このところは学生時代の同期の「第二次結婚ラッシュ」だ。
二十人近くいる男どものなかでここ一、二年内に結婚する予定がないのは、なんと五人にまで減ってしまった。気がつけば少数派、といった感じである。彼らのパーティーなどに招かれるにつけ、堅気の男は二十代で結婚するんだなぁ、俺にもいいひといないもんかねぇなんて思っていたのだが、今の僕には「プー太郎」であること以外にも、恋愛不適格者としての決定的な要因があったことを思い出した。
僕は人生のなかで、いわゆる彼女という存在を持たない期間が長い部類の人間である。これをずばり「モテない」と言い換えられると、当たっているだけにちょっとヤな感じである。言い訳させてもらうと、幸いながら人生のその時々に恋愛以外で熱中できる何かがあったし、女友達もいないわけではなかったので別に悩むほどのことでもなかったのだが、ある時そのことの理由を見つけた思いがした時があった。
それは三年前、ある女の子が、その女友達からの恋愛相談の電話を切ってふと漏らした言葉だった。
「○○子っていつも『別れたい』か『彼氏欲しい』って言ってるのよね。まあ、あの娘は恋愛体質だから仕方ないか」
恋愛体質だって? いつも誰かしら彼氏や彼女がいないと生きていけないタイプを指して、彼女はそう呼んでいたのだ。おもしろい言葉だと思った。体質か……。体質だったら仕方ないよな。恋をする機会の多い少ないは、気持ちとは裏腹に案外そんなような先天的なものに原因があるのかも。常に相手がいなくても特に不自由もなくやってこられてしまった俺は、さしずめ「非恋愛体質」といったところか。
けどな。さすがにあと七年して三十五になって一人だったら、「体質改善策」練らないとな…。でもどうするんだよ? 走るのか? それとも泳ぐか?
…………だめかも。
2001年10月20日(土)
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