⊂現実逃避。⊃
2001年08月27日(月)


いつも、逃げたくなる。
もう全部すてて。
完全には治ることのないものばかり、持ち合わせた身体が。
時々、ひどい軋みをあげる。
劣等ばかり紡いで。
此処まで来たけれど。
小さい頃から何とか折り合いをつけて。
いつも上手にやってきた筈なのに。
もう、前が見えなくなる。

ひとつは、生まれた時から一緒だった。
生まれて直ぐから、今でも手術を繰り返している。
だからあたしが生まれた時、きっと。
その瞬間から母親に嫌われたと思う。
気持ちが悪かったと思う。
あたしがそうなったのを、母親はあたしとばあちゃんの所為にした。
でもきっと悪いのはあたしで、そんなあたしに。
今でも報いを背負わすことに必死になっているあいつは。
もうハハオヤの顔を持ってないの。
只のコドモだわ、あんなの。

ふたつめは、矯正。
歯の矯正。
もう7年以上、ひと月に一度、歯医者に通う。
持久力のないあたしには、それがどれほどにも苦痛で。
学校からも歯医者までは近くて(徒歩5分くらい)、何の苦労も無い筈なのに。
夏休みとなると、家からバスで1時間。
眠る時間からお風呂に入る時間から、全部1時間早で考えなきゃいけない。
そんなのいつもやってられなくなる。
…それが駄目なトコロなんだろうけどね(焦)。

みっつめは病院。
ほんの最近行き始めた、総合病院の精神科。
先生とお話する時に、本当の事は余り云ってないと思う。
あたしもあたしの本当がどれかよく分からない。
処方された薬の連れてくる眠気が酷く嫌なもので。
ほんの何度かしか飲んでないし。
あたしと入れ代わりに親達もあの部屋で先生とお話をする。
その時の全てがイヤ。
思い出したくないほどイヤ。
けれどあたしが治るまで続けられるんだわ。
もう慣れた嫌がらせのように、ずっと。

それはもっとずっと在って。
それをすべて挙げて、バランスよく。
全部を綺麗にあたしの中で並べられたなら。
もっと上手に、普通のひとみたいに。
うまく生きれるのに。
あたしの奥で絡まる劣等の糸は、毎日赤く千切れ続けて。
あたしでさえそれを、病院の先生みたく。
面倒でどうしようもなくて…後がつかえて。
投げ出してしまいそうになる。
固くて解けない、ぜんぶ。

それを放棄したら、あたしはどうなるだろう。
またあの時みたいに、壊れて笑えなくも泣けなくもなってしまうだろうか。
ベランダから身を乗り出して、枝に刺さるあたしの身体を想うのだろうか。
放られた空の奥で、あたしはどこに逝けたのかな。



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由弥 [御手紙]