なかなかに重々しいテーマ、「死刑制度」。 死刑があるべきか、ないべきかは賛否両論様々な考え方があると 思うが、その極めて間近にいる職業「刑務官」の立場を垣間見るのは 初めてだった。驚いたけれどそうなるのだろうなと納得した彼らの 思いはあまりにも苦しい。 そして、犯罪には必ず存在する「被害者と加害者」。 世間の中で、事件は犯人が逮捕されたところで終わっているが 当事者にとってはその後の方がずっとずっと長いのだ・・・。 そして、どんな人間にも、本人が気づかないところに殺意のスイッチが ある、そんな表現には心底ぞーっとした。きっと衝動殺人は みな、そういうことなのだろうから。
なかなか読み応えがあって、最後まで一気に読めた。 見事にぎょっとさせられたところもあったし。 最後がちょっと気分的にはあまり受け入れられなかったけども、 それは読者のわがままというやつか。 映画化されるという話を聞いたが、見てみたい気もする。
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2002年08月21日(水) |
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