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足音のひみつ。 - 2001年11月16日(金) 夜の暗さは、 足音を普通より大きく響かせる気がする。 私は足音が好きだ。 家に居て 階下の家族の足音を聞くのも好き。 ひとり住まいの部屋にいて 近付いてくる来訪者の足音を聞くのも好き。 会社から帰るとき 車の通る大きな道から横道に入ると 急に自分の足音が 大きく聞こえたりすることがある。 だらだら歩いている若い男の子の足音が ずるぺたずるぺたと耳障りなように 足音は、その人の気分や歩く姿を 思ったよりも顕かにしてしまうものだ。 いつのことだったか 自分で思っているよりも ものすごく疲れたような足音が しんとした周囲に響いてびっくりしたことがあった。 1日働いた後にでも 首を上げて歩く。 視線をどんどん上にあげると 知らなかったお店の看板を見つけたり、 長方形だと思い込んでいたマンションが 実は階段状の形をしていることに気付いたり、 アパートの3階の窓から 素敵なランプシェードが覗いていたり、 空家の屋根を猫が走っていたり、 車のライトすら吸い込むような 黒いアスファルトを踏む自分の靴だけ見るよりも よっぽど楽しいものを見ることが出来る。 そんなときの私の足音は 多分同じ時間同じ道を歩いているどの人よりも 楽しそうで元気な自信がある。 疲れてる時に 疲れてる足音がするのは当たり前のこと。 でも、 疲れてる時に元気な足音をさせるのは 結構かっこいいと思う。気概だ気概! ...
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