君は覚えているでしょうか。水色の月を見たいと言っていたね。心を乱した君は静かな呼吸に包まれやっと眠れたね。窓を開けると君の白い頬に細い光が射すんだ。こんなにも夜は色を消すのにこんなにも月は色を降らすよ。君の頬を染める光りの粒子は硝子の心をも捕まえ包むんだ。見上げると水色の月が待っているよ。きっと君はまぶたの奥で知っているね。君の体温を感じる空気が飽和している。僕を僕の脳裏を細胞を海の波が引いていくように連れ去って。僕も水色の月に君と一緒に