大好きなSSの一節です。片恋の話。 恋ってほんとに辛くて、切なくて、誇張なく身を切るより痛いときがあります。 二年前に彼氏と別れたときがそうでした。 わたしは大好きだったけど、それでも別れたんだから元に戻るのはすごく難しい。 世界中の、わたしでない誰かになれるのなら心底そうなりたかった。 別の人間になって、もう一度彼と付き合えたらとかそんなことばかり考えて。 好きすぎる気持ちをどうにかして忘れてしまいたかった、やめにしたかった。 あんな思いはもう二度としたくない。 でも、あの恋があったから今のわたしがあるんだなぁ。 あのときより少しは人に優しく、色々なことを許せる人間になれたと思います。 すごく苦しんで毎日いろんなことを考えて混乱したからこそ。 だから今でもあの恋は、わたしの人生の中でウェイトを占めてる。 わたしもこのSSの主人公みたいに諦めちゃだめだったんだ。 今度はそんなことしない。 |