★若竹七海。 『火天風神』

人間が吹き飛ばされるほどのすごい台風・・・・・
自然の力のすさまじさと、それに対する人間の無力さ。
映画にはよく「パニックもの」として描かれる天変地異が、
小説なのに真に迫っているのは、ただ自然の力の描写のうまさ
だけではあるまい。
人間が危機的状況下に置かれたときに、いったいどういう
行動を取るのか?
人間の外側をはぎおとした原始的な感情の部分「ジコチュウ」
がプラス、マイナスと微妙に変化しながら登場人物たちに現れる。
(もちろんずーっとマイナスな嫌あなヤツもいる;^^)
若竹さんのかく登場人物たちはいつもどこか素(す)を持っていて、
それがそれぞれ大きさは違うにしても暗く影を落としているのが
リアルだ。
それはいつもラストにも微妙に影響する。

今はまだ8月だが、来月は台風どうだろう?
今までもけっこう当たり年なような気がするが・・・・・
2002年08月24日(土)
By ちゃいむ

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