⊂解読⊃
2003年06月25日(水)

駅を出るところで、ピンクのチェックのスカートが似合うひと居てて、
いいなぁと思った。
化粧やマニキュアを塗ってみたりするけれど、一口で赤や青とは言えない。
青も似合わない、赤も似合わない、黄色も緑も。
自分には何が似合うのか考えて考えれば、考えるほど自分が醜くて。
パジャマのままで居たいと思う。
あたしはどんな雰囲気を想わせてるだろう?
自分じゃ分からないことは、外見が大半を占めててさ。
言われなければ気付かないことばかり、
生クリーム付いてるよ、って言ってくれるひとも傍に居るけれど。
自分の好きなものを纏ってるばかりじゃ、あたしは出来ていかない。
少しは分かってる。
本当は少しで充分なんだろう。
あとは自分で考えて、自分の色を探していくのよ。
パフォーマンスと同じ。
あたしはあたし。
そういう、頭の中の部分で、あたしは、あたしでいる。

嘘が隣からひとり消えた。
だからといって特に、軽くなった訳でも、重たかった訳でも無い。
お墓まで連れて往くような嘘でも無かったけれど。
あたしは自分の中の何かひとつ、赦せたのかも知れない。
嘘を吐いていたのに、本当を云ったら変な顔もされなかった。
まだ良く分からないけれど、
腹の中に何か強い想いを抱えて、生きてるひとは近くにたくさん在る。
頭の真ん中でそれを視てる感じが同じだと思った。

この間、学校で変な動きをしながらうたうひと居て、
10何人のクラスで、ひとりひとり、前へ出てうたうんだけれど。
そのひと際立っておかしかった。
でも、他のどんなひとがうたってた時より釘付けになってて、
凄い力が心に引っ掛かった。
帰る時、そのひとあたしに話し掛けて来て、知らなかったひとだけれど。
あたしのことを誰かから聞いたそうで、今度うたを聴かせてと云われて、驚いた。
この学校に入って、これだけうたう時に発するなにか力が、凄いひと見たの初めてだった。
上手い、とか、下手、とかじゃなく。
なんだか、凄かった。

明日もうたをうたおう。
でも、風邪の予感。



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由弥 [御手紙]