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2003年05月27日(火) |
揺籃...目にみえるリズムとの共振 |
昨日は目にみえないリズムを考えてみた. みえないものや置き忘れたものを具現化するのは難しい. 順を追ってやろうかと思い... そこで今日は,まずは目にみえるリズムについて考えてみる. 日記じゃないな...これじゃ.
ぼくが研究というとおこがましいが,しているものに「1/fのゆらぎ」と いうものがある. (実際は思いついたらする程度だが...苦笑,映像に転化できたらと) 音楽をやっていた友人から聞いたことだ.
ゆらぎ...
ゆらぎとは,ものの予測のできない空間的、時間的変化や動きというものらしい. 予測は、規則性があるからこそできる. ということは,ゆらぎとは、ものの空間的や時間的変化の動きが部分的に不規則な 動きということになるね.
ゆらぎは世に存在するすべてのものにある. 例えば,風は突然吹いて,そして突然止まる. 波はセットの間隔というのもがあるけれど,それはその日の風向きやうねりの強弱や 方向によって異なってくる. 波待ちしているとよくわかる. 感覚的な変化の動きをつかむようなものだ.
だから風や波は不規則な動きの...いわばゆらぎの代表のひとつだね. (1/fのゆらぎは,自然界に非常に普遍的にみられる現象らしい.)
あと面白いのが,1/fのゆらぎが生体のリズムと同じだということ. 眼球の動き方や脳波のα波の周波数のゆらぎもそうなのだ.
学者の説によると,生体のニューロン(神経細胞)は生体信号として電気パルス(電気信号) を発射していて,ある細胞の発射間隔を調べたら,その間隔が1/fゆらぎを していたそうな. そのことから,生体のリズムは基本的には1/fゆらぎをしているといっても過言じゃない.
そして,1/fのゆらぎは生体に心地よさなど快適な感覚を与えてくれる. 人間を心地よくしてくれる刺激には,1/fゆらぎをしているものが多いのだ. つまり...この1/fゆらぎは,快適性と癒しに関係があるということになる.
その典型的なものが音楽とか小川のせせらぎとか波の音とか. 音楽の特徴は音響振動数のゆらぎ方にあるけれど,ほとんどすべての音楽は振動数のゆらぎが 生体リズムのゆらぎと同じになるようにつくられている. 結構,確信犯なんだなと思ったり. お気に入りのア−ティストや好きなジャンルの音楽を聴くと心地よくなるもんね.
せせらぎや波の音は,それこそ自然のリズムだから, 作り物じゃないリズムだということになる.
それとシンクロする生体リズム. いいねぇ...あぁ〜〜,海に行きたい.
また,手づくりのものには自然に1/fゆらぎが入っている. しかし,少しでも機械で削ったりして精密なものに加工してしまうと, 1/fゆらぎは失われてしまう. だから,機械的に大量生産された製品,近代的なビルなどには 基本的に1/fゆらぎが存在しない.
高名な陶芸家がつくった国宝級の計算され尽くした茶碗と 子供が図工の時間に作った無造作な茶碗. ちょっと例えがいまいちだが,癒されるのは後者じゃない? 欲しいのは前者だったり.
あと,普段生活するところとしては,自然の木肌や細かい凹凸を生かした日本の伝統的な 住宅は非常に理想的な1/fゆらぎを持っている. 実家の古い家が懐かしく思いだされる...
自然のリズムと生体のリズム. 赤ちゃんがゆりかごで眠るのには,こんな秘密があったのかもしれない. 波待ちしているときの揺れる感覚にも,こんな秘密があったのかもしれない.
抜け出せそうな予感が頭をよぎる.
★ 揺籃(ようらん) ゆりかご. 物事の発達の初めの時代.
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