風のひとり言
kaze



 出張

その街に行けば心が落ち着く。
その場の空気を味わうだけで、何故かホッとする。
東京で生まれ育った自分にとって、田舎と言える場所はなく、
どういうものなのかを感じることも叶わない。
が・・・故郷とはこういう感覚なものなのかもしれない。

久しぶりに出張に出かけた。
2月末で退職する上司とともに、
かつて何度となく足を運んだ某市に。
もう何年も行ってなかった気がして、
古い手帳を見返してみると、実に7年ぶり。

思い返してみれば昭和60年から平成6年までの10年間は
本当にしょっちゅうその市に出かけていた。
多い時で1年の2/3を過ごしたこともある。
ま・・・これじゃ子供に顔を覚えられなくても当然と言えば当然かも(笑)

今回の目的は挨拶回り。
1ヵ月後に退職する自分もまた、
この18年間お世話になった人たちに挨拶をしたくて出かけた。

その街には仕事上で知り合った多くの人たちがいる。
上司といつもセット?で歩きまわった街は、
所々昔の名残を残しながらも、色々な変化も見られた。

街を歩いているとあちらこちらから声をかけられる。
それほどまでにこの街に浸透し、10年間の功績があったということか。
自分にとって、これもまた財産。
年齢・性別・職種・地域が違っていても、
まぎれもなく自分とその人たちの関係は、18年たった今でも変わっていない。
こうした人脈こそ無形の財産に思う。

「○○さんが辞めるなんて思いもよらなかった」
「さびしくなりますね」
「思い返すと色んなことがありましたよね」
そんな言葉をいただく度に、感傷的な気分にもなってしまった(笑)

もっともそんな気分に浸り続ける間もなく、
後ろ髪ひかれる思いで1泊して帰京。
月曜日からあと1ヶ月の業務が残っている。

思い出というものは、時間の経過とともに色褪せていく。
嫌な出来事、辛い出来事もまた色褪せ、風化した後、
笑って話せる内容に変化して行くものだ・・・
今回の出張でつくづく感じた。



2003年03月01日(土)
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