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店長のガラクタ部屋
つかちゃん

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2000年02月28日(月)
ファースト・インプレッション

更衣室で着替え、完全防備の私は靴をがちゃがちゃ言わせながらファンスキーをつかんで外にでます。とりあえず危険を感じたので、持ってきたデジカメは「貴重品です!壊れ物です!」と念を押してホテルのフロントに預けたので思う存分滑れます。

更衣室から出て妙な違和感を感じます。「何か忘れたような・・・」でもすぐ気づきます。そうです。ストックを持ってないのでそんな気がしたんです。ファンスキーにはストックはいらないんでした。チョ〜楽!って感じです。

外に出てすぐにゲレンデ、この辺はさすがリゾートホテルって感じでいい気持ちですな。
自動ドアを出たらいきなりファンスキーを履きます。ご存じの方も多いでしょうが、多くのファンスキーは通常のスキー用ビンディングとは違ったタイプのビンディングが付いてます。
でも、これがなかなかハマんないの。かかとをまず引っかけて次につま先をがちゃんと固定すればいいんですが、前を固定するとかかとがはずれ、かかとにしっかり引っかけようとすると板がどんどん後ろに滑っていってしまいます。

ウキー!


後でわかったことですが、ちょっとしたコツがあったんですね。その話はまた後で。

さてそんなこんなでやっと無事装着!みんなが待ってるクワッドリフト乗り場に急ぎます。
焦ってあわてていたせいか暑い!もうはじめる前から汗だくです。クワッドリフト乗り場まではまず平らな場所が続きます。普通ならストックでこいだりして行くところですが頼りは足のみ。スケーティングで移動です。板が軽い、そして短いせいか、スケーティングは楽々です。木立を抜け、なだらかな斜面が乗り場まで続いています。

雪質もいいし、おろし立ての板、しかもBOTAのチュ〜ンナップ済み、頬を切る引き締まった風が北海道に来たなぁって感じで、むちゃくちゃ気持ちいい!

ペンギン歩きでリフトに乗り込む。見た目は「高速クワッドリフトー!」って感じなのにじつは「低速〜〜!」なクワッドで終点まで10分以上かかる。外を見るとクリスマスケーキの飾りで雪が積もったモミの木のミニチュアがありますよね。あれの1/1サイズ!という風情のモミの木の林が足下を過ぎて行きます。あまりにもミニチュアのモミの木がリアルに出来ていることを気づかされ、逆に実物の雪化粧をした巨大なモミの木にリアリティーが感じられず、もしかしてホントは自分が小さくなってしまっていて、この雪山はクリスマスケーキ?
今降っている雪はケーキ職人がパウダーシュガーを振っているのカナ?
と、そんなメルヘンチックな妄想にどっぷりはまりこんで口を半開きにし、焦点の定まらない目で宙を見つめていると、「やばいんじゃないの?こいつ。」という顔でのぞき込まれ、はっと我に返ったのでした。

すべりはじめてみるとこれが実に不安定。短い板は両足とも小刻みに左右に振れ続けるのです。これも後でわかったんですが、重心がきっちりベストなポジションに乗っていないとぶれちゃうらしいです。その後3日間やっているウチにだんだんブレ無くなってきました。そういった意味ではスキーの練習としても良いかもしれませんね。

さて、私の板ですが、正確には「カービング・ファンスキー」と言うらしく、前回試した「スノーブレード」よりも約20CMほど長く、全長110cm。デザインもカービングスキーを短くしたようなデザインの物です。
結構巾広で堅い板なので、思いっきりスピードに乗って重心をグーッとかけてターンすると気持ちいいカービングターンが出来ます。ターンの切り替えも「スパッ!」という感じでこれまた気持ちいいです。

でも、難点というか、むちゃくちゃ腿が疲れるのです。2本くらい滑ったらもうパンパン!もちろん普段の運動不足もあるでしょうが、普通の長いスキーではこんなに早く疲れてしまうことはないので驚きです。
あと、こぶ斜面を滑ったときにトップが刺さって何度も前に転んだのもヤバかったです。でも、おかげで前傾を保ちつつトップを上げ気味に滑るということでこぶも何とか克服できることが解りました。

初めのウチは不安定なのとトップが刺さる恐怖からみんなより遅れ気味だったのですが、そのうちだんだんと慣れてきました。すると、ファンスキー独特のスタイルという物があるらしいことが解ってきました。スキーと同じすべりじゃいまいち面白くないことがわかったのです。
(つづく)