徒然駄文
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…面白いなあ……。
最近は頭痛のタネがずっと頭の中にある状態なので、詰めては読めないのだけど、毎日少しずつページを繰っています。現在2巻の終わりかけ。塩野さんのは、小説と、あと軽いエッセイしか読んだことはなかったのだけどね。でもきっと塩野さんにとっては、こっちの歴史本の方が本領なんだろうなあ、と思った。1巻でも、この1冊の中に書かれている内容からいくつ小説が書けるだろう、と思ったけど、2巻に至るともう壮観ですね。なんせ、あの、ポエニ戦役…ハンニバル戦争だし。小説そのもの。史実なんだけど。事実は小説より奇なり、か。歴史が苦手な私はローマの歴史も系統だってはぜんぜん知らず、カンネの会戦とかも名前は知っててもローマのこととは知らず、アルキメデスが鏡の塔で敵を撃退してたってのも相手がローマだったとは知らず(^^;)、おお、そうだったのか、ああ、これだったのか、と私にとっての新事実発見てんこ盛りもあって、とても面白い(…と、書いてて情けない気持ちになるけど(^^;))。
塩野さんって面白い人だなあ、と思う。ダンナもあの人の本がずっと好きで(小説の方じゃなくて歴史書の方が)、ずっと塩野さんって男の人だと思ってたらしいんだけど、でも、女性だねえ、と私は思う。言葉が悪いかも、ですが(^^;)、ものすごくミーハーなところがあるなあ、と感じるんですね。私は塩野さんの本は小説…「チェーザレ・ボルジア〜」から入ったので当時は、うわお、豪華絢爛!森川久美さんなどが漫画にしたら、もうバリバリもの!などと思ってしまったものですが、じゃ、軽いのか?と言うとそうじゃない。重いんですね。緻密に調査してかっちりした文体でがっちりと書き込んでいっているんだけど、でも、どこかに凄くミーハーで女性的な視点がある。男性読者はそのあたりをどういう風に見て(読んで)るんだろう。そう言う部分には引っかからないのかな?
私は歴史、戦争物は苦手なんですよ(頭が悪いもんで、戦略ってのが分からないんですよ(^^;))。だから、塩野さんのこれを読んでいても、やっぱり分かってはいないんですが(感想は、ひゃー凄いなーローマ人って凄いなー。カルタゴってアホやなー、ハンニバルってすごいなースピキオって凄いなーなんでこんな事が分かるんやろうなー天才って凄いなー、こんなに先を読んで行動できるなんて、人間ちゃうなー…と言うのしか出てこない、情けなさ(^^;))、しかし読み進めながら血湧き肉躍ってたりします(笑)。こんな感覚は久しぶりかも。司馬氏の「坂の上の雲」で、おお、血湧き肉躍る、とはこういう感覚か、と思った記憶があるのだけど、それ以来ですね。
さて、ハンニバルとスピキオの時代もそろそろ終わりかけ。続きが楽しみ。
オマケ与太話:11/03に「癒し」という言葉が軽くなってしまっていやだ、と書いたけど、昨日の新聞で大笑い。ノーベル賞受賞の田中氏が「癒しキャラ」と書かれていました。思わず爆笑。書いた記者も今の世の中をかなり皮肉って書いたのだろうと思うけど、「癒しキャラ」扱いですか。なんともかんとも。 中学生の長男が夕食時、タイムリーに「最近、田中さんの話ばっかりしか聞かないけど、カミオカンデの人はどうなったんだろう」というので、「田中さんは癒しキャラ的に人気高騰らしいよ」と言ったら苦笑してました。ほんとに、何ともかんとも…(^^;)
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