「いつもにこにこ・みけんにしわなし」
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夏に海に行った時の写真をもらったのが、ことの始まりだった。
浜で、水着姿でみんなでお弁当を食べている。 マルが、ピンクの水着を着ている自分を指差して、 「こえ、ぶん〜♪」(ぶん=自分の事)
しばらくにこにこしていたと思ったら、突然服を脱ぎ始めた。 「ぶんの、ぴんくーーー!!」 あちゃ。水着、出せってか。 どうしようかなー。 水着、押入れの一番奥の夏物箱の中だ。 出したくないなー。
とか思ってる間に、マル、すっぽんぽん。
「マル、寒いよ〜。服着ようね〜。」 「やっ!・・・・・。」 がくぅっ!(ひざからくずれおちる) ばたん!(前のめりに倒れつつ、足じたばた) 「う・ひぃ〜〜〜〜〜ん!」 よっ、演技派。
メンドウだなぁ。 えい、これでごまかされんか? 「ホラ、ピンク!(の、トレーナー)」 「う。やっ!ぎゃーん!」 「じゃ、これ、ピンク!いいなぁ、いいなぁ!」 お姉ちゃんの、お気に入りの、重ね着用のタンクトップ。 「きるっ!」 はぁ。よかった。
ところが、今日のマルは一味違った。 タンクトップ一枚の姿で、ふんぞり返って高圧的におっしゃった。 「かーかん!みじゅ!」
あんたね。 おとついなんて雪降ったんだよ? 今から水遊びする気かい? 「みじゅぅっ!びしょびしょするのぉっ!」
言い出したら聞かないのが2歳児。 「だめったらだめ!」よりも、 「冬の水遊びは冷たくてするもんじゃない。」 を体感させた方が、あきらめがつくってもんだ。
「ハイハイ、靴はいてー、お庭でてー。 ほら、こっちおいで、ハイ、ホース。 いいか、出すよ?」 蛇口をひねって、水を出す。
「うきゃーー♪みじゅぅ〜♪」 ふふふ。どうだ、冷たかろう。(←オニババ)
「びちゃ、びちゃぁ♪」 ふ?おいおい、さむないんかい?
「あー、くっく、びちょびちょ・・。えいっ!(脱ぐ)」 ぎゃー、はだしやー。 うむ、そのはだしの足に、水かけたれ。(←オニババモード・レベルアーップ!) 「きゃあ♪」 ・・・・・喜ばれてしまった。
しかし、5分もするとさすがに寒いということに気がついたらしい。 「ぱぶい〜〜。」と言い出した。 しめしめ。 「よしよし〜。お風呂いこ、おふろで、びちょびちょしよ。」 「(ふかくうなずき、)ふろ!いこ!」
風呂場に連れて行って、シャワーで、泥をあらいながす。 ふふふ。これできれいに、ほかほかになって、 おやつのひとつも食べたら、水着のことなんてすっかり忘却の彼方よ。 へん!ちょろい、ちょろい!
ところがマルは、楽しかった夏の思い出に深く心を奪われていた。 タオルで体をふいてもらうと、さっと、さっきのタンクトップを抱きしめて、逃走した。 リビングのファンヒータの前で向き直り、高らかに 「プール!」 と宣言なさった。
「やーだ。」(←母) 「プール!」(←マル) 「やだよー。」 「ぷぅううううるぅぅうううっ!」
・・・・・・・。
「うぎゃあぁぁぁぁんっっっ!かーかのばがーっ!」 ほっとこ。ふん。 「ばーが!ばーが!ばがぁーーーっ!」 ・・・こいつ・・・(怒)・・・。
朝から遊びに来てたユーちゃんから助け舟。(←もう、さっきからずっと笑ってる。) 「マルー、お散歩いこかー。」 泣いて暴れるマルをなだめ、ご機嫌を取り、何とか服を着せて、外へ連れ出した。
そのまま、ユーちゃんちに上がって、アンパンマンのビデオを見て、 もうすっかり忘れていたかのようだった。
しかし、彼女は忘れてはいなかった。 ゾウのように執念深いやつだ。
夕方、もう暗くなってから、再発した。 「かーかん!ぷーるはっ??!」
・・・・・。 わかったよ。出すよ。 物置からビニールプールを出して、ふくらませた。 足踏みポンプがなかったから、 脳貧血で倒れそうになりながら、ふくらませて、 リビングにプールを出してやった。
「やたー!」 モックンも、ミーも、レー君も、サーちゃんも喜んでるのに、 マルは渋い顔で、怒鳴った。 「みじゅがない!」
キーーーーーーーッ!
水がなくてキレる、マル。 とめどない要求にキレる、母。 にらみあう二人。
「があやんのっ、ばがーーーっ!!」
こいつときたら、もう。(怒)
ちょうど、お風呂が沸いたので、 ご飯の前に、ほりこむことにした。 兄妹3人で、風呂で遊んで来い! おかーちゃんだって、休憩が必要なんだっ!
風呂で遊んでる間に、とっととプールを片付ける。
ふふふ。うまくいった。 風呂遊びが楽しくて、すっかりプールのことを忘れてらっしゃる。 ご飯を食べて、眠たくなって、いつもより早いご就寝。
ほーほほほ。 大変な一日だったけど、寝顔がかわいいから許すわ。
てなアマイことを考えてたら、3時過ぎに夜泣きが入った。 もちろん、寝言は「ぷぅぅぅるぅぅぅっっ!」だった。
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