水野の図書室
Diary目次過去を読む未来を読む
皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。


2001年12月19日(水) 乃南アサ著『はびこる思い出』

乃南アサは、のなみアサです。のなん、ではありませんのでお間違いなく。
最初に間違って覚えちゃうと、修正が難しいですよね。← 自分のこと 笑

今日は、『悪魔の羽根』の二つ目の物語、『はびこる思い出』を読みました。
あとから、じわじわくるこの感情は、うーん、何とも言えません。
怖いとは違うし、笑える話でもないし、泣かなかったし、感動でもなく、
!物語を楽しんだ!というところでしょうか。良かったです〜

結婚したばかりの美加子と聖吾は、傍目には、ごく普通の夫婦です。
スーパーに仲良く買い物に行ったり、聖吾はお風呂を掃除したり、コーヒーを
入れたり・・

美加子は、こんなのが夢だった・・って、ハンドルを握る聖吾を見つめます。
はぁ〜?そんなのが夢なんですかぁ〜?ふたりでスーパーに行くことが?なんて
読みすすんでいくうちに、そうでしょそうでしょ・・夢だったのね、と
わかってきます。

梅雨の季節。クローゼットに入れたままにしていた美加子のアルバムがカビ
だらけに!優しい聖吾は、写真を蘇らせてやろうと、写真店を回り、1/3ほどの
写真が再生されます。その中に、美加子によく似た女が赤ちゃんを抱いている
写真があり、それを見た美加子は・・

もう、めちゃくちゃ聖吾が優しいですーーー!!
美加子には、幸せになってほしいですーーー!!
美加子のしたたかさは、すごすぎ!ここまでいくと、あっぱれ!と気持ちいい
ですね〜。

乃南アサ著『悪魔の羽根』(幻冬舎文庫)に収録の『はびこる思い出』は
40ページ。女のしたたかさもここまでくると、気持ちいい13分。
聖吾は、このことを知ったら驚くでしょう・・
世の中には知らない方が幸せということもありますねー そうそう。。

奥さまのこと、すべて知っていると思ったら大間違い・・




水野はるか |MAIL
Myエンピツ追加

My追加