V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
那須塩原高原で、トマトの収穫体験をした。中部マーケティング協会の商品企画研究部会で、カゴメを訪問。同社のトマトは、床に実っている。ヘタがカンカンに取れる皮が厚くて破れにくい。いずれも農家の生産性を徹底的に考えた結果だ。同社は畑を第一の工場、加工工場を第二工場と位置づけているが、優れた商品のためのその発想が素晴らしい。その姿勢に感動した。
今日は、元部下の昇進祝い。私が辞めた後もたゆまぬ努力を続けたようで仕事の引き合いも多いという。彼にはいくつものマイクライアントができるよう環境を用意してきたつもりだが、それが花開いて、我がことのように嬉しい。昔のお客様からも、「あの人の一本気なところが好きですわ」など彼の褒め言葉を聞いたばかり。そこで家庭菜園が趣味の彼には、モクモクのレストランで美味しい野菜バイキングをご馳走した。楽しい時間だった。
客先での新商品開発が佳境に入ってきた。試作品を持って見込み市場の代表顧客に飛び込み訪問をする。そして、その反応を皆でシェアし、次の一手を話し合って決める。先月まで有望と考えられた市場も、訪問時の反応で、一気に失望市場に変わる。反面「その代わり、こんなことを言われまして…」と、一気に有望市場が見つかる。毎月1回会議も5回目。いよいよ有望市場が絞られてきた。スピードある開発力が武器の同社。6回目が最終回。どんな市場に何を投入することになるのか、ますます楽しみだ。
雑誌『致知』のFacebookで元西鉄ライオンズ投手の稲尾さんの言葉が紹介された。「わずか21歳で「神様、仏様、稲尾様」ともてはやされたのですから、知らず知らずのうちに天狗の鼻は高くなっていったと思います。それをへし折り、野球ができることの喜び、させてもらえることへの感謝を教えてくれたのは、肩の故障でした。もしこの時の苦しみ、そしてたった1つでも、勝つことの感激を知ることがなかったら、私は増長したままでどうしようもない人間になっていたかもしれない。苦しんだ600日は、私にとっては人生最大の転機となったのです。」以前、コメンテータとして出ていたTV番組でお話ししたことがあるが、神様だと思っていてなかなか話しかけられなかった。これを読んで稲尾さんも人なんだと知り、より身近に感じた。鬼籍に入られた今では適わぬ夢だが、この苦しさがその後のリーダーシップにどう役に立ったか聞いてみたいと思った。
台風11号が当地区を通り過ぎた。しかし、今回の台風は速度が遅いため台風一過とはならず、今日もしとしと雨が降っている。嵐という危機を脱出したら、思いっきり晴れるというストーリーが得られないのはなんとも残念だ。苦しい時期を耐え忍べば、次には必ず天井知らずの幸せがやってくる…という人生訓は先人の知恵ではなく、実は自然の摂理のひとつであることを台風の経験から学んできた。だから、どんな苦しいときも耐えることができた。こうした「例外は残念でならない。 |