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敦子



 メルマガ「鈴木いづみ」補足





メルマガ「スパイスレディ」ご紹介したのは、女優で作家「鈴木いづみ」

静岡県伊東の温泉町で育ち文学少女だったいづみは、高校卒業後市役所に勤務。参考*サイト名松岡正剛の千夜千冊

私は、彼女についてはほとんど知らなかったが、二十歳前後の頃、飲み歩き遊んでいた新宿でジャズのライブハウスに友達の影響で通っていたことがある。

今はもうその場所はそこから移動したが、1980年前半の頃の新宿の紀伊国屋書店の裏手にピットインはあった。

あの喧騒の新宿のなかピットインは暗がりで毎夜、いや昼も密かにジャズのライブは行われていた。

ピットインのあった建物の上には、キャラバンホテルという狭いが作りモノの階段があり、その階段にテキ―ラやカクテルが並べてしゃれた外国風なランチカフェがあった。

その頃を思い出して、ネットで検索してひっかかりでてきたのが天才フリ―ジャズアルトサックス奏者の妻でそしてポルノ女優で作家の鈴木いづみだった。

彼女について知りたくて本を探して読んだ。表紙の撮影者はアラ―キ―こと荒木経惟。

さらに本のあとがきは、高校の先輩の戸川純が書いていたのでび、びっくり!すごく身近に感じた。

本の内容は、鈴木いづみが主人公とおぼしき、肌がきれいでやたら男と寝る女がきれいで魅力あるハーフの男と寝る目的

で人を介して会いに行ったり、途中、何人かの男との関係がつづきなんだかよくわからなかったが、またその途中嫉妬深く

感情の起伏が激しいサックス奏者の阿部薫と結婚した壮絶な日々に疲れたことが書かれて阿部が亡くなって魅力のあるハーフの男とついに「やる」という内容の小説だった。


で、今回のメルマガを書くにあたって鈴木いづみと阿部薫のことを小説化しさらにそれを映画化した先月(2012.10.)新宿区内藤町でタクシーにはねられ死亡した若松孝二監督作品の「エンドレスワルツ」を鑑賞した。

こちらは、広田レオナ主演。
広田レオナは、細身なのにかなりの巨乳。

そして天才(?!)フリ―ジャズアルトサックス奏者の阿部薫役はなんと、現在作家で当時はバンド活動中で町田町蔵(以後町田康の名で作家)。

町田氏はあんまりのはまり役というか、演技がうますぎるので、知らない人が見たら普通の役者さんにしかみえないくらいうま〜い!

この人たちの若く生きた頃1970〜1980年半ばくらいは、戦後30年くらいが経過し、日本の若者たちが急激に変化した頃だった。

鈴木いづみや阿部薫は確かにその断片だったのかもしれない。

鈴木いづみと阿部薫のことを小説化した作品をめぐってひとり残されたお嬢さんとは法廷騒動があり死後も彼らは多くの人を巻き込み続けた。

メルマガで取り上げるということは私よりの後世代やまだ彼らをご存じない方にぜひ、伝えたくなった。



2012年11月05日(月)
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