2004年07月07日(水) |
閑話:不定期連載「少年よ、大志を抱け!イシドロ君」 |
俺がガッツ相手に剣術指南受けてる横で、セルピコの野郎いつものとおりパックと食事の用意してやがる。まったくふにゃふにゃした野郎だぜっ!ん、まてよ、奴は貴族で騎士なんじゃなかったっけ?あんなんで騎士が務まるのかよ。ちょっと聞いてみるか、お貴族様の騎士ぶりって奴をよ。
「ようよう、セルピコ。聞きたい事があるんだけどよ」 「なんですか?」
鍋かき回しながらセルピコの野郎、パックと「肉料理にはローズマリー入れた方が良い」とか料理の話なんかしてるぜ、けっ!男が料理なんかするもんじゃねえ。
「おまえさ、貴族で騎士だろ?」 「ええ、まあ、一応‥」 「やっぱ騎士だと女にもてるのか?」 「そういう話は女性がいる場所でするもんじゃありませんよ」
ち、セルピコの奴、ファルネーちゃんの事気にしてやがる。キャスカ姉ちゃんのお守りに精一杯だから聞いてなんかいねえよ。
「女性にもてると言いましても、イシドロさんは将来騎士として貴婦人とおつき合いしたいのですか?」 「へへ、まあ、一応な‥」
最強剣士だったら綺麗なねーちゃん選り取りみどりだよな、やっぱ。
「社交界での騎士の貴婦人への愛は半端な気構えじゃ出来ませんよ?まず、お慕いしている女性に尊敬と献身を誓うんです」 「献身て何よ?」 「平たく言えば”尽くす”って事ですか」 「尽くしてなんだ、贈り物でもすればいいのか?」 「まあ、そんなのもあありますけど、まずは即興で貴婦人に捧げる典雅な詩を作ったり、あ、下手くそだと鼻で笑われますよ。馬上槍試合でその女性の為に勝利を誓うとか、とにかくプラトニックに尽くして尽くして尽くしまくるんです。それで絹のスカーフ一枚頂けたらそれで良しとするくらいの気合いが必要ですよ!」 「‥‥‥」
ついていけねえ話だな(汗)。それにいつも慇懃無礼で感情を込めない話し方のセルピコが、今日はヤケにマジ入ってた。ファルネーちゃんと何かあるのか? ともかく話は経験積んで最強戦士になってからだな。
後でガッツに、セルピコは騎士って言ったってたいしたことなさそうじゃんと言ったら「お前、断罪の塔でセルピコのクシャーンとの戦いぶり見てないのか?今のお前じゃセルピコに簡単に瞬殺されるぞ?」と言われる。 え?‥‥(汗)。
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