午後3時は魔。 どんなに一生懸命仕事をしていても、不意に脳裏に垂れ込める暗雲。 自分の無力さを呪ってしまう。こんなにできないなんて。いつか見放されるような気がしてくる。「必要ない」と宣告されるような。 あたりにはかたかたとテンキーをたたく音が響き、不意に鈍い電話の着信音と甲高く装った声がする。 不意に涙があふれそうになるのを堪えて、邪念を振り払う。 やるしかない、と言い聞かせて。