Sotto voce
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2008年02月19日(火) 『キヲク』

写真嫌いの私が
珍しく笑顔でレンズに切り取られたとき
隣には君がいた
二人で映った 唯一の写真

君と過ごしたいくつもの季節
そのどれもが大切で
君を忘れるためには
その全てを捨て去らないといけなくて

君の声
君の笑顔
二人で行った場所
交わしたメール

いつまでたっても空にできない
君専用の記憶のフォルダが
ぎゅうぎゅうにつまって
私を解放してくれない

『二人なら永遠さえ 叶うものだと信じていたね』
そんなメロディを口ずさみながら
記憶の中に もう会えない君を探す
心から消えない 君の残像を追う

君がとっくにもう
私のことを心の中から追い出していると
二人の道が交わることはないのだと
痛いほどわかっていても それでも


安積 紗月 |MAILHomePage

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