路上ライブ - 2002年08月31日(土)
少し離れた街まで出かけて さんざん歩き回った後、何か聞こえてきた。
路上ライウ゛。
ギターを持ち、一人はハーモニカを口元に付け 歌っていた。 マイクなど もちろんなかった。 なのに、彼等の声は どこまでも響き 遙か遠くにいる人達にまで聞こえるくらい のびのびとした透き通る声だった。
私は思わず立ち止まる。
彼等の何か惹きつける歌声。 聞いていきたいと思った。 周囲にはベンチなどなく、 彼等の前を素通りする人がほとんどだった。 そんな彼等から少し離れた壁際に二人の少女が 道に座り込み熱心に彼等の歌を聴いていた。
私は身内の一人とその場にいたのだけれど どうしても聞きたくて「一曲だけ」と頼み込み 聞く事に決めた。 身内は、ふてくされてしまった。 でも私は諦めなかった。 そして、彼等から ほんの1メートルくらい離れた 場所に腰をおろしてしまった。 もちろん、身内は突っ立ったままだ。 腰をおろし彼等の声に聞き入る。 詩の内容は覚えていない。
壁際の少女達を見た。 一緒に歌っている・・・という事は 彼等はきっと いつも ここで歌っているんだろうと 私は確信し、一曲だけと言った手前 本当に一曲だけ聴いた後 思わず次の曲の準備をする彼等に近づいた。 そして「いつも、何曜日に歌ってるんですか?」 などと口にしていた。 「いつも土曜日に歌ってます!」 彼等は満面の笑みを浮かべ答えてくれた。
何故だろう?
人見知りの激しい私が 初めて会った彼等に突然近づき、話しかけたのだ。 今でも解らない。 彼等はインディーズデビューしてても おかしくないくらい私を惹きつけた。 私は言った。
「頑張ってください。又、必ず聴きにきます」と。
彼等は又、満面の笑みを浮かべ 「ありがとうございます!是非、又聴いてやって下さい」と。
私は・・・ 必ず又、行く。 そして、彼等の歌声に耳を傾け 心を洗われて帰ってきたい。 もちろん、今度は一人で・・・。
|
|