2004年11月28日(日) 卵のお家
一昨日、NHK教育テレビの「世界美術館紀行」だかなんだかって番組でダリの特集をやったのを見ました。ダリ。お髭の可愛いダリ。目をいつもカッと見開いて岡本タロウちゃんのお手本?とか思うダリ。スーパーリアリズムなタッチでありえない世界を描くダリ。大好きです。
で、そんなダリの人生について私は何もしらなかったのですが、番組はそれを教えてくれました。ダリは10才年上のガラという女性を一途に愛して、でもガラは意外とハスッぱな女で金は使うは、パーティーざんまいだは、ダリの才能を利用して画商を騙して逮捕されかけるは、あげくの果ては愛人の元に走るは、すごいんです。でもダリは自分を最初に認めてくれたガラをずっとずっと愛していて、ガラを描き続けて、死ぬ間際に戻ってきたガラを看取る。看取った後は突っ走るようにダリ美術館を自ら作って、そして死んで行く。すっげえええ人生でした。愛が深くて。孤独も深くて。そして信じられないくらいに誠実で、でもちっちゃいちっちゃい少年がいつも真ん中にいる。もう〜〜、ギュウウウウウとしてあげたくなるダリちゃんでした。
ああ、やっぱり。芸術家はその作品そのものだけじゃなくて、その生き様でも私らを魅了してくれるとつくづく思いました。なんてステキ。ちっちゃい少年ハートの孤独にして愛の深いダリだからこそ芸術が生まれたのだなぁ〜とホワンとしました。そしてダリとガラが住んでいた「卵の家」というお家(注:名前はそんなんだが、ステキなお家)の目の前の海がまたステキで。とってもいいムードで、芸術家を産む環境というか、育てる環境だな、うん、それも大切だと思いました。やっぱり中野区新井じゃなくて(笑)スペイン、カタルーニャの海だからダリなんすよね。
それにしてもガラ。すげえええ女。ダリの側から見たらとんでもない女だが、でもカッコエエ女。齢70にして愛人の元へと走った女っす。話してみたい女です。人生満喫派ですな。