火) ユメオイムシ

ユメオイムシは夢を追う
高い高い 山越えて
深い深い 谷越えて
広い広い 海越えて
その内 空も飛ぶだろう
その内 宇宙へも行くだろう

長い長い 旅路の途中
誰かに肩を叩かれたなら
彼はにっこり答えるだろう
「何処までだって行けるんだ」

ある日彼は家路に着いた
少しは身体も休めなくっちゃ
訪ねて行った僕に言う
「毎日楽しくて仕方が無いよ」

いろんな話をたくさん聞いて
「羨ましいな」と僕が言う
彼はちょっぴり驚いて
「君もユメオイムシだろう」と微笑んだ
僕も微笑み返したけれど それは笑顔と呼べただろか

その日僕は家路に着いて
そっと鏡を覗いて見たんだ
映っていたのは泣きそうな 笑顔を浮かべる

老いたムシ


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