Diary
沙希



 『in my room』


耳に残るのは、君の吐き出した言葉の後味。
キレの悪さがひたすら不快で
何もかもを蹴り散らしたかった。

お風呂場ではきっと湯船からお湯が溢れ出しているのだろう。
そんなことはどうでもよくて
今はこの歌を聞いていたくて。

口ずさむたびにかすれる声は
あたしが本当は泣いているのだと教えている。
知らないふりをしたとしても限界がある。
真実を包み隠したままの心はひどく重たい。

何もかもをさらけ出す勇気があたしにはないから
あの時さりげなく
君の手を振り解くことしかできなかった。
笑顔でごまかした空気の違和感を
君はどうか気づかないでいてほしい。



2005年11月27日(日)
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