梅雨らしく清く正しく雨が降る。
日中は強く降る時間帯もあったが今は小雨であった。
九州指宿ではかなりの雨量だったらしく道路の冠水など
おそらく田畑にも被害があったのではと思われる。
今後も線状降水帯が発生する恐れがあり油断は出来ない。
降りしきる雨に嬉々としているのは紫陽花である。
いっそうと色濃くなり梅雨の季節を彩ってくれるだろう。
月曜日。仕事は順調に滑り出し目の前が明るい。
義父の体調もすっかり良くなり仕事に精を出していた。
昨日のうちに全ての代掻きが終わったとのこと。
後は予定通りに田植えが終わればやっと楽になるだろう。
義父はトラクターの修理を。同僚はエンジン取り付けの作業であった。
義父が工場にいるせいか同僚は気が抜けない様子である。
「そろそろ面白くなったろう」と声を掛けたら苦笑いしていた。
それを聞いた義父の何と愉快そうな笑顔だったことか。
義父が手を貸さないのはやはり腕試しだったようだ。
同僚もそうして自信を付けて行くのだと思う。
やってやれないことなど在りはしないのだ。
私は決算の準備をしていたが少し頑張り過ぎたようだった。
後は明日にしようと定時で終わらせてもらう。
3時半には帰宅しており茶の間で横になっていたが
眠気に襲われることもなく4時から「三匹が斬る」を見ていた。
それから娘と夕食の支度を始めたのだが何となく首のあたりが重い。
念のためにと血圧を測ったら上が178もあり驚く。
最近朝の血圧が高めで気になっていたのだが夜は落ち着いていた。
「肩凝りじゃないか」と夫に云われそうかもしれないと思う。
しかし気になってならず頓服の安定剤を2錠服用した。
すると30分もしないうちに血圧が下がり随分と楽になる。
ゲンキンなもので夕食もいつも通りの大食いであった。
あまり神経質になってもいけないが明日は病院へ行ってみようかと思う。
主治医は午前中だけの診察なので10時までは仕事が出来るだろう。
朝から休むことは出来ず臨機応変にと思っている。
身体の不調ほど不安なことはなかった。早目の受診が肝心であろう。
午後7時35分。まだ外は薄っすらと明るい。
ぽつんぽつんと雨だれの音が耳に心地よい夜であった。
※以下今朝の詩
記憶
何処に行こうか 此処ではない場所
けれども 何処にも行けはしない
遠い日の夏を思い出している 燃えるような猛暑日であった 私は駅のホームに佇み 旅立つ人に手を振っていた
もう二度と会うことはない その現実が切なくてならない
熱を帯びた風が吹き抜け 汗ばむ額を撫でようとする どんな顔をしているのだろう 鏡など何処にもなかったのだ
此処ではない場所とは きっと見知らぬ町だろう
夏の記憶が遠ざかっていく あれから何度目の夏だろうか
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