Sotto voce
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2008年05月15日(木) 水際。

ゆらゆらと
光を映して煌めく
水際の輝きに引き寄せられる

ふらり、と近づけば
押し寄せる波は
あっという間に足元をさらう

近づいちゃいけないのに
圧倒的な存在感に
何故だか惹きつけられて

でもそばにいれば
良くも悪くも胸が騒いで
心安らぐことはなくて

その繰り返しが
だんだんあたしを追い詰めて
心の悲鳴を無視できなくなって

そしてあたしは 逃げ出したんだ
大きな渦に巻き込まれて
溺れて息が出来なくなる前に

水際から遠く離れていれば
身を潜めていれば
決して巻き込まれることはない

あたしを見つけないで
あなたと言う渦の中に
あたしを巻き込まないで

でも あたしを見つけて
ここにいることに気付いて
どうしても立ち去れずにいることに

心は波のように揺れる
裏腹な気持ちを抱えたまま
水際にたたずみ 時間だけが過ぎる


安積 紗月 |MAILHomePage

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