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24時間体制■2003年01月15日(水)
夕べは生徒の指導だった。
指導を始めようとしたが、彼女はこたつに座ってうつむいたまま動かない。
「やらなきゃいけないんだけど、勉強が手につかない…。」
そう言って、彼女は僕に向かって両手を広げ、抱きついてきた。
プレッシャーに負けてんのか?
僕が尋ねると、胸元の辺りにある彼女の頭が左右に動いた。
プレッシャーではない、か。
疲れちゃったか?
再び彼女が首を横に振るのを感じた。
あのさ、そうやって首を振るのを、ちょっと楽しいと思ってるだろ?
こくこくこくと彼女の首は縦にうなずいた。
とにかく、勉強、勉強。
「ねえ、私さ、いいこと思いついたんだけど。」
ほ、なによ?
「先生の家に住み込みで勉強する。そうすればいつでも、完璧な勉強が出来ると思うんだけど、どう?」
ウチにですか?
夜、二人で一緒に寝るのは危険だぞー。
「そのへんは、ほら、先生は常識があるし、襲ったりしないでしょ、てか、常識のある人だったら住み込みなんかさせないよねー?」
彼女は、家の親はたぶんOKすると思うよ、と笑っていた。
勉強合宿だな…。
「なんなら、先生がわたしの家に住み込んで教えてくれてもいいよ!部屋だったら余ってるしさー。」
私大の願書提出期限まで残り10日を切った。
生徒は、先日受けると言っていた大学へは、やはり出願を取りやめた。
目標を絞るのも大切なことだ。
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