「いつもにこにこ・みけんにしわなし」
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お風呂に入って、布団の上でごろごろしていて、 あー。アイス食べたいなー。と母が思った。 もう寝るのに。 歯磨きもしたのに。
こっそり後で食べるという手もあるのに、 聞いてしまった。 「ねえねえ、アイス食べない?」 「食べるー!」 私って、おばかさん。
コーンアイスを4つ、フリーザーから出して2階に上がる。
布団の上でテレビを見ながら、食べちゃうかなー、とか 良くないことを考えていたら、 モックンに怒られた。 「ハイ、布団の上は、ダメ!」 はーい。 ミーとマルとおかーちゃんは、モックンに叱られて、 枕もとにバスタオルを敷いて、そこで食べることにした。
夜、お風呂上がって、あったかい部屋で食べるアイスって、おいしいなぁ。
みんなにこにこである。
しかし、悩んでいる人もいた。マルだ。 自分が食べたいのは、アイスだ。 この周りのコーンは食べたくない。 そうだー!むいちゃおう!
マルは一生懸命コーンをむきだした。 コーンの巻き口から、パリ、ぺり、っとむいてゆく。
母はテレビ見てぼろぼろ泣いてる。 (拡張型心筋症のバチスタ手術の番組。モックンがつけてくれた。) 泣き終わって、振り返ったら、 残り1.5センチのコーンを残して、 約10センチのアイスが露出した、 非常にデリケートなアイスを片手に、 マルが眉間にしわを寄せている。
残りの1.5センチをむきたいが、これはむけるのだろうか? と、お考えのご様子だ。
慌てた母は、マルに懇願した。 「マルー、それ、ぱくって、食べてぇ!」 「やー。」 「でも、落ちると思うけど。」 「やっ!」
うわー、うわー、振るなよぉ!
マルは決心を固めて、最後の1.5センチにアタックした。
そのとたん、お約束どおり、アイスがボトッとパジャマに落ちた。 1.5センチのコーン部分だけを握って、 マルは暴れた! 「ぎゃーーーーーん!」
母がバスタオルの上からブツを拾って、 タオルで拭こうとしたら、 すごい勢いで、拾って、口に押し込んだ。
がーはっはっはっはっは!
ほんとにこいつときたらもう!
次の日、母は珍しくとってもお寝坊だった。 起きたら8時!うわー!
父、いない!(ごめーん!) モックンいない! ミーいない! あれ!マルもいない! と思って、障子を開けたら、 目の前に、アイスを持ったマルがいた。 昨日のコーンアイスを左手に。 右手にスプーンを持って、アイスをすくいだし、 見事にリベンジを果たしていた。
「かーかん!はよ!おいし−よ!」
うう。よよよ、よくできました・・。
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