気ままな日記
DiaryINDEXpastwill


2002年04月15日(月) 図書室

 デパートの5階のおもちゃ売り場のような喧騒と、ひっきりなしの電話、人々の慌しい出入り、そしてこれまたデパートのお好み大食堂のような食堂・・・。
そそくさと昼食をとると、わたしは図書室へ向かう。
お昼休みのひととき―。
そこに置いてあるたくさんの専門図書は、わたしとは別の世界のものばかりで、何も語りかけてはこないけれど、わたしがわたしに戻ることのできるつかの間の時間。
窓際の、前から3番目の、自分で決めた指定席に腰をおろす。
遠くから子供の泣き声が聞こえる。
仕事中はただの「音」としか聞こえない子供の泣き声も、この席で聞くと、赤ん坊の泣く声は泣く声として、幼児の騒ぐ声は騒ぐ声として、ちゃんとわたしの耳に届いてくる。
わたしを翻弄し、正体不明と思われる感情も、この席に座って考えれば、ひとつひとつちゃんと言葉をもったものとして、わたしに訴えかけてくる。
わたしにはこの時間が必要。
わたしがわたしでいられるこの時間を、失いたくはない。


TOMATO |HomePage

My追加