日々是迷々之記
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2005年06月11日(土) さらば、主婦ニート

テレビ番組で言っていたが、「ニート」に主婦は含まれないが家事手伝いは含まれるそうだ。すると一気に女性のニートの人数が増えたとか。確かに女性誌の「セレブ読者」あたりはみんな「家事手伝い」だし、世の中に相当数の自称・家事手伝いの人はいると思う。

さて、わたしは主婦なのでニートの数には入っていないが、生活はニートそのものである。パソコンで遊んだり、本を読んだり、デジカメ持って散歩したり。相方が今から帰ると電話してきたあたりから主婦として働き出す。

フロにお湯を張り、テーブルを片づけ、食事の準備をし、蚊取り線香をつける。電話からぴったり1時間15分後に帰ってくるので結構余裕がある。ので、マックで音楽をかけながら、フロに入り、出たところでビールをくはーっと飲み、突き出しと箸をテーブルに並べてもまだ時間の余裕があったりする。

のんきなもんである。

だが、心の裏の方では全然違った焦燥感で一杯なのだ。水曜日に行った面接では、相手方が求めている能力よりも私が一つ上を行っているので、いきなり企画、営業で入って欲しいと言われた。残業が何十時間もあって、それなりにやりがいもあるのですよ!と言われたが、母親のことも、私自身の病気のこともあるし、丁重にお断りした。派遣会社の担当者もこういうケースは初めてです…と言っていた。

結局その日の夕方に来週から是非来て欲しい。ということで話があった。仕事はPC入力。印刷屋で印刷物の入力をするのだ。ちなみに企画、営業の仕事との時給の差はわずか50円らしい。それならPC入力でええんでないのと思ってしまったが、金銭とは関係なくやりがいがあるであろう仕事をするべきだったのか。

これからは今までとは違う。今まではやってみたい仕事に自分からアクションを起こし、入ったことのない業界でも面接で自分がいかに柔軟性を持った人間かをアピールしてやってきた。多少の困難やしきたりの違いに戸惑うこともあったが、それもまた勉強として受け入れることができていた。

が、今は違う。自分の家族のため、母親の入院費のため、そして、母親と役所の手続きの行ったり来たりで自由の効く職場で、給料、やりがいは二の次で選ぶ。自分の人生は自分のためにあるのだが、誰かのために尽力することもあったのだ。それがよりによってあの母親とは。

いろいろと考えることがある。田舎にある先祖代々の土地が長女である母親の名義になっているのだが、それを売りはらってしまおうかとか。そうすれば母親は生活保護と、年金と、障害者手当を受けることができ、生きている限りはそれらで病院代をまかなえるだろう。(土地を持っていると生活保護はもらえないのだ。)

でもそんなことをすることが人としてどうなのかが、ひっかかるのだ。ボけてベンツを買えだの、父親に金を借りろだのわけのわからないことを言う母親だが、刻んできた人生の中で田舎の家というのは特別に意味のあるものだったのだろう。

悶々と考えながら私は働き、今ある人生を生き続けよう。酒と薬だけが友達さぁ〜♪ってアンパンマンかいっ!


nao-zo |MAIL

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