ぶつぶつ日記
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2001年11月21日(水) 雲丹と地雷

次のチャリティーのテーマを探しています。
日本人義足技師がリュックをしょってローカルなバスに乗って2人だけでアフガンに行き、
そこで女の子の義足を取り替える、というニュースを見ました。
日本人女性がコンゴだかウガンダに行き、現地の義足工場で指導をしている、
という話しも母から聞きました。
月並だけど、地雷撤去と義足提供ってのがいいかも・・と思い、
色々なページを見ています。

ウサーマが死んだとか、映画館が長蛇の列だとか、
アフガン戦局は一見すると明るいように思えますが、
後遺症は長く続きます。
その1つが、やはりこの国でも地雷、なのです。
年末に公開されるアフガニスタンを舞台にした映画「カンダハール」の中にも
印象的なシーンとして地雷に関するシーンがいくつか出てきていました(紹介を見ただけですが)。
子供達に道に落ちている人形を拾ったり踏んだりしないよう、指導している女性がいます。
そう、人形の中に地雷が入れられているのです。
戦時下でもののない場所にぽつんと落ちているかわいらしい(新品の!)人形。
きっと女の子だけじゃなく男の子だって欲しいと思うでしょう。
取り合いになるかもしれません。
そして、地雷が爆発すれば何人もの子供達が犠牲になります。
ラストシーンは、空中投下された物資を追いかける何人もの松葉杖をついた男性達です。
彼らの多くは地雷で足を失いました。
そして彼らは俳優ではありません。本物のアフガン難民なのです。

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地雷に関しては個人的な思い出があります。
エジプトでのことです。
仲の良い友だち皆で、バスと運転手をチャーターして、
何度かカイロから日帰りでいける紅海沿岸(というか運河みたく入り込んでいるところ)に海水浴に行きました。
地図で見るとスエズ運河のもう少し下。
そのあたりにぽつぽつと海水浴場が開発されつつある時期でした。
建設中なんだか、もう壊れているんだかわからない、そんな場所でもお金を払う。
その施設のまわりはずーっと海岸線(しかももっときれいに見える!)。
だったら、お金を払わない何もない場所に車を停めたくなるのが人情でしょう。
しかし。
これは絶対に厳禁!でした。
このあたりは4次まで続いた中東戦争の防衛ラインだったので、
たくさんの地雷が埋められ、今もあまり撤去されていないということなのです。
私たちがちょうど同じような場所で遊んでいた頃、
このような「何もない場所」に入って海水浴をしようとしたフランス人が
地雷で怪我をした、というニュースも聞きました。

今日調べてみた所、意外なことにエジプトは地雷による国土汚染度ナンバーワンでした。
その数ずば抜けています。
彼らの場合、自分たちの国土を侵略者(イスラエル)から守るために、
たくさんの地雷を埋めました。
平和がやってきて、その除去作業には気の遠くなるような労力とお金がかかっていることでしょう。
そして全然撤去作業は進んでいないと思います(あの国のことだから)。

一度だけ、何もない浜辺に車を停めて、
皆で雲丹を投げ合って遊んだ夕暮れを思い出します。
何もない、雲丹だけしかない、そんな浜辺。
今考えるとかなり危険と隣り合わせていたのかもしれません。
そして、そののどかな夕暮れを思いながら、
早くエジプトの浜辺で自由に遊べる日が来ればいいと思います。
好きなところに車を停めて・・・。

それは今世紀中にかなう夢でしょうか?

(追記)
紅海沿岸だけでなく、アレキサンドリアからリビアへ向かう
地中海沿岸にも大量の地雷が残されています。
これらは紅海沿岸上の地雷とは違い、
もっと古く、第2次世界大戦の負の遺産です。


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